それに大きく貢献した「十二使徒」のパレスチナの王子タハと光の子カレンは、一人息子のシャローム教授に後を託して2050年頃に100歳の天寿を全うするとします。
タハは王子ですが王制には反対で、カレンはロスチャイルド家の娘ですが武器商売に反対しました。
こうしたカウンター-カルチャーが「2人のエクソダス」を生み、映画「エクソダス」で悲劇に終わった愛を結実させます。
実はこうしたパレスチナ人とイスラエル人のカップルは、永い歴史を通して無数に生まれており、この両民族は血筋的にほぼ同じと言えます。
カレンにはヨーロッパ系の血も混ざっていますが、多くの土地をさすらったユダヤ人ほど雑多な血統の民族はいないので、彼等は人種差別からは一番遠い存在のはずでした。
しかしそのユダヤ人が、パレスチナ人に対してアパルトヘイト(人種隔離政策)を敷き、虐殺を行った悲しい歴史も続いています。
ここでは民族対立を煽るタメに宗教が利用され、「死の商人」が儲けるタメにテロ組織が作られました。
この両民族が和解するには、何をおいても大きな愛が必要だと思え、それを受け入れられない宗教や政府は駆逐される必要があります。
それを目指したカウンター-カルチャーは前世紀の60年代から70年代にかけて盛り上がりましたが、それが21世紀にも復活するとします。
「2人のエクソダス」はそんな物語で、新しい宗教と小さな政府のコミューン(共同体)がイスラエルに作られます。
そこではやはり女性が主導権を握り、一妻多夫制の女系社会になるとします。
男系社会は戦争ばかり起こしていますが、女系社会では軍隊すら存在せず、兵器の製造は憲法で禁止されます。
2050年にその憲法が制定されてから、イスラエルには世界中から平和主義者が沢山移住するようになり、エルサレムは「真の平和宗教」の首都として輝きを放つ様になります。