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●横田一さん名護市長選ルポ: 「詐欺集団の安倍自民党が“フェイク演説”で市長ポストを騙し取った──」

2018年02月19日 00時00分31秒 | Weblog


リテラに出ていたさんの横田一さんのルポ【横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」30/小泉進次郎も加担した名護市長選の“フェイク演説”を検証 日ハムキャンプ問題や経済停滞も大嘘だった!】(http://lite-ra.com/2018/02/post-3802.html)。

 《詐欺集団の安倍自民党が“フェイク演説”で市長ポストを騙し取った──これが「安倍政権vs翁長雄志沖縄県知事の代理戦争」と言われた名護市長選(2月4日投開票)の取材実感だ》。

 大変に残念で仕方なかった2018年1月名護市長選。与党自公や癒党のやり方があまりに汚すぎたから。そして、《稲嶺進さんの「この8年の実績と誠実な姿勢は、多くの市民が認めている」(目取真俊さんのブログ)》はずだったのに。
 さて、この名護市長選について、ルポ冒頭の、横田一さんのこの一言に尽きる…《詐欺集団の安倍自民党が“フェイク演説”で市長ポストを騙し取った》。やはり、《前代未聞の詐欺的手法で当選》の勝たせてはいけなかった新市長と、一方、負けさせてはいけなかった稲嶺進さん。「本土」の自民党国会議員による〝フェイク演説〟《これだけ美しい自然があって、これだけの観光資源があって…》…って、散々、「森」や「海」を殺し続けておいて、どの口が言うのか? 《事実を確認にせずに応援陣営のウソを受け売りする“詐欺的若手芸人風政治家”ではないか》…若手のホープらしき小泉進次郎氏の実像である。
 《虚偽事項流布を禁じる公職選挙法違反や名誉毀損で訴えられても不思議ではないほどの“フェイク演説”が繰り返されていた》、《“フェイク演説”に加え、二枚舌的基地政策、基地容認の是非を問わなかった争点隠し、公開討論会の出席拒否などを駆使》…やり口が汚すぎる。
 《第二ラウンドの3月市議会では演説内容をファクトチェックする爆弾質問で攻守逆転する可能性は十分にあるのだ》…大いに期待している。

   『●アベ様は「沖縄の方々の気持ちに寄り添いながら、
           基地負担の軽減に全力を尽くす」…って、はぁ?

   『●稲嶺進さんの「この8年の実績と誠実な姿勢は、
       多くの市民が認めている」(目取真俊さんのブログ)

   『●名護市長選後の「アメとムチ」…勝たせてはいけなかった新市長と
                        負けさせてはいけなかった稲嶺進さん

   『●「米軍再編交付金を政府は再開…。なんじゃそりゃ。
         あんたは鳥取城を兵糧攻めで落とした秀吉か!」
    「《札束の力で自治体をねじ伏せ、住民を分断させる恫喝(どうかつ)政治
     これ、民主主義なんですか》? 勝たせてはいけなかったのに…
     大変に残念だった名護市長選の結果。「アメとムチ」の露骨なサツタバ
     恫喝政治…。ニッポンに…、少なくとも沖縄に民主主義は無い。
       《それでも名護市は交付金に頼らない行政を貫いて、全学校への
     冷房設置や校舎の耐震化、小中学生の医療費無料化まで実現させた》…
     負けさせてはいけなかった」

   ●速攻辞任…県民の命は政局の取引材料ではない。
          政府が真剣かどうかは、選挙後に分かる。(阿部岳)

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http://lite-ra.com/2018/02/post-3802.html

横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」30
小泉進次郎も加担した名護市長選の“フェイク演説”を検証 日ハムキャンプ問題や経済停滞も大嘘だった!
2018.02.15

     (「小泉進次郎 Official Site」より)

詐欺集団の安倍自民党が“フェイク演説”で市長ポストを騙し取った──これが「安倍政権vs翁長雄志沖縄県知事の代理戦争」と言われた名護市長選(2月4日投開票)の取材実感だ。自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長ら有名国会議員が続々と現地入りをした名護市では、虚偽情報で特定候補を当選または落選させることを禁じる公職選挙法などどこ吹く風の無法地帯と化していたのだ。

 進次郎氏が市内3カ所で自公推薦の渡貝知武豊候補(現市長)の応援演説をした1月31日、人気抜群の総理大臣候補とは思えない言葉の軽さに唖然とした地元記者はこう言い放った。「『代理戦争報道はフェイクニュースだ』と訴えた進次郎氏本人が、北海道日本ハムファイターズのキャンプ期間短縮について“フェイク演説”をしていた!」。

