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遊ちゃんと2人だけの夜

・・自分記録の独り綴り・・

5年以内死亡率42%

2024-06-27 22:24:21 | 肺癌

俳優の陣内孝則が、肺がんでステージ1Bだった、

という記事が出ていた。

その記事へのコメントがたくさん寄せられていた。

家族が肺がんだった人、

本人が肺がん経験者のコメントもある。

生存率について書いているのが多く、

どうせそう長く生きない的な書き込みが目立つ。

 

 

不快になった。

急に、5年生存率、5年経過観察、て言葉を思い出した。

 

私が執刀医以上に信頼する県立病院の医師は、

5年間経過観察の検査に通うべきかを相談した時、

検査被曝など小さなものだ、検査に行きなさい!

と繰り返した。何度も同じ説明をしてくれた。

それから最後に、

「でも、再発確率は低いけどね。」と言った。

私はその最後の一言を信じた。

というより、それ以外を信じたくないから。

 

 

同級生のお母さんは現在94歳。

70歳で乳癌になり、左の胸を全摘した。

転移してなかったリンパも取った。

抗がん剤治療はしていない。

5年経過観察を終えてから20年近くなる。

耳が遠いけど、すごく元気。

嫁姑問題はずっと続いている。今も負けないらしい。

 

それを聞いて、

そうか、切ればOKなんだな、と思った。

 

 

でも、検索してみた。

2Bは、58パーセントか。 6割弱。

 

7月12日に、1年半後の検診がある。

5年生存率でなく、

5年以内の死亡率42パーセントに入るとすると、

2年で死ぬかも、3年で死ぬかも、わからない。

 

そっかあ、そうなのかあ、

こんなことしていていいのかなあ、

という気もしてくる。

 

いや、だから、気持ちの持ち方だ。

「これをやりたい!」「こうなる!」という

強い思い込みがあれば、希望があれば死なない。

はず、だよねえ?

私はそういう説を信じたんだから。

 

ああ、やだやだ。

余命1年、2年なら、

こんなことしてる場合ではないんだけどな。

こんなことしてるしか、手がないな。

夢の生活して好き勝手して生きるお金ないし。

だから、この生活の延長上で死ぬしかないのか。

 

子ども達は私が死ねば大ショックを受けるだろう。

でも、息子は本当に良い家族ができたし、まあ大丈夫。

心配は娘だ。まだ私という味方が必要だ。

ゆーちゃんにも私は必要。

てことは、やっぱりまだ死ねない。

 

あと2週間で、1年半。

胸が痛いんだけど、

たぶん恐怖心が作り出す思い込みの痛みだ。違う。

 

まだ死ねないよ。

頼むよ。無事通過して。

あと20年生かして。祈り。

 

てかさ、

娘のマンション脱出作戦にわくわくしてるんだから、

癌が再発してるわけないな。

5日連続で下痢して、痩せた!と喜んだら、

なんか知らないけど、また太めになってきたし。

うーん、でも、かなり太めの癌患者いたなあ?

同室の女性がそうだった。

癌だから痩せていく、痩せてる、

ってわけでもないのか? 肺がんの場合。

 

 

 

 

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息があがる

2024-04-27 10:03:12 | 肺癌

鼻が悪くなっているせいなのかな? 耳鼻科に行く?

 

やっぱり肺が変なのか、

深く息が吸えない。

話してると息が上がる。

 

右胸の痛みは何なのだろう。

(右脇の下の4箇所の傷痕の痛みのことではない)

右胸の(体の中の)痛み。

肺を切り取った時の内臓の傷によるもの?

季節の変わり目だから?

3月からずっと肺に吸い込む空気が少ない感覚。

長く話すと息がハアハアしてくる。

意識して深く吸い込むと胸の下が軽く痛い。

痛みは背中で感じる時もある。

肺癌の再発は無いとは思う。1月に何もなかったから。

太ってきて癌てのも、あまり聞かないし。

 

30日に担当医岡田くんに電話してみる。

 

 

朝から、娘の電話。

バカバカしい!

