ネイチャーゲーム&自然・趣味

ネイチャーゲームで知った自然。テニスやハーモニカ、ウォーキングなど遊びの世界。

改憲へ国民をだますつもりの安倍流の手口! その1―憲法は押し付けという論ー

2015年05月10日 | 政治・社会
 安倍自公政権は九条改悪をもくろんでいるが、簡単ではないので、「環境権」「改憲基準のハードル下げ」などの、比較的国民の支持を得られやすいことから手を付けていく方針に切り替えたようだと新聞各紙は伝えました。国民に改憲慣れをさせ、のちに本丸攻撃というわけらしいですが・・・。
 
 安倍政権は、人間の心理を巧みに利用して、何段階ものステップを用意して、慣れさせ、今の憲法を壊すことをもくろんでいるかのようです。文字通り、国民を調教する「馴れさせる方針」を見抜く知恵を持たなければと思います。
 
まずは、
①「押し付け憲法」論です。

 憲法はアメリカに押し付けられたものだから国民が自主的に決めなければならないという言い分です。
 国民の声を無視して、アメリカに押し付けられ、従属の同盟関係になり、TPPやら、集団自衛権の行使、秘密保護法、辺野古基地建設などを進めている政権が言うことかとあきれます。

 戦後の政府が、戦争の惨禍を招いたことを検証することもなく、天皇制を残すことに汲々として、相変わらず国民主権ではなく、天皇中心の政治を行う憲法案を作成し、GHQや在野の学者、マスコミがこれを許さず、国民主権の憲法にすべきとし、政府もその方針に沿って改憲したものであることは今日では明らかになっています。

 特に、天皇制を残すという政府の要求と、戦争放棄の条項は一体のものとして考えられたことは記録にある通りです。

 当時、一般の人々もマスコミも押し付けとはとらえず、「世界にさきがけての平和宣言」と、これで戦争をしないですむ世界に誇れる日本になると歓迎していたことが当時の新聞でも明らかになっています。また、政府文部省も『新しい憲法のはなし』を作成して学校で教えたり、後に首相になった芦田均が会長の憲法普及会では『新しい憲法 明るい生活』という冊子を全国2000万の家庭に配布して憲法の世界に誇る先進性や素晴らしさを訴えたりしていました。

 押し付けを理由にする人は、このような憲法では困ると考える一部の権力者か、かつての戦犯だった人々に連なる人だったのです。

 今日、この「押し付け憲法」論を根拠に改憲を唱えることに賛成の人は、憲法によって決められている、象徴天皇制や国民主権、基本的人権、平和などをも放棄するのに賛成なのでしょうか。

「押し付け憲法」論で改憲しようとする「自民党の憲法草案」は、天皇を元首に、基本的人権を制限し、集団自衛権の名のもとに他国で戦争する軍隊を持つようにすることを決めているのを知ったうえでしょうか。

 天皇自身も首相などのように靖国神社には行かぬが戦場で霊を弔っていることや、悲惨な戦争のうえにできた現行憲法を守ることの大切さを何度も話しており、元首など望んでいないことは分かると思います。

 今、「押し付け憲法」でもよいものは良いという意見、「押し付け憲法とは言えない。自由民権など先人の憲法草案を下敷きに作成されたのだ。」などの意見があります。

 いずれにしても戦争に苦しんだ多くの国民が歓迎した憲法であり、押しつけを理由に改憲を唱える人は、国民主権や人権を制限し、戦争する国に戻そうとする時代錯誤の発想だと思います。

(戦後の政府やマスコミの対応については、朝日新聞の夕刊「新聞と九条」にも資料が掲載されています。この記事に触発されて書いています。 次回は「憲法は古い」論について)
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