前回、大躍進政策が失敗したのはソ連の農学(ルイセンコ理論)が間違っていたからとしましたが、これは土壌環境によって作物を進化させる農法で、超ミネラルによる酵素活性化が良く知られて来た昨今では、理論的にも実践的にもあり得る話です。
しかし当時はまだ共生微生物学の理解が進んでおらず、化学肥料の普及も進んでいなかったので、古い有機農法が主流の中国でいきなりこの「未来の農法」へ進化するのは無理がありました。
これには共産主義の政治的な狂信も相まって、農業の集団化はそれまでの職人技的な有機農法を蔑ろにした画一的なモノになり、そんな素人農法は当たり前ながら目も当てられない大失敗となり大飢饉を引き起こしました。
中国はもともと有機農業で世界一の人口を養った「義農の国」でしたが、そうした義農たちは大躍進政策に反対したタメに、僻地の労働改造所へ送られて餓死させられました。
この中国版「収容所群島」については、大学生で大躍進政策に反対し「労改」に入れられたハリー・ウーの「ビターウィンズ」が生々しく伝えています。
また「群島」の多くはチベットに作られ、その中にはアウシュビッツの様な「絶滅収容所」もあったと「雪の下の炎」で証言されています。 わたしはこの絶望的な収容所に希望を甦らせるストーリーを「Shu-Shan」の終章(半年に渡ります)で描いたので、興味を持たれた方は読んでみて下さい。
話が逸れたので「農業の希望」に戻しますと、それはキリスト教と仏教で予言されている「義農の時代」の到来に他ならず、これは只の懐古主義ではない「超簡単誰でも出来る有機農業(山下一穂)」で紹介されている様な土壌微生物群を操る農法です。
そこでは微生物の住処となる炭や、すべての生き物にとって必須な80種のミネラル(海水)も活用され、この超微量ミネラルは酵素の反応核となって遺伝子を目覚めさせる働きがあるので、それをコントロール出来れば「ルイセンコ理論」は再現性の高い農法となります。
これには是非ともまた中国に挑戦して貰いたく、大躍進のリベンジとして真の「限界突破」を果たして欲しいです。