遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

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大正ロマン・昭和モダンのイラストレーター 高畠華宵展 ―ジェンダーレスな まなざし― 3

2022-08-17 14:36:02 | 展覧会
今回は異国趣味と幻想的な作品を。


この絵は一時チケットにも選ばれていた。


月の女神。足元にはウサギが駆ける。
被り物の感じなどを見ると「狂つた一頁」の幻想のワンシーンを思い出させる。
時代に多少ずれはあっても、同時代の人の共有する何かがある。


エキゾチックな美、オリエンタルな美は、この時代特に好まれたようだが、極東の少女たちもその潮流の中にいた。
送り手の華宵にこうしたセンスがあったことが幸いを齎した。

埃及美人



影まで美しい。

熱国の朝の歓び。睡蓮の池






華宵は浅草オペラに通い詰めたそうだが、この時代のNeuer Tanzには憧ればかりがある。
バタフライダンス


胡蝶の夢と言うなかれ。



孔雀の舞


こちらは白孔雀


20世紀は新しいダンスが生まれた世紀だったのを強く感じる。



モダンチャイナ







そしてサロメ。


セダ・バラのサロメ
華宵は浅草電気館で上映された「サロメ」を目の当たりにする。

映画は1918年の制作。翌年には日本で上映されているのか。


この左下の絵はサロメの舞を描いたもの。
便箋としてかつて弥生美術館で販売されていた。

最後に津村順天堂「中将湯」広告絵

現在奈良博で開催中の「中将姫と當麻曼荼羅」展にも少しばかり華宵の描いた中将湯のビラが出ていた。



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