 日ハムキャンプ問題は、渡具知陣営が「稲嶺市長三大失敗の一つ」として批判していたものだが、進次郎氏も次のように訴えていた。

   「日ハムのキャンプの拠点だった名護市。残念ながら今度から
    いままでよりも名護市にいる期間が圧倒的に短くなってしまった。
    なぜ、その日本ハムファイターズのキャンプの拠点として求められて
    いた球場の改修を含めて、もっとスピード感をもってやることは
    なかったのか。そういったことをやれば、地域の観光、飲食、宿泊、
    いろいろなことで地元の経済効果はもっともっと潤うはずです」

 告示前日(1月27日)に応援演説をした山本一太元沖縄北方担当大臣も、「いまの市長の判断が遅れたために、日本ハムファイターズのキャンプが丸ごとアリゾナのほうに行ってしまった。2020年に名護市民球場ができますが、この時に名護に戻ってくるのかわからない」と同様の責任追及をしていた。


名護入りした進次郎、山本一太もたれ流したフェイク演説

 しかし地元記者は、これを「フェイク演説だ」と断言し、こんな説明をしてくれた。

   「稲嶺進市長の前任者で基地容認の島袋吉和市政が、老朽化した
    市営球場を放置したのが諸悪の根源です。スピード感をもって
    対応しなかった島袋市政の“負の遺産”を稲嶺市長が引き継ぎ、
    球場建て替えを具体化した。そして新球場完成までの間はキャンプの
    前半をアリゾナ、後半を名護市と国頭村で行うことになりました。
    暫定キャンプ地としてアリゾナを選んだのも、国内だと地元から
    引き止められて名護に戻り辛くなることを避けるためです。だから
    『丸ごとアリゾナの方に行ってしまった』わけでもないし、
    『戻ってくるのか分からない』というのも事実誤認で名護に戻ることは
    既定路線だった。日ハム関係者が稲嶺市長に感謝の弁を述べるなど
    両者の関係は良好なのです」

日ハムに問い合わせればすぐにフェイクニュースと分かるようなデマ情報を進次郎氏も山本氏も鵜呑みにして“フェイク演説”をしたのだ。しかも基地容認の島袋市政時代(20061月から101月)こそが問題だったことは、過去記事の検索ですぐに確認できた。2016年2月18日付の夕刊フジには「(老朽化した球場について)球団では10年以上前から改善を求め」とあり、06年1月には問題が顕在化していたことが確認できた。真っ先に責任追及すべきなのは、自民党が支援した島袋元市長だったのだ

 しかし山本氏は「稲嶺市長は国と対立しているから球場建て替えの補助率が5割と低く、市民負担が増えた」とも批判したが、一方、国と良好な関係の基地容認の島袋市長が高補助率で球場建替をしなかった不都合な真実は紹介しなかった判断が遅れた島袋元市長は免責し、職務怠慢の後始末をした稲嶺前市長に全責任を押し付けたともいえる。

 「フェイク演説」は他にもある。山本氏は渡具知氏の隣でこうも訴えていた。

   「沖縄は未曾有の経済好況を謳歌しています。全国で一番経済が
    元気なのは、沖縄なのです。那覇も浦添もうるまもとっても元気なのです。
    その未曾有の好調を呈しているはずの沖縄。名護はどうでしょうか。
    これだけ美しい自然があって、これだけの観光資源があって、
    名護市民は市民生活が良くなったといえるのでしょうか。
    大変申し訳ありませんが、経済のデータを見たときに、沖縄の未曾有の
    経済活性化の流れに、名護は乗り遅れていると言わざるを得ません」

   「名護が取り残されているからなのです」

   「沖縄11市の経済成長率は平均11.4%なのです。名護は9.4%なのです。
    市長のアンチ・ビジネス的な政策がこういう経済停滞を招いていることを
    はっきりと申し上げていきたいと思います」


経済成長率9.4%なのに“経済停滞”と主張するトンデモ欺瞞ぶり

経済部の学生でもビックリ仰天の山本氏の思考能力だ。山本氏は「沖縄11市の経済成長率は平均11.4%で名護市が9.4%」というデータから“経済停滞”と決め付けているが、しかし「経済成長率9.4%」という立派な数字から経済停滞などと結論づける学者がいたら権力者にゴマする御用学者と見なされて信頼失墜するに違いない。また2%の平均との差についても、「那覇周辺の好景気が県北部の名護市など県全体に波及するまでのタイムラグ」といった解説をする専門家はいても、「名護市が取り残されている」などと否定的に捉える専門家は皆無に違いない。

