鞄に演劇をつめこんで

観劇者が立ち上げた小劇場演劇を広めたいためのブログです。
まずはカテゴリーの目次をみてね!

2021年観劇のまとめ

2021年12月31日 | そのほかのこと

2021年の観劇を通じて、特に印象に残った作品や演者さんその他諸々をまとめました。


【2021年の観劇数など】

2021年は、新型コロナウイルスの感染拡大が続きましたが、1年間で観劇・鑑賞した本数は、演劇240本、映画が58作品、合計298本でした。観劇では最も多い月は26本、最も少ない月は13本で、平均すると月20本になりました。なお6団体公演は6団体6作品ですが3本(1本で2団体上演)の扱いになります。
 緊急事態宣言との関係をみると、2020年は絶えず休業要請のリスクやクラスターへの懸念を抱えながらの上演だったと思いますが、2021年は5月12日をもって劇場等に対する要請内容が無観客開催要請から収容人数や終演時間等の短縮に改められたことで、国からの要請による上演中止の懸念はある程度減った気がしました。
 しかしながら、8月前後を中心に、日ごとに増える感染者数にあわせ、公演中止を余儀なくされた団体もあり、稽古を重ねられた演者さんはじめ関係者の皆さんの無念を思うと、何度か胸が痛んだ時期もありました。
 宣言が解除された10月以降は、一日あたりの感染者数も少なりなり、しっかりした感染対策の下、演劇の灯がかなり戻ってきた気がします。 
 1年を振り返ると、こうした感じでしたが、作品に関しては、2020年にたまってたものを吐き出すかのように、2021年は、印象に残る面白い新作公演を打ち出した団体さんと多く出会えたような気がします。

【2021年に特に印象に残った25作品】

 今年も、「特に」印象に残った作品として、観劇した本数の約1割にあたる25本作品をあげさせていただきました。
毎年のことですが「特に」の基準は、単に「良かった」「面白かった」「楽しかった」というよりは、刺さったり・響いたり・突き落とされたり・温かくなったり・笑い殺されそうになったりと、自分の心をどこか大きく動かしたり、感覚を呼び起こしたものでしょうか。
当たり前ですが、順位や点数はありません。

<25作品 タイトル(公演団体・公演月)>

〇 グレーのこと (ONEOR8 1月)
〇 少女都市からの呼び声 (唐組 1月)
〇 いつ高シリーズvol6 グッドモーニング (ロロ 1月) ※文化の家風のホール(愛知県)公演 
〇 ピーチオンザビーチノーエスケープ (キ上の空論 2月)
〇 今日もしんでるあいしてる (悪い芝居 2月)
〇 先の綻び (水中ランナー 2月)
〇 いとしの儚 (東京夜光 3月)
〇 逢いにいくの雨だけど (iaku 4月)
〇 チャンバラ茶番 (劇想からまわりえっちゃん 4月)
〇 夜から夜まで (劇団競泳水着 5月) 
〇 Smells Like Milky Skin (MCR 5月)
〇 サマー (玉田企画 5月)
〇 プツンパツンプシン (CHAiroiPLIN 6月)
〇 夜光会 (鵺的 7月)
〇 二等兵物語 (北区AKTSTAGE 7月)
〇 うわさにきく風2020-2021 (やみあがりシアター 8月)
〇 ガムガムファイター(8月)
〇 娼婦奈津子 (新宿梁山泊 9月)
〇 ストレスレベルゼロ (コンプソンズ宝保企画 9月)
〇 30歳の制服デート (サキサク 10月)
〇 ビニール袋ソムリエ (山口ちはるプロデュ―ス 10月)
〇 スケールⅡ (劇団献身 10月)
〇 どうしよう孤独だ困ったな (第27班 11月)
〇 青いポスト (アマヤドリ 12月)
〇 山羊の会 (ワクチンの夜 12月)

【2021年 特に印象が深い役者さん】

〇 堀靖明さんSMELLS Like Milky Skin (MCR)ほか】
 まくしたてるような台詞の場面では、笑いながらも、聞き入って納得してしまう説得力と空気を作り出せるのが凄い。今年に限らず安定感抜群なのだが、今年はMCRで見せた口論のシーンなど舞台を相当面白くされていて支えていたのが印象に残る。

〇 チカナガチサトさん【うわさにきく風2020-2021(やみあがりシアター)ほか
 声の良さに加え、台詞がある場面でもない場面でも細かい表情や仕草で観客をみせる。やみあがりシアターでみせた中学生役はめっちゃ印象に残す好演。毎年活躍の場が広がっていて、来年はザ・スズナリ出演で下北でまた観れるのが楽しみ。

〇 三浦真由さん (ピーチオンザビーチノーエスケープ、五反田怪団、INHERTHIRTIES ほか
 オフィス上の空などの作品で良く観てきた、冷静な役が似合う女優さん。キ上の空論での代役での好演もあるが、今年は、違うジャンルの自分がこれまで観てきた団体で観劇することもあり、幅広くご活躍されていた。来年も様々なジャンルや団体での活躍を楽しみにしたい。

〇 大江裕斗さん 【売春捜査官(北区AKTSTAGE)
 2020年の北区の熱海でのモンテカルロバージョンの木村伝兵衛がピッタリだった大江さんですが、大山金太郎役としてシアター711での売春捜査官でみせたシボリ出しきった熱演は、本当に楽しく、強く印象に残った。また違う役でもみてみたい。

〇 つかささん 【ストレスレベルゼロ、GLIDE(映画)
 所属劇団のコンプソンズでの公演では受付をされることが多いが、とある映画企画がきっかけだっただろうか、主演級での映画をよくみるように。彼女しかない空気感を生み出せるのが魅力。今年は同じ劇団の宝保さん企画で、演劇でも好演を観ることができた。年末にも出演映画が上映され、映画、演劇とも今後の活躍が楽しみ。

【演劇の分析等のこと】

 自分の課題である考察では、、第1弾のアンケート(2020年)に引き続き、本年は、第2弾として当日パンフレットについて考察し、100団体の分析結果や理想の当パンについて書きました。考察3部作のラストは、フライヤー(チラシ)の予定です。

 演劇をみたことがない方などをお誘いする観劇企画はコロナの関係で思うように進まなかった2021年でした。いくつか環境が整うことが必要で、来年も厳しい状況が想定されますが、ご縁があれば実施したいと思います。
 またできる範囲になりますが、映画も含め、団体等の活動支援を様々な形で行っており、来年も実施していきます。

【最後に】

 様々な不安を抱えながらも、それを乗り越え、劇場に観客を入れ上演されたすべての団体とスタッフ、出演された役者の皆さんに敬意を表したいと思います。楽しい時間を過ごさせていただいたことに深く感謝です。
 来年も、充実した観劇・鑑賞の生活が送れるよう精進していきますとともに、すべての方々の益々のご活躍を心からお祈りします!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