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韓国の海洋警察を刺殺凶暴化する中国“不法操業”漁船団がニッポン接近中
[2011年12月28日]
12月12日、韓国の排他的経済水域（EEZ）内で、無許可で操業していた中国漁船の船長が韓国海洋警察庁の隊員2名を殺傷した事件が波紋を呼んでいる。韓国西方、黄海沖での今回のトラブル。実は、これまでも中国漁船は韓国側に拿捕されることを覚悟で大胆な密漁を繰り広げていた。韓国側の統計によれば、今年1月から10月までに同海洋警察が拿捕した中国漁船の数は約400隻にも上るのだ。
中国出身の評論家で拓殖大学客員教授の石平氏はこう解説する。
「わざわざ中国漁船が韓国のEEZまで行って漁をするのは、中国沿岸部は工場排水などによる化学物質汚染が著しく、近海の魚が消費者にあまり好まれないからです。特に富裕層は、より品質の良い魚を求めますからね。となれば当然、汚染されていない魚のほうがより高値で売れます。そりゃ、彼らも遠出するわけです」
また、今回に限らず、近年は韓国側の取締りに中国漁民が従わずに抵抗（逆ギレ）するケースも多発。2008年9月には、韓国の海洋警察官が中国漁船員に頭を殴られ海に転落し、死亡。10年12月にも中国漁船の船長1名が死亡、韓国側も4人が重軽傷を負った凄惨な事件が起きている。いずれも、漁民たちは鉄パイプやこん棒、スコップなどで武装していたという。
海洋問題に詳しい東海大学教授の山田吉彦氏はこう語る。
「中国漁民の凶悪化の背景には、魚を捕れば金になるという中国国内における“水産バブル”があります。実際、漁船一隻が1ヵ月にあげる利益は日本円にしてだいたい500万円。そういう船の乗組員数は10名くらいですから、単純計算でひとり当たりの利益は50万円。これ、公務員の月収の約10倍ですよ。エリートにならずとも、これだけ儲けられるわけですから、少々乱暴なやり方で違法操業しても構わないという人間も出てくるわけです」
一方、中国政府は中国の海洋権益を拡大したいがために、違法操業の実態を知りながら黙認しているとの見方も根強い。しかし、山田氏はそうとも言い切れないと首を振る。
「北朝鮮問題もあり、中央政府としては韓国サイドを極力刺激したくないのが本音。そういう意味では近年、中国の漁民が黄海で暴れてきたのは、政府の黙認というより、むしろ中国政府が漁民たちをコントロールできていない表れではないでしょうか」
ちなみに、09年の中国統計年報によると中国の漁船数は104万隻（日本は約18万隻）にも上り、水産市場の拡大とともに増加傾向にあるという。仮に、膨大な数の漁民が本当に“制御不能”なら……これほど怖い話はない。
もちろん、日本にとっても今回の事件は他人事ではない。というのも、これを受けて、韓国の李明博（イ・ミョンバク）大統領は海洋警察の装備や人員の補強など、取締りを強化することを指示しているからだ。
「仮に韓国周辺で操業できなくなったら、中国の漁船はいずれ日本近海にやって来る。それは自然な流れです」（前出・山田氏）
直近では11年11月、長崎県五島列島南東沖の日本領海で中国漁船が違法操業した事案も発生している。日本の海は大丈夫なのか？“ヒゲの隊長”こと自民党の佐藤正久参議院議員に話を聞いた。
「中国漁船のそういった動きにもかかわらず、日本側は非常に心もとない警備態勢なのが気にかかります。特に五島列島を管轄する第七管区は人員、船とも不十分。五島の海上保安署には船がたった2隻しかないのが現状です。仮にこの状況で中国漁船が大挙してやって来たら、対応できないでしょう」
そんななか、日本と韓国で連携してこの問題に取り組むとの話も浮上しているが、これにも佐藤氏は苦言を呈する。
「日韓で連携など幻想です。過去には、違法操業の韓国漁船に飛び乗った日本の海上保安官がそのまま連れていかれた事案もありました。漁業権の争いというものは日韓間でもあるし、日本と台湾の間にもある。自国の漁民は自分たちで守るというスタンスでないと、海で勃発している“経済戦争”は解決できません」
厄介な隣人に囲まれたものだ。
記事の紹介終わりです。
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
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■ 2010年3月2日
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