 応援に駆けつけた自民党国会議員だけではない。応援をされた渡具知氏もこの“フェイク演説”に同調し「いま沖縄県、景気がすべて好調です。観光も好調、住宅も好調、建設も好調。その好景気をわれわれ名護は享受出来ていない」と訴えていた。小泉氏や山本氏、そして渡具知氏が、虚偽事項流布を禁じる公職選挙法違反や名誉毀損で訴えられても不思議ではないほどの“フェイク演説”が繰り返さられていたのだ。

 3月初旬に始まる予定の名護市議会では、多数派の稲嶺前市長系市議が、選挙中の“フェイク演説”や基地政策の二枚舌的立場などについて新市長を徹底追及する構えを見せている。推薦を受けた自公両党の基地政策の埋め難いギャップについても追及が予定され、渡具知氏が市長選では決して口にしなかった辺野古新基地容認を表明する事態も考えられる。そうなったら公明党との政策協定に盛り込まれた『海兵隊の県外・国外移転』と矛盾」「公約違反だなどの批判が噴出するのは確実で、市長リコールに向けた動きが出る可能性もある。

“フェイク演説”に加え、二枚舌的基地政策、基地容認の是非を問わなかった争点隠し、公開討論会の出席拒否などを駆使した結果、市長選に勝利したものの、いくつもの“爆弾”を抱え込んでしまったといえる。


辺野古の海上軍用滑走路に地震・津波リスクも!

 アベノミクス批判の急先鋒で安倍晋三首相がもっとも嫌うエコノミストの藻谷浩介氏も2月11日付毎日新聞で「事実に反する“イメージ” 流されてはいけない」と銘打ち名護市長選中の渡具知陣営の訴えに疑問を提示していた。

   「沖縄県名護市長選で、辺野古沖海上への軍用滑走路新設反対を
    明確にした現職が、『経済活性化』を掲げた新人に敗れた。これだけ
    聞くと名護の景気はさぞ悪いのだろうと感じられるだが実際には
    同市の人口増加率(10年→15年、国勢調査準拠)は、人口5万人以上の
    全国522市町の中で上から64番目、3大都市圏を除いた296市町の中では
    22番目であり、『これが“不振”なら“活性化”とは何か』と聞きたくなる。
    人口増加の原動力は、沖縄県内最大級のリゾートホテル集積であり、
    米軍基地の市内での増強は、こうした滞在型観光地としての経済活性化の
    未来に真正面から水を差すものである」

 小泉氏や山本氏の“フェイク演説”が訴訟となった場合、データ(統計)を元にした講演を全国各地で続け、フェイクニュースに警告を発している藻谷氏の主張は有力な根拠となるだろう。

 さらに藻谷氏は、辺野古に新設予定の海上軍用滑走路周辺に沖縄トラフが存在し、津波リスクがあることを指摘しているが、元土木技術者の北上田毅氏もまた月刊誌「世界」(岩波書店)3月号で「辺野古新基地建設はいずれ頓挫する」と題して、辺野古周辺海域に活断層が存在する可能性があり、軍事基地として不適切ではないかと疑問呈示、活断層に関する情報公開も求めている。

 “フェイク演説”に、二枚舌的な基地政策、さらに地震・津波リスクについても市議会などで徹底的に追及される話はいくつもある。前代未聞の詐欺的手法で当選はしたものの、これから針のムシロに座らされて追い詰められるのは渡具知新市長のほうではないか。“フェイク演説”による“イメージ市長選”で稲嶺氏は選挙で敗北したが、事実に基づく市議会での論戦や法定闘争などで反転攻勢に転じる事態は十分に考えられる

 全国的な注目を浴びた名護市長選は、進次郎氏の正体を浮き彫りにする役割も果たした。“客寄せパンダ”として全国の重要選挙に駆けつける同氏だが、「事実を確認にせずに応援陣営のウソを受け売りする“詐欺的若手芸人風政治家”ではないか」という拭い難い疑問が浮かんできたのだ。市長選という第一ラウンドでは自公推薦候補が勝利したが、第二ラウンドの3月市議会では演説内容をファクトチェックする“爆弾質問”で攻守逆転する可能性は十分にあるのだ

横田一
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●むき出しの「言論弾圧政党」: 東京新聞社説「沖縄の二紙のみならず、報道機関全体で抗議すべきこと」

2015年07月04日 00時00分03秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【木原氏更迭では済まない 安倍政権は「勉強会発言」が命取りに】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161219)、
山岡俊介さんのアクセスジャーナルの記事【<主張>百田尚樹「沖縄2紙をつぶせ」発言ーー櫻井よしこと共に筆を折っては】(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/details.php?blog_id=7326)。

