のたうちまわるくらい歯が痛くて、今日歯医者に行った。
この土地の人間じゃないからどの歯医者が良い悪いだなんて判らないんで、とりあえずバスでいつもアナウンスされてる歯科医院に行ってみた。
ちょっと口開けたあとすぐレントゲン写真撮る言ったもんだから、何かおかしいなとは思ったのだけれど。
「根本まで酷く化膿してますね。神経丸出しですよ。痛くなかったんですか?」
「いや、痛いのは最近からで……」
「 . . . 本文を読む
こないだ実家帰ったとき、家族ほとんどがインフルエンザかかってたせいかどうかは判らないけれど。
風邪ひいた。
めちゃめちゃ風邪ひいた。
35度が平熱なくせに38度で走り回り、挙げ句の果てに入浴介助。
意識朦朧としていたせいか、食器を数枚割ってしまい先輩に怒られた。
事故起きなかったのだけが幸いで、でもいつ起こすかなかなか怖かった。
本当は夜までの勤務だったけど、夕方で帰宅するように言われた。 . . . 本文を読む
「今日のあんたは頑張った」
そんなときは、ささやかなご褒美を自分にあげる。
ユニットバスにお湯を張る。
好きなDVDを見る。
大学時代の写真を眺める。
桜茶とあんころ餅を食べる。
実家やおじいちに電話をする。
コーヒー飲みながら夜空を見上げる。
ささやかだけど本当に幸せだと感じる。
*
最近はよく空を眺めている。
明の明星、宵の明星。
低くて大きいお月様。
凛と輝くオリオン座。
那覇へ向か . . . 本文を読む
昨日、母が横浜にきた。
沖縄土産を届けにきたと言う。
夜勤前だったけれど、遠路はるばる埼玉から来てくれたので駅まで迎えに行った。
駅ビルの中の定食屋に入り、二人して豚味噌焼き定食を食べた。
母は茶碗ご飯で、あたしは丼ご飯。
「よく食べるね」
丼をおかわりしたあたしを見て母は驚いていた。
一人で食べるときはそうでもないけど、誰かと一緒だと食が進む。
味の濃い肉と、今日はこれから仕事だという覚悟と、 . . . 本文を読む
気付いたら年越していた2009年。
どん兵衛とビールとイカ姿フライ、もちろんテレビはガキ使。
さらにはガキ使に毒吐く先輩がお友達な年越し。
とりあえず新年早々、語尾に「にゃ~」をつけてみる。
あけましておめでとうにゃ~。
夕方近くなり出勤前、近くの神社に初詣へ行ってみた。
お参りして、絵馬書いて、お守り買って。
ああそういえば今年は年女。
次に年女を迎えるのは36歳のときで、その次は48歳 . . . 本文を読む
2ヶ月ぶりに実家に帰った。
年末年始で人手不足というのは充分承知だったけれど、「充電しておいで」の言葉に甘えることにした。
何をするでもない。
学生時代、授業もバイトもない日に過ごしていたような1日を過ごすだけだ。
当たり前にあった日常が今では泣きたくなるほどに恋しくてしかたない。
大晦日には仕事に戻り、正月の実感湧かないまま勤務終了を向かえた。
「よいお年を」
31日が仕事納めで1日が仕事初 . . . 本文を読む
人が亡くなる瞬間に立ち会った。
血圧計はずっとエラー表示のままで、それでもかろうじて血中酸素と脈拍はとれていた。
でも、ある瞬間を境に脈拍もエラー表示を出した。
微かに上下しているようにも見えた胸の動きがとまった。
触れる胸は暖かくて、でも今になって考えれば熱かったのはあたしの手で、まだ生きてほしいっていう勝手な願いだったのかもしれないって。
もう遅いというのもわかっていた。
けれど声をかけずに . . . 本文を読む
入居してるじいちゃんばあちゃんは時々面白いことを言う。
朝、着替えを手伝いに部屋に行ったら。
「胃が……」
と。