 

20日土曜日の、娘と、夫、夫両親の話し合いでは、

結局、2週間別居して、

息子が実家生活することになったと、

向こうの母親から報告された。

 

その2週間てのは何か?と質問したら、

ふわふわ曖昧に冷却期間みたいな言い方をした。

 

はあ? 息子さんは私にはあんなにハッキリ何度も、

離婚を決断したと繰り返していましたが、

迷いなど微塵もない話ぶりでしたが?

 

向こうの母は平謝りを続け、

離婚を回避させたい思いを繰り返した。

 

娘からも報告電話がきた。

 

それから、私はこの件を忘れた。

 

離れて住んで眺めていると、

原因は相手の「大人の発達障害」だと解る。

この相手と暮らせば、生涯これに悩まされるパターン。

定期的にこうなるのをわかった上でズルズル夫婦でいるか、

早いうちにスッパリ頭を切り替えるかは、娘の判断。

 

私は当事者ではないけど、

2回コレに付き合って私の結論は出ている。

だから、小2の算数みたいに簡単だ。

細かいどの部分についても、聞く必要も話す必要もない。

だいたい親といえど、

土曜日曜日の夜や朝に、聞きたくない話だ。

 

29歳と31歳で決めればよし。

私たち親の言うことなんか聞かないくせに、

面倒みてもらってるわけでもないし、

こんな時だけ毎回巻き込むんじゃない、ての。

 

 

で、話してると息が上がるのは、

向こうの母と1時間、娘夫と40分話した夜から酷くなった。

仕事で5分ほど、支所と話しても、保護者と話しても、息が上がる。

気持ちのせいだ。ストレスだな。

 

連休は気楽に草をむしったり、薔薇の手入れしたり、

ゆーちゃんとドライブして、

マイナス情報をデトックスして過ごすつもりでいた。

 

タケノコや山菜を買いに行こう。

 

メガビッグとロトを買おう。

 

腹を決めて、

もう自分のための時間、人生を生きるだけ。

 

 

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引退したい

2024-04-04 22:11:10 | 肺癌

3月半ばから続く長い勤務時間。

しかも変則的なシフト。

体がキツい。毎日とても疲れる。

気圧や気温変化も、体にこたえる。

明らかに、去年の今頃より、キツい。

 

少し前から、声が枯れてる。

 

手術1ヶ月以内からだけど、

左胸の中に傷があるような痛みが、最近よくある。

チクッとする。

転移してないリンパも切除したから、

そのせいで、中の細胞が引っ張られたりするのか、

「傷」があるような痛みだ。

普通、人の右肺は3つだから、(左肺は2つ)

3分の1切除は、区切りが明確でやりやすい。

でも私の右肺は2つで、←医師達にとても珍しがられた

3分の1あたりを「このへんかなあ〜」と、

区切りのない所をだいたいの目算で切った。

それで、他の人(同じ手術した人)にない痛みがあるのかも?

担当医師には、手術後に伝えたけど、

「違和感はあるかもね。」と問題にしなかった。

そんな痛みには興味ないようだった。

 

4ヶ所切って塞いだ傷跡は、今でも痛い。

傷の向きが4つとも違うから、

少し足りなくなった皮膚が引っ張り合うのかもしれない。

 

手術すると、体のどこかに「ひずみ」が出る。

椎間板ヘルニア手術後は、左踵の感覚が消えた。

手術から2ヶ月くらいして気づいた。

完全にゼロではないけど、床にカカトが着く感覚が薄い。

すぐ慣れて、それが私の普通になった。

 

これも手術の「ひずみ」かな。 

カカトの無感覚と違い、痛みがあるタイプの。

 

胸にメスが入って、

気象病は明らかにひどくなった。

 

 

学童は通常4時間勤務。

春・夏・冬休み期間は6時間、

それら休み前後の短縮授業時などは、

長いと8時間半勤務が1週間くらい続く。

3月4月は私にはキツい。天候もこたえた。

 

自宅にこもるより、出かける場所があっていい?