 「・・・・・・などの暴論が相次いだことが、安倍政権の大ダメージになりそうだ。安倍首相は26日の国会で「事実であれば大変遺憾」と答弁・・・・・・厳重注意とするなど火消し躍起なのだが、これで一件落着になると思ったら大間違いだ」。

 報道機関全体が立ち上がらなければウソだ。
 東京新聞の社説曰く「沖縄の二紙のみならず、報道機関全体で抗議すべきことである」。まったく同感。今立ち上がらない報道機関など、言論の放棄。

   『●戦争法案・壊憲法案の愚に気付かぬ「愚」、
      市民の多数の苛立ちに気付かぬ自公議員への「苛立ち」

    「民主主義の根幹をなす言論の自由への重大な挑戦であり、
     看過できない。・・・報道の自由に対する挑発、挑戦である。
     平和国家として歩み続けてきた戦後日本が重大な岐路に
     立たされている今だからこそ、沖縄の二紙のみならず、
     報道機関全体で抗議すべきことである」

 「櫻井氏はもう少し慎重で、さすがに百田氏のように直につぶせとはいっていない。だが、朝日新聞」に関しては慰安婦問題の件で「廃刊にすべき」とまで公言しているのだから五十歩百歩だ。言論人に値しない百田・櫻井両氏はこの際、揃って筆を折ってはどうか」。
 ソフトな百田尚樹氏モドキの桜井よしこ氏(櫻井よしこ氏)、「廃刊にすべき」のコンビ。自民党との親和性が高いのは、自民党がそういう政党だから。自公議員に投票する人たちは、こういう「表現者」「言論人」たちをも支持しているのだろうか?

   『●「表現者が描いてきた「慰安婦」」
      『週刊金曜日』(2014年10月24日、1013号)について

    「高嶋伸欣さん【『文春』は必要か。マルコポーロ事件を思い起こせ!】、
     「『週刊新潮』・・〝嘘つきジャーナリスト櫻井よしこ氏に、
     「『朝日新聞』は廃刊せよ」と語らせた・・・。盗人猛々しい限りだ」。
     既報(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fe22f8c441f9c8c9eb684d4fd64bcb1f)」

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/161219

木原氏更迭では済まない 安倍政権は「勉強会発言」が命取りに
2015年6月28日

     (問題の会合で発言する百田尚樹氏(左)/(C)日刊ゲンダイ)

 自民党の若手議員が25日に開いた勉強会で、「マスコミを懲らしめるには広告収入をなくせばいい」などの暴論が相次いだことが、安倍政権の大ダメージになりそうだ。安倍首相は26日の国会で「事実であれば大変遺憾」と答弁、佐藤勉国対委員長は会を主宰した党青年局長の木原稔衆院議員(熊本1区、当選3回)を呼び、「大変なことをしてくれたな」と怒鳴りつけた。自民党は木原青年局長の更迭し、1年間の職務停止の処分に。問題の発言を行ったのは大西英男(東京16区)、井上貴博(福岡1区)、長尾敬(比例近畿ブロック)の各衆院議員(いずれも当選2回)だとして、3人を厳重注意とするなど火消し躍起なのだが、これで一件落着になると思ったら大間違いだ。

 問題の会合に出席していたのは加藤勝信官房副長官(岡山5区・当選5回)をはじめ、約40人。「マスコミを懲らしめるには……」以外にも「不買運動を働きかけてほしい」などの暴言が相次いだ。会合に呼ばれた作家の百田尚樹氏は「沖縄の2つの新聞社は絶対に潰さなあかん」「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。そこに商売あると住みだした。そこを選んで住んだのは誰やねん。沖縄は本当に被害者やったのか。そうじゃない」などと語った。

 「マスコミを懲らしめるには……」と発言した大西英男衆院議員は、過去に維新の会の上西小百合議員に対するセクハラやじで陳謝した“フダツキ”だ。

 とんでもない会合があったものだが、これは幼稚な若手議員の暴走ではないこの会は安倍応援団の会合で、官房副長官や安倍側近の萩生田光一筆頭副幹事長(東京24区・当選4回)が出席していた。実質的に会を仕切ったのは萩生田氏とされている。

   「そこでこういう発言が出たということは、安倍首相の考え方を
    代弁するんだ、総理の代わりに我々が言おう、そうすれば、
    首相の覚えもめでたくなる。こんなムードがあったのは
    間違いないと思います」(ジャーナリストの横田一氏)


