県営野球場 延期 残念

　新型コロナウイルスの感染拡大による財源不足を受け、静岡県は八日、浜松市西区の篠原地区での県営野球場や、県立中央図書館など六事業の整備見直し方針案を発表した。すべて実行に移せば二〇二一年度の予算は十七億円ほど減額できると見込む。
　県は二月、収容人数や構造などが異なる四タイプの球場案を示した原案を策定し、本年度中に基本計画をつくる予定だった。基本計画の策定は二一年度以降に先延ばしする。
　新型コロナの収束後、求められる観戦スタイルや空調設備などが変わることが予想され、原案は再検討する。見直し後、県民に意見聴取する。
　県公園緑地課の内山賀津高課長は「空調やスタンドの席、球場の規模など、アフターコロナに求められる野球場に合わせた見直しになる」と話した。
　ＪＲ東静岡駅南口付近に移転整備する中央図書館は、人が極力接触しない施設づくりやデジタル化など、コロナの収束後に求められるあり方のアイデアを募り、設計に反映させる。
　県立学校などの大規模改修では、老朽化で早急に建て替えが必要な十五棟に二一年度までに着手し、翌年度以降は、当初の毎年度五棟から一棟減らし四棟に抑える。
　老朽化が進む農林技術研究所茶業研究センター（菊川市）や、温水利用研究センター沼津分場（沼津市）動物管理指導センター（浜松市西区）などは、一部整備の先送りや、県単独ではなく、民間も含めた整備手法など検討する。　（高橋貴仁）

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