2024観劇のまとめ
2024年の1年間の観劇本数は、演劇250本 映画48本 演劇の上映4本 合計302本でした。ショーケース型など1回の公演で複数団体が上演する場合は1本として計算しています。なお12月29日から31日までの観劇・映画鑑賞の予定3本を含んでいます。演劇の観劇数は昨年より54本減りました。多い月は30本、少ない月は9本で、月平均で約21本弱でした。
観劇数が減った理由としてはいくつかありますが、6月にコラボ企画公演を行い、稽古や公演の期間は観劇をしなかったことがその1つに挙げられます。
コロナの影響が落ち着いてきた今年は、名前の知れた団体さんの久々の公演や、旗揚げ○年など節目の団体さんの企画など、安定感ある団体、安定感ある作品を観ることが多かった感じがします。一方で、ニューウェーブ的な団体・作品にはなかなか出会えなかったと思う1年でした。その中にあって某美大の卒業生や在校生の活動が刺激的で今後が楽しみです。
昨年に続き、昭和や平成はじめ頃の有名な戯曲は変わらず選ばれている気がします。それはそれで楽しいのですが、そんなに昔でなくても、今に近い年の作品の中にも素晴らしい作品が多くあるので、もっと注目されるといいなと思いました。
【2024年に特に印象に残った25作品】
観劇納め前ですが、「特に」印象に残った作品として、観劇した本数の1割に当たる25作品をあげさせていただきました。毎年のことですが「特に」の基準は、単に「良かった」「面白かった」「楽しかった」というよりは、刺さったり・響いたり・突き落とされたり・温かくなったり・笑い殺されそうになったりと、自分の心をどこか大きく動かした作品になります。当たり前ですが、順位や点数はありません。
<25作品 タイトル(公演団体・公演月)>
◯ 音楽 (多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科卒業制作公演
1月)
◯ 川にはとうぜんはしがある (ばぶれるりぐる 2月)
◯ 養生 (ゆうめい
2月)
◯ 友達じゃない (いいへんじ
3月)
◯ in the park (少女東京奇襲 4月)
◯ 極上世界 (極上世界 4月 ※ホストクラブで演劇)
◯ 除け者は世の毒を噛み込む (キ上の空論 5月)
◯ 略式ハワイ (劇団スポーツ 5月)
◯ 雨とベンツと国道と私 (モダンスイマーズ 5月)
◯ 日曜日のクジラ (ももちの世界
7月)
◯ 氷は溶けるのか解けるのか (螺旋階段
7月)
◯ 歩かなくても棒に当たる(劇団アンパサンド 8月)
◯ 夏夢PLAY (CHAiroiPLIN 8月)
◯ 海月 (海ねこ症候群 8月)
◯ 吸血鬼 (深海洋燈
8月)
◯ 共闘者 (月刊根本宗子 9月)
◯ 三ノ輪の三姉妹 (かるがも団地 9月)
◯ またしても角刈りのカリスマ (艶ポリス10月)
◯ カラシニコフ不倫海峡 (ほわちょこ 10月)
◯ 完璧な月夜のつくりかた (こそ会 11月)
◯ ガラクタ (MCR
11月)
◯ 青春にはまだはやい (プテラノドン 11月)
◯ 雲のふち(ゴジゲン 11月)
◯ 平和によるうしろめたさの為の(城山羊の会
12月)
◯ ケレン・ヘラー(くによし組
12月)
【2024年 特に印象が深い役者さん】
多くの素敵な役者さんと出会えた中で、今年も、特に凄さや今後の楽しみを強く感じた役者さんを5名挙げさせていただきました。
田久保柚香さん (ヤリナゲ「ロックンロールは死なないが君は死ぬ」など)
コロナ前から観ており注目していた中、9月に三鷹SCOOLで観た一人芝居が素晴らしすぎだった。ほぼ箱の中にいて顔だけ観客に出している演出なのに、セリフと表情だけでロック感を伝えるパフォーマンス力の高さが圧倒的すぎて、改めて凄さを確認した。演劇はもちろん映像でも観たいし、益々のご活躍が楽しみ。