言論弾圧政党の正体暴露

 実際、安倍自民党と官邸はメディアコントロールと言論機関への“圧力”に血道を上げている。「報道ステーション」で古賀茂明氏が官邸からの圧力を暴露し、菅官房長官は否定していたが、やっぱり圧力はあったわけで、だから、若手からこういう発言が出る。

   「安倍首相自らがジャーナリストとの会合で、アベノミクスを
    批判した藻谷浩介氏を酷評、“アイツだけは許さない”
    と言っているわけですからね。この政権が最大限に力を
    入れているのがメディア対策と断じてもいいくらいです。
    自民党の外交・経済連携本部国際情報検討委員会は
    昨年出した報告書で“報道の自由”を“制約”と表現し、
    そういう“制約”のない国際放送の設立をうたった。
    安倍応援団のメディアの記事を翻訳発信することにも
    取り組んでいる。気に入らないメディアは排除し、世の中、
    安倍シンパメディアだけにしたいのでしょう」(横田一氏)

 言論の自由を否定するような安倍・自民党で、若手の暴論が飛び出すのは必然というわけだ。ついでに言うと、百田氏の発言の裏にはこれまた安倍首相のお友達桜井よしこ氏が昨年11月に沖縄で行った講演会が見え隠れする。

   「日本を取り巻く状況というのを、地元の琉球新報
    沖縄タイムスもほとんど報道しない。新聞と言わないのです。
    琉球新報も沖縄タイムスも翁長さんを応援している。
    翁長さんを応援しているのは誰ですか。共産党じゃないですか」

 桜井氏はこう言って、地元紙を批判した。こうしたお友達に支えられている政権が秘密保護法を通し、戦争法案をゴリ押ししたらどうなるのか。さすがに国民も「ヤバイ」と気づくはずで、案の定、自民党には抗議が殺到しているという。今後は内閣支持率がさらに下がるのは必至で、要するに追い詰められている政権がまた墓穴を掘った。この政権のいかがわしさは口先でごまかし切れるものではない。
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http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/details.php?blog_id=7326

2015/06/27 執筆者: Yamaoka (5:34 pm)
<主張>百田尚樹「沖縄2紙をつぶせ」発言ーー櫻井よしこと共に筆を折っては

 いうまでもなく、作家の百田尚樹氏が6月25日の自民党の勉強会で、安全保障関連法案に関して、「沖縄2紙をつぶせ」と発言した件だ。

 政治的発言はほとんどしない本紙だが、いくら何でも看過出来ないので主張しておく。

 この問題で、谷垣禎一自民党幹事長は「メディアに対して批判、反論があっていいが、主張の仕方にも品位が必要だ」と述べている。また自身、この問題の勉強会に参加していた加藤勝信官房副長官に至っては「(百田氏は)作家としての立場で話していた。そうした視点の意見は拝聴に値すると思った」と説明している。

 百田氏と友人で、彼をNHK経営委員に推した安倍晋三首相もそうだが、なぜ自民党幹部はこんな認識しか持てないのか?

 百田氏の発言は、品位云々のレベルの話ではない

 自分と違う意見の相手を批判するのは自由だ。だが、「つぶす」=存在を許さないと公言することは明らかに言論の自由のレベルを超えており、単なるレイシストであり、そんな者を政権を担う自民党の勉強会に入れていてはいけないのだ。

 また、作家の意見というが、作家とて“言論人”であり、気に入らない者、それも「琉球新報」と「沖縄タイムス」という報道機関をつぶせというのは、いうまでもないが、言論人の最低限の資格さえないことを意味している。 

 百田氏は「冗談でいった」というが、恥の上塗りだ

 この百田発言を聞き、やはり安倍首相のお友達である、ジャーナリスト・櫻井よしこ氏のかつての発言を思い出した。

 約2年前、沖縄での保守系の祖国復帰記念式典に出席した櫻井氏は、辺野古への普天間米軍基地移設に反対する沖縄2紙を「後ろ向きで反本土、反日本」と批判。そして沖縄県民に「沖縄の方々が日本人であるからには、日本国民として行動する心を持って欲しい」とも述べ、沖縄2紙、そして沖縄県民が「非国民」でもあるかのような発言をした件だ。

 櫻井氏はもう少し慎重で、さすがに百田氏のように直につぶせとはいっていない。だが、朝日新聞」に関しては慰安婦問題の件で「廃刊にすべき」とまで公言しているのだから五十歩百歩だ。

 言論人に値しない百田・櫻井両氏はこの際、揃って筆を折ってはどうか
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●「歴史修正主義 日本の政治家に蔓延する病」 『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号)・・

