べってぃのぱっしょん

ビビッとくると「パッション感じた」と言ってしまいます。平たく言えば、好きな物の寄せ集めデス。

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』

2007-05-02 22:25:10 | 日本映画
2時間ドラマ、連続ドラマと、一通り観てますが、映画がいちばん良かった。
松尾スズキさんの脚本とは思えないほど(笑)自然で、大げさな表現がない。
クスッとできるシーンは結構あるのですが、最後は涙がこみ上げてきます。
オカンが病院で苦しむ姿は見ていられなかったほど。
(最大の目当てであった)最後の主題歌もドラマと違って淡々としてますし、大泣きはしなかったけど(泣けなかった訳ではなく、一応我慢はできた、という意味です)全ての要素が程よいバランスで重なっていって、心に残る物はとてつもなく大きい。
筑豊の風景や住宅等はセットとは思えないくらいリアルで、作り手のこの映画に対する愛情が伝わってくるようです。
映画観ながら「実家、帰った方がいいんやろうか・・・」と思いを巡らすのはお約束(^^;
主要人物はもちろん、脇を固める役者もイイ。
光石さんの福岡弁を聞くと嬉しいのは何故だろう(笑)
惜しいのは大分(だったんですね、知らなかった~。緑ヶ丘だろうな)の高校の先生の方言。
福岡と混同してる気がしました。

映画に満足したので終映後、ソッコーでパンフ購入。
これがまた内容豊富で。
スタッフの方のインタビューが1ページずつあるし、キャストは脇役までプロフィール&映画もしくは自身のオカンについてのコメントが載ってます。
こんなところも、丁寧に作られているなぁという印象大。

ちょっと前の朝日新聞のレビューに

「知」に訴えるものは記憶されるが、「情」に訴える物には記憶として残らない。

みたいな事が書かれてあって(だから「踊る大捜査線」はスピンオフ等で話を変えて続いていく)「ほほぉ」と思いながら読んでいたんですが、映画観ると更に納得。
オカンが死ぬのも、オトンの存在も、皆知ってるのにそれでも観てしまいますもん。
そうなると、萩原聖人の演劇版はどうなんでしょう?
気になるじゃん(笑)