空井戸

小石を投げ込んでみても水音は聞こえない

読売、反撃ののろし?

2004-07-18 14:51:09 | Weblog
しばらく読売サイドからは情報が出てこなかったんだが...

2004年7月18日付け 読売新聞朝刊 20面

迷走気味?再編論議

 根来泰周コミッショナーは、現在の球界再編論議について、こんな風に話したことがある。「議論が(百家)争鳴するのはいいけど、迷走すると困る」。コミッショナーの危倶は、どうやら現実になりつつあるようだ。

 阪神が「10チームでも2リーグ制維持を」と強く打ち出し、セ・リーグの各球団が追随する姿勢を見せている。具体案は、①セ、パ交流試合の実施②ドラフトのウェーバー制実施とフリーエージェント(FA)期間短縮③年俸減額制限の緩和④加盟料(新参加60億円、譲渡30億円)の撤廃と参加審査制度の導入-などである。

 2リーグを維持しながら、パ・リーグの各球団を救おうというなら①は当然だろう。しかし、②と③は、果たして、パの救済や球界全休の発展につながるのだろうか。②は、年俸抑制には確かに有効だが、その反面、スター選手やスター候補生たちの海外流出を後押しするだろう。米大リーグヘという流れは加速し、プロ野球は空洞化する。

 年俸減額の限度額は野球協約上、1億円を超えた選手で30%まで、1億円以下で25%までと決まっているが、③の減額制限の静和は、高額年俸選手よりむしろ低年俸選手の生活を直撃する。入団時にはチームも選べず、入団後の収入は不安定-。そんなイメージが浮かんでくる。職業としてのプロ野球の魅力が、急速に薄れてしまうだろう。

 ④にしても(新規参入には不適格と思える企業に対して、その名誉を傷つけずに「ノー」と言えるシステムができるのか。

 ②-④は、いずれも何年もの議論を経て現行制度に落ち着いたものだ。それを変えるとなると、議論はどんどん広がってしまう。簡単には結論が出ないだろう。また、②や③を導入したとしても、人件費の削減効果が出るまで、パ・リーグの各球団が持ちこたえられるか。

 阪神の提案は、出口の見えない迷路への入り口に思える。

(小石川 弘幸)


楢崎社会部長と同様、この小石川って人も社主のinuなんでしょうな。やれやれ。

サンワリ君

2004-07-18 12:15:17 | Weblog
鈴木義司さんが亡くなったそうだ。

「サンワリ君」連載38年、漫画家・鈴木義司氏が死去
鈴木義司さん、サンワリ君そのままに明るく照れ屋


読売が楢崎社会部長を中心として悪臭芬々たる「自己責任」キャンペーンを垂れ流し続けていた4月のある日、身構えつつ読売夕刊を開いたら、サンワリ君の台詞が目に飛び込んできた。

「あッ」
「いいんです自己責任です」
「このごろ自己責任に厳しいですねえ」

なんだか体の無駄な力が抜けて、「そうですねえ」と心の中で笑いながら相槌を打ってた。

「抵抗」の方法はいろいろあるんだなって思いましたよ。

ご冥福をお祈りします。

BSEに関する規制を緩めようとしているのは...また読売か

2004-07-18 11:41:48 | Weblog
<BSE対策>性急な全頭検査の見直しに慎重な考え 厚労相(毎日新聞)
<BSE>食品安全委 意見割れて報告書は先送り(毎日新聞)
若い牛除外の結論持ち越し BSEで専門調査会(共同通信)

実に良心的。

牛肉輸入、8月決着目指す 日米、次官級対話で(共同通信)

米農務省の内部監査で明らかになった検査体制の不備などに踏み込んだ議論はなかった。

なぜそこを指摘しないんだ。
「既定路線」を崩さないことに汲々としているみたいだな。
信頼できる検査を行わないまま、「わが国にはBSE問題は発生していない」と公然と嘘をつき続けながら牛肉を輸出しまくってたアメリカの言うことなんか信用できるか。っていう一消費者の利益は代表してくれてないの、お役人様。

[BSE対策]「緊急措置の役割終える全頭検査」[7月18日付・読売社説(2)]


 全頭検査を実施しているのは世界で日本だけだ。日本の検査基準を世界に合わせるべき時が来たといえよう。

 むしろ、BSE対策で重要なのは、原因となる異常プリオンが蓄積する脳や脊髄(せきずい)、小腸の一部といった危険部位を完全に除去することだ。

 欧州各国と同様、日本もすべての牛から危険部位を除去しており、この措置は継続される。危険な牛肉が出回ることは今後もないと専門家が指摘している。

 食品安全委は、こうした事情を丁寧に説明し、全頭検査見直しに、消費者がいたずらに不安を感じることのないよう努めるべきだ。


「読売社説」独特の匂いがする。

そもそもプリオンについて誰が、どの程度の知識を持っているというのだろう。

読売社説が言ってることは、どこの誰かもわからぬプリオン問題の権威が、BSEの検査についての「正しい」方法を考案済みで、その方法の安全性は「疑いを差し挟むことが許されないほど確かなこと」だから、日本の食品安全委員会プリオン専門調査会ごときは、検査方法の安全性の議論など無駄なことに時間をかけてないで、全頭検査しなくても大丈夫だ、というメッセージをさっさと出しさえすればいいんだ、無礼な。ってことなんだろ。

「農水省は業界の顔色ばっかり伺って、消費者の食の安全をないがしろにしてきた」って批判が沸き起こったのはそんな昔のことじゃないだろうに、また逆戻りしろっていうのかね。