2014年11月04日 00時00分24秒 | Weblog


週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】と武田砂鉄氏【新作ドキュメンタリーが公開された綿井健陽監督インタビュー イラク戦争が突き付ける日本の立ち位置】。

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■①『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 「歴史修正主義 日本の政治家に蔓延する病」。北方農夫人氏【政治資金の運用めぐり相次ぐ経産相の不祥事 安倍の〝ご都合閣僚人事〟露呈】。アベ様の暴走人事http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a5da5f4aa6d60a32ca0d977fac41ea64)に加えて、麻生太郎副総理とともに夜な夜な何をやっているのか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/53deb705b1b4e29d076b8fafa638dc35

■②『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 俵義文さん【「道徳の教科化」答申で文科省は2018年度実施を表明 考え方や行動まで評価対象に】、「第一次安倍政権の「教育再生」政策の「目玉」の一つだった」。「教育破壊」。石坂啓さん曰く「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全かどうか、なぜ疑ってかからない」?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/0d50fc835a5ca548b35c9ef75c68acb2

■③『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 藍原寛子さん【福島県知事選で示された新たな課題 内堀氏圧勝で再稼働加速か】、「自民・民主党などのなりふり構わぬ相乗り・抱きつきで「敗北回避戦略」「原発論争潰し」が奏功」。原発人災に誰も責任を取らない自民党(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/ac9dd80a2c09c853c915871008694a40

■④『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 佐高信さん【風速計/『読売新聞』は新聞か?】、「内の権力者を批判できない記者に外の権力者を批判することは不可能」。『読売』君は、「アベ先生、悪いのは『アサヒ』君だけじゃありません!」ってなぜ言わぬ!(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/44adbca723d0de16cc51c008d7cb8eae

■⑤『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 【黒島美奈子の政治時評/沖縄県知事選が告示 国策盲信と住民の命】、「翁長氏の矛盾をあぶり出そうとする3氏の態度は、図らずも今選挙に対する強い危機意識を露呈」。「(安倍首相の言う)『日本を取り戻す』の中に間違いなく沖縄は入っていない」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9e9a0e0a08814c53118382328bc87f7a

■⑥『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】。アベ様のドアホノミクス・・・「相手を転ばせてケガさせておいて「さあ、クスリを買え」というような話」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/443ceb37b8a532030b763db154f88974

■⑦『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】、「原発再稼働の噓~国富流出は円安が原因」「株価上昇への反論~貿易赤字国に転落」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/443ceb37b8a532030b763db154f88974

■⑧『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 横田一さん【安倍首相から名指しされた藻谷浩介氏のアベノミクス批判 “経済的反日”政権の幻想から目覚めよ】、「経済的反日政権~中国との貿易も赤字に」「大企業・富裕層優占から里山資本主義へ」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/443ceb37b8a532030b763db154f88974

■⑨『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 能川元一氏【国会内外の妄言に見る「自民党・右派の醜態」】、「「強制連行」はあった・・戦時性暴力被害者に対する悪質な二次加害」。「産経のドン」故・鹿内信隆氏やナチ曽根氏も証言(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fd17f09a886a3b53315797304b4c033e

■⑩『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 前田朗さん【右派に媚びた単なる国内向けポーズか 「クマラスワミ報告」に安倍内閣が修正要求】、「そうした行為が世界での日本の評価をどれだけ貶めるか、安倍首相は冷静に考えるべき」。『朝日』叩きに熱狂する人たち(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f41c1aaa053eab2ca02bbc5ad00553da

■⑪『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 【福島みずほ参議院議員が語る「慰安婦」問題 女性への性暴力、人権侵害だということを今一度共有すべきです】、「日本のイメージを傷つけているのは一体誰なのか」?、それは『朝日』叩きに熱狂する人たちの方(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f41c1aaa053eab2ca02bbc5ad00553da

■⑫『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 篠田悠三氏【復命書が示す「拉致同様」の動員 「百田尚樹さん!朝鮮人強制連行は戦時の徴用とは違いますよ」】、「百田・・がかみついた・・「日韓併合後に強制連行はなかった」・・。・・有無を言わさずに連行」。アベ様のお友達(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/58e212b5dfd5f86bcc2fa64d5d490603

■⑬『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 【吉見義明・中央大学教授インタビュー 改めて「慰安婦」問題の本質を問う】、「日本を「貶めている」のは、安倍首相や自民党、右派ではないのか」。『朝日』の「誤報」よりも、誰が国際社会の印象を落としているでしょうか?http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/62a82250c5ba66a70f10829a76237225