いや、ここまで疲れるなら、

やっぱり無い方がいいに違いない。

仕事を引退したい。

睡眠サイクルが一定しないのもあるんだろうな。

 

 

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癌メモ

2024-03-19 07:32:52 | 肺癌

医師が明言、がん診断時に「必ず確認すべき」3つ 進行したがんや再発がんは治癒することは困難
3/19(火) 7:02 Yahoo!ニュース  3  

 


がんと診断されたとき、医師に必ず確認してほしい3つのことがあります(写真:polkadot/PIXTA)
日本人が一生のうちにがんと診断される確率は2人に1人。5人に1人ががんで亡くなる「国民病」と言われながら、その特徴や治療法、社会保障について詳しく知らない人がほとんどです。知らないどころか大きな誤解も多々あります。そこで、抗がん剤治療のパイオニアで、腫瘍内科医の勝俣範之氏が、ステージ4や再発がんに関する誤解について解説します。
『あなたと家族を守る がんと診断されたら最初に読む本』から一部抜粋・再構成してお届けします。

 

■確定診断まで、2週間から1か月間ほどかかる

 がんと診断されるときに、医師に必ず確認してほしい3つのことをお伝えします。

 がんが見つかるきっかけは、市町村や職場のがん検診や、痛みや出血、体調不良などの自覚症状があって病院で診察を受けて見つかるケースが大半です。

 そして、検査を経て診断となります。

 疑いから検査がはじまるわけですが、がんの確定診断にはひじょうに時間がかかります。診察、血液検査、画像検査、病理検査など複数あり、現在は、内視鏡などを使って組織をとって調べる組織学的検査(生検)を行い、本当にがんなのかどうかを確定するのが基本になっています。

 診断までには、だいたい2週間から1か月はかかると思います。がんによっては手術をして調べなければわからないものもあります。

 早期発見、早期治療の意識が強いとは思いますが、一部の急速に進行するがんを除き、多くの場合は、がんが発見されるほどの大きさになるまで数年かかると言われています。

 2、3週間の間にいきなり手遅れになることはあまり考えられないので、検査が続いても、決して焦らないでいただきたいです。

■がんの告知のほとんどは、非常にあっさりとしている

 そうした期間を経て、主治医から確定診断を受けるわけですが、現在のがんの告知はひじょうにあっさりしたものであることが多いです。裁判官から判決を言い渡されるような、ものものしいシーンはほとんどありません。

 拍子抜けするほど淡々と「がんです」と告げられるのが一般的です。

 もはや医療の現場では、がんは珍しい病気ではないからです。

 しかし、たいていの患者さんは、それだけの検査期間を経ても、まさか自分ががんになるとは思ってもいなかった、青天の霹靂という状況の方がほとんどです。

 だからこそ、診断時に、必ず確認していただきたい3つの大切なことがあります。

 まず1つめは、それが確定診断なのかどうか。確定診断であるなら、どの検査で判断されたのかということ。

 というのも、確定のためには手術が必要だったりなど、まだ確定前であるケースも案外、あります。

 次に、診断が確定されたら、何のがんなのか、どこにできたがんなのかを、必ず聞いてください。

 例えば「肺にがんが見つかりました」と言われても、それだけで肺がんなのかはわかりません。というのも、大腸がんがもともとあって、それが肺に転移したのかもしれないからです。

 この最初にできたがんを原発巣といいますが、治療は原発巣のがんに合わせて行われるのが一般的です。肺がんと大腸がんでは、基本的な治療法が異なります。

■いい患者になる必要はない

 3つめは確定診断時点での進行の度合です。それによってがんの病期(ステージ)が決まってきます。

 ステージは「0」から「4」まで5段階ありますが、がんの種類によって内容が異なり、同じステージでも病期の状態や治療法が違います。また、ステージが患者に伝えられるのは、ほぼ、確定診断のときだけです。

 なぜ、この3つを必ず確認するかというと、がんの治療は最初の治療がいちばん大事だからです。

 やり直しはできません。あのとき、こうしておけばよかった、と思っても、あのときはもう取り戻せない。だからこそ、いちばん最初に、診断や治療方針について、医師としっかり話し合っていただきたいのです。