小町実乃梨さん (キ上の空論「除け者は世の毒を噛み込む」 など)
5月のシアタートップスで観た性癖を扱う作品での熱演が凄かった。過去作の場面を交錯させた作品なのだが、小町さんの振り切った好演を通じ、過去作で感じた心情がより鮮明な形で伝わってきた。お名前を変えられる前にOFF OFFシアターで観た時から注目しているが、今回の迫力ある圧倒的なパフォーマンスには、これまで以上に魅了された。
佐々木タケシさん (寝れない部屋「この声は届きますか」など)
今年は何作品を観劇したのかと思うくらい出演作を観たし、そう思わせるくらい印象に残すパフォーマンスだった。初めてスターダストで観た時は、これほどまで観劇するとは思わなかったし、新大久保での寸劇はとどめの一撃でフレディをみると佐々木さんを思い出すぐらい。
そんな佐々木さんを12月の舞台で観た時に感じた素朴な優しい雰囲気がとても印象に残っている。これからも笑わせて貰いつつ、様々なジャンルの作品で彼の好演を観たい。
椿千優さん (ドガドガプラス「セクシー女優事変3」など)
所属劇団の公演を春と秋にみたが、ダンスパフォーマンスでのキレのある動きが、周りより数段上のパフォーマンスで印象深かった。高さもしなやかさもある上、観客を意識した表情も備わっていた。また、ダンス以外の動きもメリハリがあって良かった。今年は客演公演を見る機会はなかったが、ダンスカンパニーの演劇公演や、演技がしっかり観れる舞台で観てみたい。今後が楽しみ。
今井桃子さん (ザジ・ズー「MY NAME IS I LOVE YOU」など)
2月の王子スタジオの公演で魅せた、声色を使いわけ、振り切った圧倒的なパフォーマンスが印象深い。12月の横浜で観た時もポップな存在感があった。客演もそうだし、映画でも魅了されそう。昨年から注目しているザジ・ズーだが、注目したい役者さんが数人参加されていて、中には範疇遊泳などにも出演されている方もいて、来年も目が離せない。
【2024年の自分の取組】
今年はなんと言っても、劇団「なかないで、毒きのこちゃん」とコラボし、6月に舞台「シャーク・アタック・トルネード・アフタートゥモロー」(サメきのこ)を初めて企画公演できたことが挙げられます。キャスティングや開演準備をはじめ、当パン制作や前説など楽しく関わることができました。なので、観劇数は減っても、その何倍も演劇を観ていました。このほか特別協力(Xのアカウント名)の形などで、演劇活動への支援を、引き続き行いました。
2023年に立ち上げた下北沢をテーマにした映像企画「下北一頁目」は、施設をはじめ出演者やスタッフのご協力をいただき、第4話まで公開できました。現在、第5話の制作を進めており、地域とのつながりと普段お芝居を観ない一般の方を意識した作品として、2025年も着実に製作を重ねていくつもりです。
2025年は、観劇や映画鑑賞を自分の基盤としつつ、演劇や映画、呑みを通じて生まれたご縁を大事にしながら、映像制作とともに、演劇についてはサメきのこに続く、次の企画公演を実施したいと考えています。
最後に積み残している「フライヤーの考察」の記事が公開できておらず、猛省です。8割方はまとめているので、2025年は形にしたい、いやします。
【最後に】
今年一年、劇場で上演されたすべての団体とスタッフ、そして出演された役者の皆様、サメきのこを観劇いただいた方、Xの呟きやこのブログを読んでいただいた方に、敬意を表するとともに、深くお礼を申し上げます。
すべての方々の益々のご活躍を心からお祈りし、今年のまとめとさせていただきます。
<Xで呟いた感想はこちら⇩>
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