「カルマ」という言葉は、「創造」あるいは「行為」を意味する。それは連鎖反応だ。例えば、私たちは未来のことを考えていま種をまく。悟った人の場合には、未来に何のプランももたない。なぜなら自分の安全をはかろうとする欲望を全然もたないからだ。未来のパターンを知る必要がもうないのだ。＜未来＞に対する先入観を乗り越えたのだ。彼らはまったくいまの中にいる。現在は未来の可能性も過去の可能性も含んでいるのだ。悟った人とは落ち着きのないパラノイア的な心の動きを完全に克服した人のことだ。彼らは完全に余すところなく、この瞬間に存在している。だからこそ、カルマのさらなる種をまくことがない。そして未来がやってくると、彼らはそれを自分の過去の善い行いの結果であるとはみなさない。つねにそれを現在として見るのだ。だからそれ以上連鎖反応を作り出すことがない。