 医師に対して遠慮はいりません。

 自分の命と人生に関わることですから、納得するまで、コミュニケーションをとっていただければと思います。いい患者さんになる必要はないのです。

 では、医師と何を話し合うかですが、

 根拠に基づく医療でもっとも大切なのは、患者さんの価値観であり、その人の生活や人生の質(QOL)です。

 治療なんだから科学的データ(エビデンス)が最優先でなはいの? と思われがちですが、それは誤解です。

■治療が目的にならないように、自分の幸せをしっかり考える

 もちろん、エビデンスは大切ですが、医療者の専門性(手術、診察法、チーム医療など)やエビデンスよりも、患者さんの生き方や考え方、希望と価値観が最優先事項です。

 なぜなら、治療は患者さんとそのご家族が、がんとよりよく共存するためにあるからです。

 この先、患者さんがよりよい人生を送るために治療するのであって、治療は手段の一つであっても、目的にはなりません。

 もしも、人生を台無しにするような治療なら、本末転倒です。

 しかし、がんの治療には、ともすればそうなる可能性があります。

 だから、これから受ける治療で、自分が幸せになるかどうか、自分にとっての望みは何であるかを医師にしっかり伝えて、話し合っていただけたらと思います。

 咽頭がんや喉頭がんで、声を仕事にしている方から手術で声帯を除くことがベストなのか、あるいはピアノなど楽器演奏が趣味の方に手や指がしびれる副作用がある抗がん剤を使うのが適切かどうかなど、よくよく考えなくてはなりません。

 抗がん剤の種類もたくさんありますから、そうした副作用を避ける治療も可能になってきています。

 また、患者さんが何よりも大切にされている行事のようなものがあれば、できるだけそれに参加できるようにタイミングの調整も必要になります。

 そのためには、治療のなるべく早い段階で、自分はこういう仕事をしているとか、日々、こういうことを大切にしているということを積極的に医師に伝えてください。

 残念ながら、医師からそうした患者さんの背景などはあまり聞きません。

 だから患者さんのほうから伝えたほうがいいと思います。

 がんの治療は長く続くものだから、そうやって双方向のコミュニケーションに基づいて行われるのが理想なのです。

■ステージによって治療の目的は変わる

 そして、がんにはステージが5段階ありますが、治療もステージによって、その目的が変わります。

 一般的に、ステージ1、2の段階にあるがんを「早期がん」、ステージ3、4を「進行がん」と呼びます。この早期がんと進行がんで、「治療の目的」が変わるのです。

 早期がんの治療目的は「再発を減らし、治癒を目指すこと」です。

 ですから、科学的データに基づいた積極的治療となり、患者さんには、手術や放射線治療をはじめ、負担が大きくてもがんばりどきとして、治療に臨んでいただくことが多いです。

 手術でがんを取り去ったあとの抗がん剤も勧めます。

 手術が成功したのだから、もういいじゃないかと思われがちですが、このときが再発を防ぐいちばん大切なタイミングですから、ぜひともやっていただきたいと思います。最初に徹底的にやっておけば再発しない可能性がかなり高くなります。

 逆にいうと、このタイミングを取り返すことはできないのです。

 患者さんが術後の抗がん剤治療に積極的にならないのは、こうした説明が医師からきちんとできていないという、医療側にも責任の一端があると思っています。

■がんで寝たきりになることは少ない

 そして、進行がんの場合の治療方針ですが、転移が見られるほどの進行したがんや再発がんは、治癒することは困難です。

 だからこそ、自分の人生で大切にしていることを最優先する治療になります。

 できるだけ旅行に行きたい、おいしいものを食べたい、そういう希望を医師に伝えてください。

 ステージ4の進行がんでも、当初は身体的な痛みがそれほどあるわけではありません。痛みが出てくるのは、本当に最期近くになってからです。

 がんで寝たきりになることは少ないのです。

 最期に近い1か月前ぐらいまでは元気に過ごす患者さんが多いです。

 だから好きなことや、やりたいことを諦めないでください。

 苦痛でしかない治療では意味がありません。

 ご自身の楽しみや生きがいをずっと続けてほしいと思います。

 進行がんの場合は、人生の楽しみを諦めないために治療があります。

 ステージ4も再発がんも、末期がんではありませんし、天寿をまっとうすることができます。

 私の患者さんで、ステージ4で世界旅行に何度もチャレンジされている方もいます。

 治療も、やれることがあります。

 その点を、どうか誤解しないでいただきたいと思います。

勝俣 範之 :日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授、部長、外来化学療法室室長

 

 

