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「右翼のジャンヌ・ダルク」は投げキッスで

2019年01月14日 12時00分00秒 | 保管記事


 

  記事の紹介です。

 

「右翼のジャンヌ・ダルク」は投げキッスで

 反グローバリズムの戦いを告げた 党重鎮がルノー会長に名乗り

   2019 01 14   12:00:00

 [パリ発]昨年6月、悪名高き極右政党「国民戦線(FN)」の看板を「国民連合(RN)」に取り替えたマリーヌ・ルペン党首(50)が13日、5月の欧州議会選に向けて党の決起集会をパリ市内の劇場で開き、支持者に候補者をアピールしました。

 党名変更は、2011年に党首になったマリーヌ氏が党創設者である父ルペン氏(90)の反ユダヤ主義、人種差別主義といった悪魔的なイメージを一掃する「脱・悪魔化」の総仕上げです。国民連合は社会的弱者を支える「国民政党」を目指すというメッセージでした。
筆者にとって同党集会の取材は、フランス大統領選を控えた2017年2月のフランス西部ナント以来。その時は左派の地盤ということもあって激しい「反ルペン」デモが吹き荒れ、警官隊と極左集団が衝突、催涙ガスや投石、ロケット花火が飛び交いました。

 エマニュエル・マクロン仏大統領の構造改革に反対する「黄色ベスト運動」がフランス全土に広がる中、筆者もヘルメット、催涙ガス対策のマスク、ゴーグル持参で取材にやって来ました。しかし会場の劇場周辺には頑丈な鉄柵もフェンスも警官隊も見当たらず、平穏そのもの。

 参加者の声を拾い始めると、元エンジニアのレモさん(69)が、筆者が手帳に「FN(国民戦線)」とメモしたのを見つけて「ノン、ノン」と指を横に振りました。茶目っ気たっぷりに「FN」を黒く塗りつぶし「RNだよ」「Rassemblement National(国民連合)」と書き直しました。

 国民連合はかつての極右政党「国民戦線」ではありません。マリーヌ氏が決選投票に進み、マクロン大統領と争った2年前のフランス大統領選と党名変更で完全に市民権を得て、国民政党化路線は軌道に乗っているように見えます。支持者も積極的に取材に応じてくれました。

 

世論調査で首位に躍り出るマリーヌ氏と国民連合

 2019 01 14 「右翼のジャンヌ・ダルク」は【保管記事】

「黄色ベスト運動」は極左集団の暴徒化で支持を急速に失いました。「黄色ベスト」の反マクロン感情への共感を示し、自身への支持につなげたマリーヌ氏が漁夫の利を得たかたちになりました。

 仏世論調査会社ifopが昨年12月「もし次の日曜日に大統領選の第1回投票が行われたら、誰に投票しますか」と尋ねたところ、マリーヌ氏が27%(17年の大統領選では21.3%)でトップ、マクロン大統領は25%(同24%)で2位でした。

 5月の欧州議会選については国民連合が24%で1位、マクロン大統領を支持する「共和国前進と民主運動」は18%でやはり2位。こうした追い風を受け、登壇したマリーヌ氏の演説は堂々とし、マクロン大統領を一刀両断に切り捨てました。

 「黄色ベスト運動は健全な国民蜂起です。問題に目を閉じること、傍観主義、階級への蔑視、税逃れ、そして大統領と国民の分断という政治危機を解決する絶好の機会を提供してくれました」

 「マクロン大統領はステーツマンとして振る舞っていません。意図的に分断を作り出し、フランス人同士を対立させています」「誰がこの国に来て、誰が留まり、もし必要なら誰が去るのかを決めるのは私たちです。私たちのお金の使い方を決めるのも私たちなのです」

 「さあ、その時がやって来ました。選挙で革命を起こすのです。私たちの大地はよみがえり、偉大さと自由を祖国に取り戻しましょう。国民と、国家の集合体である欧州とフランスが繁栄することを」

 

党重鎮がルノー会長に名乗り

 京都大学に留学し、知日派で知られる国民連合の重鎮ブルーノ・ゴルニッシュ氏(68)は「欧州議会選で得票率が30%に届いたら素晴らしい。サルコジ政権で閣僚を務めたティエリー・マリアニ氏が国民連合から欧州議会選に出馬します。右派のエリート層も参集しています」と日本語で取材に応じてくれました。

 ゴルニッシュ氏は2004年に「私はナチスの強制収容所の存在に疑問を唱えるわけではないが、歴史家は犠牲者の数を議論することはできるだろう。ガス室の存在に関しては自らの考えを語るかは歴史家に委ねられている」と発言し、人道に対する罪を否定したとして執行猶予付き禁錮3年の刑を受けたことがあります。

 また、巨額の報酬隠しと特別背任の罪で起訴された日産自動車会長カルロス・ゴーン被告の後釜としてルノー会長に名乗りを上げ、ニュースにもなりました。「私は日本語も理解できるし、弁護士資格もある。名乗りを上げても何の不思議もない」とゴルニッシュ氏は強い意欲を示しました。

 

多様性を強調

 マリーヌ氏は欧州議会選の筆頭候補者ジョルドン・バルデラ氏(23)をはじめ、若手を抜擢して国民連合の「若返り」を図っています。バルデラ氏はイタリア系の家庭で育ち、パリ郊外の低家賃住宅から奨学金を獲得してパリ=ソルボンヌ大学で地理学を学んだ苦労人です。

 マリーヌ氏が産み落とした“国民連合チルドレン第1号”のバルデラ氏は壇上で「欧州議会選の投票日、マクロン大統領も、アンゲラ・メルケル独首相も、ジャン=クロード・ユンケル欧州委員長も、真の力を持っているのは国民だということを思い知らされるだろう」と吠え、拍手喝采を受けました。

 会場から「マクロン大統領は退陣せよ」という連呼が起き、参加者は「国民連合がやってくる」というプラカードを掲げました。

 黒人女性のクリスティアン・デラネ=クララさんも名簿順位が一番下の12位ですが、候補者に加えられました。この日の決起集会は同性愛者でLGBT団体「Gaylib」創設者、同政党のスポークスマン、セバスチャン・シェヌ氏が司会を務め、多様性をアピール。人種や民族、性的指向ではなく、フランス国民であるかどうかが問題だという線引きを明確にしました。

 5月の欧州議会選は、欧州連合(EU)vs国民国家、グローバリズムvsナショナリズムの戦いになることがより鮮明に浮かび上がっています。真っ先に戦いの狼煙を上げるかたちとなった英国が今さらEUに残留するという選択肢はあり得ないなと改めて思いました。

 (おわり)

 取材協力:西川彩奈(にしかわ・あやな)

 1988年、大阪生まれ。2014年よりパリを拠点に、欧州社会やインタビュー記事の執筆活動に携わる。ドバイ、ローマに在住したことがあり、中東、欧州の各都市を旅して現地社会への知見を深めている。現在は、パリ政治学院の生徒が運営する難民支援グループに所属し、欧州の難民問題に関する取材プロジェクトも行っている。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20190114-00111117/

  記事の紹介終わりです。

 

2019 01 20 グローバリズム【わが郷】 グローバリズム わが郷

 

マリーヌ・ル・ペン【政治家】 マリーヌ・ル・ペン 政治家 外国人

 国民戦線【言葉の説明】 国民戦線

 

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■ 2009年7月9日
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