■⑭『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 武田砂鉄氏【新作ドキュメンタリーが公開された綿井健陽監督インタビュー イラク戦争が突き付ける日本の立ち位置】、「新作『イラク チグリスに浮かぶ平和』・・僕自身、石川文洋さんや沢田教一さん等の写真でさまざまな戦争を記憶してきた」

■⑮『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 武田砂鉄氏【新作ドキュメンタリーが公開された綿井健陽監督インタビュー イラク戦争が突き付ける日本の立ち位置】、「新作『イラク チグリスに浮かぶ平和』」。イラク人女性、「自衛隊を派遣した日本にも、(この事態を引き起こした)責任がある」http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/b7bf174830af46389179f7c8999df6c9

■⑯『週刊金曜日』(2014年10月31日、1014号) / 岩本太郎さん【「橋下vs桜井」面談の舞台裏でメディアも罵倒した桜井氏】、「この醜い攻防が全国に伝えられた価値はあったかもしれない・・・・・・在特会も・・・・・・逆に自らの首を絞めつつある」。本当に醜い攻防http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2e186baf9198ad9e6a18f782006789c1
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●アベ様のドアホノミクス・・・「相手を転ばせてケガさせておいて「さあ、クスリを買え」というような話」

2014年10月10日 00時00分13秒 | Weblog


nikkan-gendaiの記事【日本総研・藻谷浩介氏 「安倍政権は経済的な“反日”の極み」】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153666)。

 「自分で円安にして日本を大赤字にしておいて「原発再稼働」というのは、相手を転ばせてケガさせておいて「さあ、クスリを買え」というような話」・・・・・・いや~本当にそうです。アベ様のやることときたら。アベ様のドアホノミクス(©浜矩子さん)を止めないと、ほんとに大変です。これで、再度の消費税増税などされた日には、市民生活へのトドメとなってしまわないでしょうか。

   『●アベ様と日銀の「ドアホノミクス」な異次元緩和、もう引き返せないの??

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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/153666

日本総研・藻谷浩介氏 「安倍政権は経済的な反日の極み」
2014年9月29日

 アベノミクスを批判する専門家は多いが、「(無謀な金融緩和を止められない自分の無力を)懺悔しなければならない」(9月14日毎日新聞)とまで語った人は珍しい。「金融緩和の頓挫した後の世界を生きていく時間の長い若者よ、集団幻想を抜け、事実を語ろう」とも。痛いところを突かれたせいか、安倍首相は「アイツだけは許さない」と怒っている。さっそく、講演会場で直撃した。


相手をケガさせて「クスリを買え」という手法

――「安倍氏と直接の面識はなく、好き嫌いで批判しているわけではない」と語る藻谷氏。氏が指摘するのは、「アベノミクスの成果」に実体がなく、円安の副作用ばかりが大きくなっているという事実だ。

 「原発が止まったから、火力発電所用の石油輸入量が増えて貿易赤字国になった」「国富を流出させないためには再稼働が必要だ」という話を、多くの人が信じ込んでいる。とんでもない話で、真犯人は政権が自分で誘導している「円安」です。

 確かに日本の輸入は野田政権の時に66兆円、そして安倍政権の時に77兆円と、1年間で11兆円も増えました。石油・ガス・石炭はそのうちの3兆3000億円、つまり3割で、7割は食品や雑貨やスマホなど、燃料以外の商品の輸入額が円安で膨れ上がってしまったものです。

 燃料代3兆3000億円の増加も円安が原因で、原発停止が理由ではありません。原発は野田政権当時から全部止まっていたのですから。日本の石油や天然ガスの輸入量は国民や企業の省エネ努力のおかげで、原発事故前の2010年も、安倍内閣の昨年も、2億5000万キロリットルと横ばいのままなのです。

 経産省は原発を全部再稼働すれば、化石燃料の輸入額を1兆6000億円程度減らせると言っていますが、昨年の貿易赤字は8兆5000億円ですから焼け石に水。自分で円安にして日本を大赤字にしておいて「原発再稼働」というのは、相手を転ばせてケガさせておいて「さあ、クスリを買え」というような話です。


■いつの間にか中東に貢ぐ国に

――その結果、日本はどれだけ国富が流出しているか。円安に株価上昇で浮かれるのはあまりにも能天気だ。

 国全体で「赤字がかさんでいる」のは、企業や個人の損の合計が、それだけ増えているということ。特にガソリンや電気を使っている企業や個人の儲けがどんどん減っている。株価の上昇で儲けて喜んでいるのはごく一部の人たちで、多くの人はひたすら、中東諸国に貢ぐために働く、というようなはめになっています。

