空井戸

小石を投げ込んでみても水音は聞こえない

パリーグが4球団になったら1リーグ?

2004-07-24 09:43:58 | Weblog
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巨人、阪神の2リーグ制維持試案に反対
は、比較的淡々とした記述という印象を受けるが、朝刊スポーツ面に掲載された関連の山脇幸二署名記事(「視点」)には、読売側の主張を正当化しようとする強い意図が感じられる。

ところで、


巨人の土井球団社長「反巨人同盟のようなものを作って物事を進めて行こうというやり方には強い不快感を持っている」


「反巨人同盟」は「悪の枢軸」だとでも?


2004年7月24日付 読売新聞朝刊16面

巨人、阪神試案に反対


2リーグ制「パ4球団ならムリ」


 阪神の野崎勝義球団社長は23日、ヤクルト、横浜、巨人の球団社長と相次いで会談し、来季は2リーグ制を維持して交流戦を実施することを柱とする8項目から成る試案を説明した。これに対し巨人は、「パ・リーグが4球団になれぼ、持ちこたえられない」と反対した。ヤクルト、横浜は「来季は2リーグ」という基本方針には同意したが、その他の案に関しては見解が分かれる部分もあった。このため、阪神は26日の実行委員会では「来季は2リーグ制を維持して、1年間で改革の議論をする」という基本方針だけを提案することになった。

 ◆野崎試案 ①2リーグを維持するため、知恵を出し合い議論する②セ、パ両リーグ間での交流戦実施③ドラフトでの自由枠撤廃、ウエーバー制導入④フリーエージェント資格取得年数を現行の9年間から8年間に短縮⑤オールスター、日本シリーズの継続⑥加盟料(新参加60億円、譲渡30億円)の撤廃⑦年棒減額制限の緩和⑧上記②③④⑥⑦の2005年からの実施

 この日午前にヤクルトの多菊善和球団社長、横浜の峰岸進球団社長と三者会談を行い、独自の改革案のうち「2リーグ維持のために知恵を出し合い議論をする」という部分では賛同を待た。しかし、ドラフト改革などほかの項目では時間をかけて議論するべきだという意見が出された。
 午後から行われた巨人の土井誠球団社長との会談では「パ・リーグで(オリックス・近鉄に続く)もう一つの統合があった傷合、1リーグでやらざるを得ない」とする巨人側と平行線に終わった。
 このあと、野崎社長はセ・パ両リーグ会長を訪ねて状況説明を行った。 会見した野崎社長は「1リークがいいのか2リーグがいいのか、時間をかけて議論をするべきだと(巨人を除く5球団の方向性がまとまった」と話した。しかし野崎試案については、「コンセンサス(合意)が取れていない」ため、実行委員会への提出を見送ることを明らかにした。
 ヤクルト・多菊善和球団社長「日本シリーズやオールスターがなくなると観客動員の面などで問題がある。1リーグにするにしても、来季1年間は2リーグでやって、その中で具体的なことを詰めていけばいい。(阪神とは)大局では一致した」


視点 窮状のパどう救済


 球界再編に向けた巨人と阪神の議論は、平行線に終わった。巨人の立場は明確だ。「セ6球団、パ5球団なら来季も2リーグのまま。パが4球団になれば、1リーグにならざるを得ない」。7日のオーナー会議で西武・堤義明オーナーが示した「もう一組の統合」が成立して4球団になった場合、パの運営は非常に困難になる。
 4球団では対戦相手が3チームしかなく、同じカードを年間45試合程度も組むことになり、ファンにあきられる可能性が高い。イチローが所属する大リーグ、ア・リーグの西地区は4球団で地区優勝を争ってはいるが、試合自体は東、中地区の計10球団とも行い、そのうえでナ・リーグとの交流試合も行っている。さらに、6球団からのセ・リーグ優勝チームと4球団でのパ・リーグ覇者が競う日本シリーズは、その価値を疑問視されるだろう。 4球団では、パ・リーグは成り立たない。それは球界全体の危機を招くことになる。
 結論は、9月8日の次回オーナー会議で出される見通しだ。ところが、阪神は「2リーグ制維持」の流れを作ろうとするように、巨人を除くセの各球団に「2リーグ制」を訴えた。意見をぶつけ合うのは悪いことではないが、その手順には問題があった。
 巨人・土井社長は阪神・野崎社長との会談の中で、強い姿勢で言った。「正規の場ではなく、各球団を回って反巨人同盟のようなものを作って物事を進めて行こうというやり方には強い不快感を持っている」。阪神が今回の提案に信念を持ち、レっかりとした裏付けがあるのなら、理事会や実行委員会など公式の場で堂々と主張し、賛同を求めるべきだった。巨人を外したうえで、個別に各球団を説得して回るようなやり方は、明らかにおかしい。
 提案内容も説得力に欠ける。土井社長が「パが4球団でも運営できるという根拠は何か」と尋ねたのに対し、野崎社長は「交流試合を組み合わせれば大丈夫」と言うだけで、それ以上の説明はなかったという。1年間、結論を先延ばしすれば、巨額の赤字を抱えているパの窮状はさらに進行するだろう。そこから目をそらし、セの安泰を図るためだけの「2リーグ制」であれば、それは無責任と批判されても仕方ない。    (山脇 幸二)

 横浜・峰岸進球団社長「1リーグは、まだ正式な機関で討議されていないこと。実行委や理事会などできちんと議題に乗せて議論すれば、透明性が増す。ただセ、パが6対6、6対5なら2リーグ制OKだが、パ・リーグが4球団なら1リーグをちゃんと検討したほうが良いかもしれない」
 小池唯夫・パ・リーグ会長「きょう直接、(野崎社長から)話を聞いた。26日午前にパ・リーグ理事会がある。パの球団も色々意見があるので、各球団に詳しく説明して検討したい。今ここで私の意見を述べるのはまだ早い。これから各球団に意見を伝えたい」


野崎試案に対して巨人は、「パ・リーグが4球団になれぼ、持ちこたえられない」と反対したみたいだけど、巨人西武の「有志連合(coalition of the willing, ああ気色悪)」がパリーグ球団の合併を進めようとしているのは、なんのことはない、1リーグ制を実現するためなんだよな。1リーグ制導入を延期することにすれば、4球団になるわけないじゃあないの。