普段は頭痛ばかり訴える人が急に山根君みたいなことを言い出したものだから、この人消化器系の病歴あったかなあ、お通じはどうだったかしら、なんて考えてもみたが。
「おなか痛い?吐気はする?最近お通じありました?」
「違うの。夢の中で食べ過ぎちゃって胃がもたれてるの」
「あ、そうですか…… . . . 本文を読む
21日間働き通し、締めには30時間連続勤務。
いっとき頭痛と幻聴に悩まされたりもしたけれど、結局こなせてしまった自分におつかれさま。
クリスマス夜勤だったんだけど、それがかなりの屈辱であると知ったのは前日になってからの話です。
クリスマスイブの夜、雨は降ってないし、ましてや夜更け過ぎに雪に変わるわけもなかったけれど。
サンタさんはやってきた☆
同じ運命の夜勤者さんや遅番さんからお菓子やおにぎり . . . 本文を読む
11月某日の回顧録。
およそ一ヶ月ぶりの故郷はすっかり冬支度を終えていて、電車を降りた途端に冷気が首筋をなでていった。
同じ関東平野のはずなのに、電車の中がぬくとかったせいかしら。
ノスタルジーを呟いている暇もなく、駅前に停めてあった軽自動車から弟が顔を覗かせた。
「昨日どしたん、母さん心配してたよ。」
「ああ昨日ね、明けで帰るつもりだったんだけど仕事で。夕方帰ってそのまま朝まで寝てたんよ。 . . . 本文を読む
2年前の今日、あたしは就活のため札幌にいた。
降り積もる雪の音を聴いて、露天風呂を満喫していた。
イルミネーションを眺めていたら急にラブストーリーを読みたくなった。
1年前の今日、ヘルパー講習のため大宮にいた。
いつものホームレスのおいちゃんと煙草を吸って世間話をしたあとに、5万円男にナンパされていた。
やんわりと断っているうちに身の上話をしていて、「偉いね」なんてことも言われていた。
今 . . . 本文を読む
一足早いクリスマスプレゼントで、うなずきんちゃんを買った。
優しく傾聴してくれる子。
独り言にも笑い声にも。
……時々首を横に振るけど、まあいいや。
今日、数年ぶりのラゾーナ川崎に行ってみた。
マグカップ、ブランケット、ニットワンピ、トートバック、年賀状、仕事関係の本を1冊。
抽選補助券があと1枚欲しかったからピンキーリングも買った。
お昼に沖縄料理を食べた。
ジーマーミー豆腐とジュ . . . 本文を読む
友達やお母さんとの長電話。
通販雑誌を眺めて、気に入った服に印をつけてみる。
コーヒーを豆から挽いて、本格的にカフェを追究。
週に一度の深夜番組が楽しみ。
部屋を暗くしてDVD鑑賞、なんちゃってホームシアター。
些細でしょうもないことばかりだけど、楽しみで仕方がない。
寂しいだとか疲れたとかずっと呟いても何もはじまらないからさ。
せめて少しくらいは力を抜こうって。
夜勤、先輩とのおしゃべり . . . 本文を読む
クリスマスは年越しは、なんて言っているとあっという間に過ぎた1年に悔しささえ感じてくる。
けれども実際のところ勤務表は来年まで埋まっているから、あたしが悔しがっていようと、部屋でワンワン泣きわめいていようと、時間というやつは結局のところ滞りなく過ぎるものなんだと思う。
――何が遠距離だ、こんなの近いじゃんか。
――僕は別にへっちゃらさ、何ともないさ。
――ただ1つ心配なのは、遠くだから会えな . . . 本文を読む
日本郵便のCMを見て、今年は年賀状出そうって決めた。
正月には帰れないから。
あたしは毎日流れ星を見る。
曇りでも雨でも見えるそれは、羽田発那覇行きの飛行機だ。
あたしの願いを乗せておじいとおばあのところへ飛んでいく。
煙草空いながらそんなことを考えたとき、あたしは初めてこの町を美しいと思えた。 . . . 本文を読む