 株が上がったと浮かれている人は、「国全体が赤字になっても、自分だけは儲けることができた」と喜んでいるわけですが、それを「政権の成果」と囃していていいのでしょうか

 今年上半期の数字から試算すると、今年の貿易赤字は十数兆円に膨らみます。野田政権のときが4兆円台の赤字、鳩山政権の2010年には10兆円の黒字でしたので、日本はものすごい勢いで貿易赤字国に転落しているのです。

 ちなみに輸出も増えています。日本のものづくりの国際競争力が落ちているというのはとんでもない誤解で、今よりも輸出が多かったのは、リーマン・ショック前の世界超同時好景気の3年間だけです。ハイテク部品や高機能素材が売れ続けているからです。しかし、日本全体の収支構造が逆ザヤになってしまっているので、輸出が増えるほど輸入も増えて赤字が拡大するのです。


円安政策が対中貿易赤字を招いている

――安倍首相は中国に対して、高飛車に出ている。しかし、その一方で、対中貿易が極端に悪化しているのは皮肉なことだ。

 日本は中国(香港を含む)に対して、一昨年までの12年間、貿易黒字を続けてきました。鳩山政権当時は史上最高の4兆円近い黒字を稼いだのです。それが安倍政権下の昨年、1兆円の赤字に転落してしまった。日本は雑貨でも食品でも部品でも安いものを何でも、コストダウンのために中国から買いまくっていて、そういう構造が円安で裏目に出たのです。

 「中国と毅然と対決する」という姿勢の安倍政権の円安政策が、こうした結果を招いている。対中貿易赤字を招くような政策を経済的な「反日」政策だとすると、「安倍政権は反日の極み」で、「鳩山政権が最も親日」という皮肉なことになる。


――里山資本主義を提唱する藻谷氏は、GDPばかり計算していないで、お金に換算できない価値を見直すべきだと訴えている。そうした発想の転換によって、日本は幸せな国になれると提言している。

 日本は20年前から、1人当たりのGDPは世界20位以内の水準です。失業率も先進国で最低水準なのに、「もっと稼いでGDPを増やさなければならない」と政治家は叫び、そう言えば、支持率が上がる。そのために刹那的なマネー資本主義」に走っています。その結果、未来のために残さないといけないものまで使い尽くし、今稼ぐために残してはいけないものを残している。具体的には借金と汚染物質です。

 ようやく表に出始めた原発の廃炉費用を上乗せするだけでも、電気料金はさらに上がっていく。でも廃炉費用の負担が本格的に発生するのは少なくとも2、3年後。使用済み核燃料の負担が出てくるのはその先。それまでに任期が来るメーカーのサラリーマン社長は、「取りあえずは原発再稼働で目先の電気料金が下がってくれればいい」と考える。これが「マネー資本主義」の刹那的な発想です。

 マネー資本主義に走る大企業は、人員を減らすことで給料の総額を減らし、原材料を安くするために中国からの輸入量を増やして、配当を確保する。1部上場の大企業は配当を減らすとソニーのように株主総会で叩かれるので減らしません。その分、貿易赤字が増えて、内需は縮んでしまいます。

 アベノミクス以降、日経平均株価は9割も上がったのに、国内の小売販売額は1%しか伸びていない。13年の小売販売額は139兆円で、12年の138兆円とほとんど変わっていないのです。国民や中小零細企業の大多数は、円安で輸入原材料費が上がって経費がかさむばかりで恩恵の実感はありません。

 株が上がって儲けた人がどんどん使えばいいのですが、彼らは金融商品を買うばかりで、国内でモノを買わない。海外にビルが建つだけです。「飢えている人の横で、食べ物を冷蔵庫にしまい込んで腐らせている金持ち」というような行動です。


■仏・伊方式に活路がある

――マネー資本主義に毒されているのは、米国も同様に見える。日本が参考にすべき国はあるのだろうか。

 資源もないのに日本に対して貿易黒字のフランスやイタリアに注目しています。両国とも日本人ほど働いているという話は聞いたことがないのに、日本の方が赤字です。彼らが売り込んでいるのは、ブランド衣料宝飾品に加えて、田舎の産品であるワイン、チーズ、パスタにオリーブオイルなどです。ハイテクではなく、デザインと食文化を売っている。日本だって、里山の恵みをもっと生かして、同じような路線を追求できるはずです。


▽もたに・こうすけ 1964年生まれ、山口県出身。東大法卒。日本開発銀行(現・日本政策投資銀行)を経て、日本総研調査部主席研究員、日本政策投資銀行地域企画部特別顧問。「デフレの正体」など著書多数。
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