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65歳以前の努力

2024-03-15 21:27:28 | 肺癌

75歳を待たずに死亡、なぜ増えているのか 無事通過するには…生活を若い頃と大きく変える〝65歳以前の努力〟が必要


3/14(木) 17:00 Yahoo!ニュース  1058


有名人の訃報が続いている。鳥山明さん
【後期高齢者のハードル越えよ 有名人の死を考える】

 

私は医師という仕事柄、有名人の訃報にはくまなく目を通します。自分が後期高齢者になったこともあります。そこで気になっているのは、昨年来、75歳(後期高齢者)を待たずに亡くなられる有名人が多いことです。平均寿命は、男性81・05歳、女性87・09歳(2022年)。人生100年時代と言われるいま、75歳前というのはいかにも早すぎます。

 

「先生、最近、早死にする有名人が多いと思います。なにか理由でも?」と、本当によく聞かれます。

先週末、「Dr.スランプ」「ドラゴンボール」で知られる漫画家、鳥山明さんが1日、68歳で亡くなったことが報じられ悲しみに包まれました。死因は急性硬膜下血腫でした。同じ日に国民的アニメ「ちびまる子ちゃん」でまる子を演じる声優のTARAKOさんが63歳で急死したことも伝えられアニメ界の相次ぐ訃報に驚きました。

70代の死も昨年来、多いように感じます。八代亜紀さん(歌手、73歳=膠原病・急速進行性間質性肺炎)、坂本龍一さん(ミュージシャン、71歳=直腸がん・肺転移)、谷村新司さん(ミュージシャン、74歳=急性腸炎)、伊集院静さん(作家、73歳=肝内胆管がん)、門田博光さん(元プロ野球選手、74歳=糖尿病・脳梗塞)、大橋純子さん(歌手、73歳=食道がん)、もんたよしのりさん(ミュージシャン、72歳=大動脈解離)らが亡くなり、みな、75歳前でした。

鳥山さん、TARAKOさんのように70代を待たず世を去った方もいます。北別府学さん(元プロ野球選手、65歳=成人T細胞白血病)、寺尾常史さん(元大相撲・寺尾、60歳=うっ血性心不全)、長岡末広さん(同・朝潮、67歳=小腸がん)、KANさん(歌手、61歳=メッケル憩室がん)…。

このように列記すると、有名人ほど早死にするように思えます。しかし、それは印象にすぎないでしょう。有名人は訃報が大きく扱われますが、突出して多いというデータはありません。

一方、印象が生まれる余地がない日本人全体の統計から、75歳以前の死亡者数を見ると、確実に増えています。なぜなら、現在75歳前の世代というのは、人口が最も多い「団塊世代」(1947~49年生まれ)とそれに続く世代だからです。厚労省の「簡易生命表」によれば、男女共80歳を越えている平均寿命を待たずに多くの人が亡くなっています。そして、平均寿命より重要なのは健康寿命(男性72・68歳、女性が75・38歳=19年調べ)です。健康寿命は平均寿命よりはるかに早く来るのです。

厳しい現実を述べると、平均寿命まで生きる人は約半数で、健康寿命を境に多くの人が亡くなります。もっと端的に言うと、男性は約4分の1が75歳までに亡くなり平均寿命の81・05歳には半数が亡くなります。女性も85歳までに約3分の1が亡くなり、平均寿命の87・09歳までに半数が亡くなります。

このように見てくると、後期高齢者になる75歳前後にハードルがあることがわかります。

後期高齢者になった私の実感から言うと、「75歳」を無事通過するためには、その10年前、いわゆる高齢者と呼ばれるようになる65歳、あるいはそれ以前からの努力が必要です。食生活、運動生活などを若い頃と大きく変える必要があります。

人は年を取って初めて「残りの人生、精いっぱい生きよう」という思います。しかし、年を取ってからでは遅いのです。多くの有名人と接してきた経験から言わせていただくと、才能ある有名人ほど生き方を変えようとしません。若いときと同じように生きようとするのです。残念です。

 

■富家孝(ふけ・たかし) 医師、ジャーナリスト。1972年東京慈恵会医科大学卒業。病院経営、日本女子体育大学助教授、新日本プロレスリングドクターなど経験。著書計68冊。最新刊『それでもあなたは長生きしたいですか? 終末期医療の真実を語ろう』(ベストブック)が話題に。

 

 

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