大山レンゲ

花の歳時記

卒寿のお祝い

2010-09-30 22:28:05 | Weblog
九十歳になった母の卒寿のお祝いをしようと兄弟で連絡を取り合った。
二人の弟が東京から帰省した機会に子供達でお祝いの席を設けた。
二年前、米寿のお祝いをした時は子供、孫、ひ孫と大勢集まったが
今回は夜間でもあり、皆が集まるのは無理な状況で、子供達夫婦だけでの集いとなった。

久しぶりに子供達が集まり、母も嬉しそう。いつも一人の食卓でどんなことを思いながら
食べているのだろうか・・・。美味しそうに食べている様子にほっとした。
孫嫁とひ孫が選んでくれた洋服を着た母は「色も形も気に入っている」と嬉しそうに何回も言っていた。



「祝ってあげる親がいて幸せ」と友人の言葉。
子供達は高齢の母を気遣うが、母はそれ以上に子供達を気遣っている、ありがたいことだ。
卒寿のお祝いは大型テレビにした。小さなテレビで十分だと母は言うが、皆、自分の家の
テレビが大きいので母にも大きいテレビで楽しく見てほしいという子供達の思いである。


先日、敷地内の柿木に熊が来て大きな枝を折っていたという。
猿も時折、集団で出没する。それでもここが一番いいという母。
住み慣れた地で近所の人達と語らい、野菜やお花を育てている
母の日々が健やかでありますようにと子供達は切に願い祈っている。

プレゼント

2010-09-28 21:05:59 | Weblog

小学一年生のひで君、二年生のゆうちゃん。
学校からの帰り、それぞれ留守家庭の学級に行っている。
そこで、じいちゃんばあちゃんにプレゼントを作ったようだ。






ひで君はメガネチェーンを作った。大小のビーズを使って
素敵な作品が出来上がり、その作品を私にプレゼントしてくれた。
四人のじーちゃんばーちゃんの中から、私を選んでくれたのだ。
他のじいちゃん、ばあちゃんに申し訳ないが嬉しい。
「ひで君、素敵なプレゼントありがとう、ばーちゃんは嬉しかったよ。大事に使っているよ」




ゆうちゃんの作品は草履のストラップだ。
草履の鼻緒が違った色になっている。
ゆうが「どっちがいい?」と聞いた。片方はじいちゃんにと
思ったのかもしれないが、外せないので私が携帯につけている。
「ゆうちゃん素敵なプレゼントありがとう、片方はじいちゃんに
あげたかったの?ばあちゃんが大事にするからね」


八幡高原へ

2010-09-19 13:14:35 | Weblog

リハビリのない日、友人に誘われて八幡高原に行った。
日中はまだ暑いというのにここは別世界。
ススキが風に揺れ、真っ青な空に白い雲が浮かんでいる。
吹く風もひんやりして心地よい。木陰でお弁当を広げる。
おしゃべりに花が咲き、しばし時の流れを忘れて過ごす幸せ。

近くにある野菜市には地元で採れた新鮮な野菜が並んでいる。
なす、トマト、ピーマンを買った。固くて色が鮮やかで美味しそう。

八幡高原で出会った花はマツムシソウ、ワレモコウ、アケボノソウ
オタカラコウ、ツルニンジン、フウロソウ、ミゾソバ、サワギキョウ
ツリフネソウ、萩などだった。このほかにもまだ咲いているだろう。
八幡高原の秋を満喫し、田舎の景色を楽しみながらのドライブ、
気の置けない友人とのいっぱいのおしゃべり、楽しい幸せな
時間はあっいう間に過ぎた。

家に着いて車から降りる時、「あ~上着がない」友人と時間をさかのぼり
思いを巡らすと、ワレモコウの花を写す時、近くの椅子に置いたのだった。
おまけにカメラのレンズカバーも上着の上に置いたようだ。
「ま~いいか」事故もなく高原の花を楽しんで帰ったのだから良しにしよう。
今夜、猿か熊が出て「何だろう~」と山に持って帰っているかもしれない。


毎日一日の終わりにメールする近所の友人に今日の出来事を送った。
友人から「明日、マツムシソウを見に八幡高原に行くのよ、あったら
持って帰るね」と返信があった。信じられないタイミングの良さに驚いた。
翌朝、「あったよ~」と友人からの嬉しい電話。
忘れ物は何事もなく夜露を浴びて、友人に発見されるのを待っていたかのようだ。
友人のお陰で上着とカメラカバーは帰って来た。奇跡のようだ。
忘れ物を持って帰ってくださったSさんありがとうございました。
連れて行ってくださったY子さんありがとうございました。
これからは無意識で行動しないよう気をつけよう。
いつも写真は夫の担当、不安定な姿勢で撮った焦点の合っていない画像、ご容赦のほどを。


