皆さんのおうちには憲法の本がありますか? 無い方々に「一家に一冊の憲法の本を」というコマーシャルがあるといいですね。憲法の三原則は?などというクイズも一緒に。
今年の5月3日は74回目の憲法記念日でした。コロナ禍の今、健康的な生活や生存権を保障している憲法の意義がますます大きくなっていると言われます。
しかし日本では、「憲法を守り生かす」ことよりも政権党の改憲を訴える圧力が大きいという異常さが続いています。
そのために、教育で憲法の大切さを学ぶことが少なく、憲法を十分知らないまま大学を卒業するということも言われています。諸外国では小学校から、憲法を日常生活と結び付けて「権利」などを学び大切にしているのとは大きな違いです。
マスコミも憲法記念日と言えば、改憲を問うことが先立ち、改憲勢力や、改憲反対がそれぞれ何パーセントなどという見出しが多く、憲法の意義を広く継続して伝えることを怠っています。
改憲手続き法(国民投票法)の改正は、一部の野党の修正をいれることで審議を進め、衆議院憲法審査会で採決されました。自民党幹部はこれさえ決まればあとは何とでもなると言ったそうです。まさに野党を分断して、九条改憲のための外堀を埋める巧妙なやり方です。
自公政権のネライは、まずはコロナを利用して「非常事態条項」「自衛隊」を憲法に明記させ、9条改憲をするための「国民投票法」改正です。 (「国民投票法改正」の問題点は註①参照)
この際、憲法を手にしてみませんか。憲法の三原則(国民主権・基本的人権・平和主義)などを学ぶのに役立つ安価な本です。
*新しい憲法の話(復刊) 童話社286円+税) *日本国憲法(復刊) 童話社286円+税
*日本国憲法 講談社学術文庫 300円+税 *檻の中のライオン(憲法がわかる46の話)1300円
*日本国憲法ー大阪おばちゃん語訳ー(谷口真由美著9 文春文庫 670円+税
*ユーチューブなどでも憲法学習ができるようになっていますが、改憲の立場からのものが多いので要注意です。ユーチューブでは「井上ひさし憲法の話」は分かりやすくお勧めです。
戦前戦後を通じて議会政治の擁護に生き、「議会政治の父」と言われた尾崎咢堂(がくどう)〈行雄〉は、新憲法を大きな犠牲によって得られた宝物との考えを表明しています。(②咢堂記念館)
「この尊い憲法が猫に小判を、豚に真珠を与えたような宝の持ち腐れにならないことを切に祈る。」と、憲法を守り育て、その理念と思想を政治と国民が実践していく重みを説きました。
それは憲法12条の「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」と符合しますね。私たちの行動が試されているのですね。
(註①)投票率が低くても過半数を取ればいいので、例えば20%の得票でも改憲は可能になります。また、資金力によって宣伝(TV・NET・新聞等)に大きな差が付きます。改正案でも、投票率のアップの考慮はありますが、根本的なこの二点の問題は曖昧にされたままです。
(註②)相模原市津久井にある「尾崎咢堂記念館」には詳しい資料が展示されています。
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