庭の植木がジャングル状態になっている。梅雨が明けて剪定をすると言っていた夫が晴れた日に重い腰を上げた。花の終わった地植えの牡丹やバラが気になっていたが見に行くことが出来ないほど木が茂っている。やっと通り道が出来た。夫曰く「狭い庭の樹の間にいっぱい木を植えたのは誰か?」そう言えば、元気な頃、利休梅、おがたまの木、モッコウバラ、ワビスケ、ろうばい、ぐみ等、好きな花木を植えていた。それぞれが成長して大きくなっている。クロガネモチの根元にはえびねを植えたり、雑草よりはいいとすみれ、たつなみそうを木の側に植えている。夫は花よりは木が好きだ。エニシダも邪魔になると言っている。言われてみれば、好きな花を思いついたままあちこち植えて、雑然としている。しかしこの期に及んで、ばっさりと切るなんて忍びない。
夫が木の剪定をしている間、私も外に出て、園芸作業を始めた。根詰まりしている鉢の植替え、挿し木など。7月までに剪定する、アジサイはまだ花がきれいでためらってしまう。母も一緒に出て椅子に座って眺めている。母は花が好きで家の周りの草取りが毎日の仕事だった。なのにじっとして動こうとしない。我が家に来た頃は一人で留守番をして、外で草を取っていたのだが・・・。体力も気力もだんだん衰えているのだろう。
色々なことを思いながら、草を取る。元気がなかった友人は食が進んでいるだろうか、イギリス旅行中の友人は今頃どのあたりだろうか・・・気になっていた作業が終わった。園芸作業は癒しの時間である。夫は小さな畑に野菜を作っている。新鮮な野菜はありがたいが、私は畑に境界線を引いて花を育てている。お互い、越境して縄張り争いをしている。
少し盛りを過ぎた花もあるが、庭に咲いているクレマチス。