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(1) トランプ氏が習近平に「一つの中国を尊重」 台湾を見捨てたわけではない
ドナルド・トランプ米大統領は、日米首脳会談前日の9日(日本時間10日) 、就任後初めて中国の習近平国家主席と電話会談を行いました。会談では、台湾が中国に属するという「一つの中国」原則を「尊重する」と語りました。
トランプ氏は昨年12月に台湾の蔡英文総統と電話会談し、その後「一つの中国」政策に縛られない考えを示したことで話題になっていました。
⇒トランプ氏の対中強硬姿勢を見て、「台湾独立に動くのではないか」と期待していた人は、今回の発言に「少しがっかりした」という感想を持つかもしれません。
しかし、トランプ氏が、台湾防衛をする意思を変えたわけではありません。トランプ氏が参謀として重用するピーター・ナヴァロ国家通商会議委員長も、論文などで台湾防衛を強く訴えています。
トランプ氏はまずは、通商政策などを通じて、中国経済を縛り上げていくつもりでしょう。そして、中国が弱り始めたどこかのタイミングで、昨年12月にチラつかせた「台湾カード」を正式に切る可能性があります。
アメリカが正式に「台湾は中国に属さない」と宣言する行為は、ある意味で最終手段にあたります。中国の「2020年ごろまでに台湾を併合する」という中心的な国家目標を、真っ向から妨害することになるからです。
近いうちに"その時"が来れば、米中の間で何らかの軍事衝突が起きる可能性もあります。それが、中国を封じ込める「トランプ革命」の佳境となるでしょう。
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