空井戸

小石を投げ込んでみても水音は聞こえない

読売新聞の人権感覚

2004-07-31 16:10:14 | Weblog
こんなニュースが配信されてる。

フセインは慢性前立腺炎、ヘルニアも…イラク人権相(読売)

その記事の内容はどうでもいいのだが、読売新聞がフセイン「元大統領」のことを書くとき必ず呼び捨てにしていることが以前から気になっている。

私は別にフセイン元大統領が好きなわけじゃないから、個人的動機から弁護する気持ちはそれほどない。しかし、日本国内で犯罪を犯した人のことを記事にするとき、読売はその名前を呼び捨てにするだろうか、と考えると何だか不公平な感じがする。

読売新聞は、フセイン大統領が「大悪人」であることは証明不要の周知の事実であり彼の(通常の犯罪者に対してさえ保証される程度の)人権を尊重する必要は全くない、と考えているように思える。

しかし、こうした読売の姿勢は、ブッシュ政権がグァンタナモあるいはイラク国内の収容所で行ない続けている虐待に通じるものだろう。

なんて感想を、スポーツ紙や週刊誌の記事に対して抱いたりはしない。「スポーツ紙なんてそんなもんだ」って思ってるから。でも読売新聞は日本を代表するクォリティペーパーなんでしょ。

そもそも、社説を含めて読売の記事には、発行部数と国内でのステータスにふさわしい、高潔さ、品格、節度、というものが圧倒的に欠けているような気がする。

大衆に擦り寄って、言葉による「悪者」へのリンチを煽動するような「高級紙」なんかいらないよ。