北野進の活動日記

志賀原発の廃炉に向けた取り組みや珠洲の情報、ときにはうちの庭の様子も紹介。

金正日総書記死去に思う

2011-12-19 | ニュースコメント
 正午過ぎ、テレビのスイッチを入れると金正日朝鮮労働党総書記死去のニュース。
 民主党政権になって、すっかり後退した感のある拉致問題対応(もちろん自民党政権時代も小泉首相以外は頑張ってます!というポーズだけだったが)。久々に家族会の方のインタビューがあったり、小泉元首相がインタビューに登場したり、報道ステーションではこれまた久しぶりに安倍晋三元首相まで登場した。
 父親の金日成主席ほどの存在ではないにしろ、国際政治に大きな影響を与えていた人物の死だけに報道も一気に様変わりする。

 先月6日、山形県での護憲大会の帰り、大宮からの上越新幹線で、たまたま横田滋、早紀江夫妻と同じ車両に乗り合わせたことを思い出す。拉致問題が解決の方向に向かうことを祈りたい。

 一日も早い解決、拉致被害者の帰国を祈りたいが、正直言って展望が厳しいことは間違いないだろう。
 拉致問題が解決に向かわない原因が一重に北朝鮮側だけにあるのなら、もう少し期待もしたいと思うが、やはりここまで解決をなが長引かせているのは日本側にも原因があると思うからである。
 自民党政権時代からも含めて、北朝鮮をいかに動かすかという外交戦略が日本政府になかったことを元家族会事務局長の蓮池透氏(蓮池薫氏の兄)は厳しく指摘している。さらに蓮池氏は、その根底に人の命を軽く見る政治があるともいう。
 北朝鮮の政治に何らかの変化が確実に現れる今こそ、硬直化した日本の北朝鮮外交も変わらなければ、拉致問題は解決に向かわないだろう。

 救う会と対立し、そして家族会からも追われた蓮池氏だが、北朝鮮の動きがしばらく大きな関心を集める時だからこそ、彼の著作を多くの人に進めたい。
 ☆「拉致 左右の垣根を超えた闘いへ」かもがわ出版 1,000円
 ☆「拉致 左右の垣根を超える対話集」かもがわ出版 1,500円
 ☆「拉致 対論」蓮池透+太田昌国 太田出版 1,600円

 金正日総書記から話は逸れるが、蓮池氏が元東電職員だとご存じの方もおられると思う。昨年2月、金沢に北朝鮮問題についての講演に来てもらった折、小松空港に迎えにいった私は車中で原発問題に花を咲かせた。東京電力原子燃料サイクル部部長も歴任し、六ヶ所村ではМОX燃料の加工工場の設計も担当していた氏である。プルサーマルは安全だ!と主張しておられた。
 福島第一原発での勤務経験もあるそうだが、3.11を経た今年9月、「私が愛した東京電力」を出版された。こちらはまだ読んではいないが、その後の原発論もぜひ読んでみたい。


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