京都へ(二)

2010-09-12 11:06:48 | Weblog

京都での静かな朝が明けた。
夫は昨日案内板で見た明智光秀の塚を見に自転車で出かけたが
見当たらなかったと帰って来た。
朝食を済ませて皆帰る支度をしていると小一の孫が帰りたくないと言う。
幼い彼も静かなこの宿を気に入ったのだろう。
いつの日か連泊してゆっくり観光したいと思いながら宿を後にした。



早朝の街は静かだ。知恩院の前を通り二条城に向かう。
二条城は平成六年にユネスコの世界遺産に登録されている。
建物、彫刻、狩野派の絵画など豪華な桃山文化の全貌、大政奉還の行われた間など歴史の舞台を見ることが出来た。
ここも何度か訪れているが、その年代によって見方が変わってくる。
神社仏閣はバリアフリーは難しいと思っていたが、二条城は車椅子で見学できた。
押してくれて夫には申し訳なかったが、広い城内を楽に見て回ることが出来た。




夫がぜひ行きたいと言っていた比叡山に大津側から登る。
眼下におだやかな琵琶湖が見える。夫が幼いころ祖父に連れられて、琵琶湖でシジミを取ったと
懐かしそうに話していた。義母が生前よく話していた国宝の根本中堂は
急な坂を上り下りしなければ行けない。待っているからと言ったのだが
せっかくだからと、夫、息子、孫が車いすを押して連れて行ってくれた。感謝。
比叡山は天台宗の総本山である。ここで修業した僧は法然、親鸞、道元、栄西、日蓮
一遍などの名僧が多い。日本仏教の母山と言われている。泰然と聳えている樹齢数百年の木々は
動乱の時を経て、静かに佇んでいる。

義母の見舞い、葬儀と大津から来てくださった、夫の従姉宅により帰路についた。





行きも帰りも高速道で事故渋滞、通行止めで一般道に降りたりと大変だったが
一泊二日の京都行きは息子家族のおかげで楽しく過ごすことが出来た。
歩けないところは待っていようと本を持って行ったが、開くこともなかった。
若い力にずいぶん助けられた旅だった。
「ばーちゃん、ブログに」と孫が撮ってくれた食事の写真、取り込みが
うまくできなくて使えなかった。健太君ごめんね。
皆ありがとう、無事納骨を済ませて、楽しい旅が出来たこと感謝です。


京都へ(一)

2010-09-11 22:04:09 | Weblog
二男家族と義母の納骨に京都へ行った。
義母は晩年、認知症を患い後のことは何も話していなかったが
義父も義弟も西本願寺の墓所である大谷本廟に納骨しているので、
一緒にしてあげたかった。
大谷本廟への納骨は「親鸞さまのおそばに・・・」という真宗門徒の願いだそうだ。
無事納骨を済ませ、寂しさと安堵が入り混じった気持ちは夫も同じだろう。
生まれ育った故郷に近く、若い日に京都に住んでいた義母は大谷本廟に納骨したことを
きっと喜んでもらえたと思う。



孫娘はオープンスクールに行き、合流して金閣寺に行った。
金閣寺は半世紀も前に修学旅行で初めて訪れた。以来、何度か訪れたことがあるが、
息子たちは初めてだ。
木立の間から見えた金色の建物が水面に映っている。
鹿苑寺という名より金閣寺の呼称のほうが良く知られている。


清水寺で「清水の舞台」を見たいという息子たちを
五条坂の土産物店を巡りながら待っていた。
この暑さにもかかわらず、京都は観光客が多い。



今夜の宿は三条の小さな商店街の一角にある町家である。
今年三月にオープンしたばかりの、きれいな一軒家を借り
家族だけで過ごす。素敵な空間と楽しい時間だ。
八百屋、魚屋、洋品店が並んでいる商店街を夫と歩いた。
通りを抜けて裏に出ると小さな川が流れていた。
柳が風に揺れ、川のせせらぎを聞きながら旅情に浸る。
川の名は白川という。
嫁と孫娘は自転車に乗って街に買い物に出かけ、買ってきた
京都の食を味わいながら楽しい時間を過ごした。