![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/3a/8771d63358d2f92204fa8368be4b73c4.jpg)
アニメ【夜明け前より瑠璃色な-Crescent Love-】 『第10話 片翼だけのお姫様』
やはり設定を色々と変えているだけに、自分の予測が単なるうわ言となって見事に外れています。
何もかもゲームに似通っていては面白味がない!
という前向きな気持ちで後の2話を待とうと思います。
でも馬券が外れたような感覚になってしまってちょいと凹む私・・・。
(ちなみに競馬はやりません)
では始めましょうか。
いつもの如く項目が多くて恐縮です。
書かないと自分の気が済まないもので・・・。
①帰省(帰還)する片翼プリンセス
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/2e/0406af1549a8d9c28cabb4cdb9919ccb.jpg)
カレンの拘束という一報はフィーナにとって一大事。
別に達哉が足手まといとかでもなく、月で何が起きているかが未知数な為に、傷ついた達哉を無理やり連れて行く訳にも行かない。
達哉を巻き込みたくないという気遣う心とカレンの身を案じるが余りの緊急帰還。
もし達哉が目覚めていたのなら必ず「俺も行く」と言っていたに違いありません。
連れて行く行かないで衝突しては、更に絆を深め合ってから月に向かうというイメージさえも湧いて来そうです。
達哉とフィーナの2人は、様々なお邪魔虫のお陰でまだキスを交わしていないのです。
フィーナが眠っている達哉にキスをしようとしていましたが、互いの気持ちが合っていなくてはキスも意味が無いと言いたいのか、達哉の額に軽く口付けをしただけに留まりました。
しかしその別れが達哉のやり切れない怒りを生む事に・・・。
②宇宙シャトル 大差ある扱い
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前回までの私の予測では、達哉は月に行ってしまったフィーナを追いかけるべく、フィアッカの力を借りて(ロストテクノロジー使用)単身で追いかけて行くと考えていました。
結局の所、ロストテクノロジーはアニメでは存在しないというカタチになっていたようです。
ゲームの冒頭シナリオでは宇宙シャトル自体が「ロストテクノロジー」として扱われていて、しかも3隻しか無く、月王国はこのシャトルでしか宇宙に出る術がない程でした。
ゲームで出て来た満弦ヶ崎に残る遺跡は過去の大戦時施設の成れの果です。
アニメではそういう所に一切触れませんでした。
その証拠が後半にカレンが搭乗していた戦闘機や次回予告に出ていた戦艦の大群となります。
アニメの舞台では過去の大戦以降も、陰ながらも軍事的緊張が長きに渡って続いていた事になります。
この軍事衝突の勃発をクリューゲルはライオネスを上手く丸め込めながら密かに画策していた模様です。
ゲームでは月と地球の関係を「ちょっと気になるご近所さん程度」と表現していました。
互いにやっている事は気にはなるが関わろうともしないという感じです。
アニメでは互いに軍備を敷いてもそういう関係だったから大戦後の戦争は起きなかった・・・としていたのかもしれません。
③スフィア王国は女系政権?
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女性が政権を持つ事は珍しくもありません。
(天皇家の跡継ぎで一時騒ぎになりましたが)
スフィア王国の王族であるアーシュライト一族。
どうやら女系政権の可能性が高いようですね。
フィーナは次期女王候補として、将来は月の政治を担うとアニメでもゲームでも説明されていました。
後に判るライオネスの出身分からも、代々女王が婿を迎えて王国を繁栄させていたのかもしれません。
よって王女の誕生が非常に歓迎され、セフィリアの第一子がフィーナだった事により1人娘のままで育てたのでしょう。
(セフィリアが地球との国交復帰に尽力していた事もあり、子供はフィーナ1人が精一杯だったのかも)
セフィリアのように、女王が逝去したら次期女王が即位するまでは夫が国王として政権を持つという決まりがあるようです。
そういう跡継ぎ問題の設定はハッキリしていませんが、そういう背景である事が読み取れます。
後は姫と平民の恋愛物語という事で、相手が将来の女王となればハードルも更に高くなり、幸せを掴み取るまでの道のりがよりドラマチックになるのでこうした・・・とも考えられそうです。
④親の過去を初めて知る娘
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自分が遭遇してきた影のある過去を子供に軽々しく言う親はいるでしょうか?
ライオネスの過去がここまで細かく描かれたのはアニメのみです。
ゲームでは出番が少なく、過去の出来事も描かれていませんでした。
キャラ設定をガラリと変えたのは過去のシーンを演出しやすくする為だったのでしょう。
平民出身で世間体よりも己の愛を押し通したライオネス。
王族に入ったものの、それを妬む貴族(クリューゲルのような家系)が多かったらしく、暗殺未遂も一度や二度では無かったらしい・・・。
身分を越えた愛を選んだ行く末がセフィリアの命をも失う結果になった。
そして娘のフィーナが何から何までセフィリアと同じ道を歩こうとする・・・。
「人の闇」を身を以って知ったライオネスは親として、娘に同じ末路をたどらせたくなかった。
フィーナが選んだ達哉にかつての自分を見たライオネスだからこそ、2人の身を案じての婚姻反対だった訳です。
達哉を平民なぞ・・・とは言い放っても、馬の骨扱いまでしなかったのはそういう所だったのですね。
しかしフィーナは引く気持ちは無かったようです。
母がそうしたように、自分も母のようにそうなりたいとより強く思った事でしょう。
⑤アニメでは鍵を握る者
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達哉の父、朝霧千春は「(不名誉な)幻の月留学生1期生」だった。
アニメならではの設定の根源が今回の話にあった訳です。
4話で達哉が話していた不名誉な月留学時代の若き千春が、そして同じく若きセフィリアとライオネスの学生時代がライオネスの回顧録シーンとして登場します。
千春がコソコソ逃げ回っていたのは密航で月に渡り、現地の学院生徒に成りすましていたからです。
後に見つかって強制送還され、そのバカバカしい事件は月と地球双方合意の上で隠匿されたと・・・4話で達哉が語っています。
残念な事に千春は密航で潜り込んでいた為にライオネスに名乗る事が当然出来ませんでした。
フィーナと達哉の婚姻には千春の再登場が必須条件と言わんばかりな展開です。
もしライオネスが達哉の父が千春だと知れば、婚姻に非常に前向きになる事でしょう。
⑥娘以上のオテンバ姫
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ゲームでは教科書の中のイラスト位しかCGが無かった母セフィリア。
当然過去のシーンに登場した事もなく、誰もが口にする偉大な先代女王“セフィリア様”がアニメで活き活きと描かれていた事には非常に興味が湧きました。
母子瓜二つという事で声も生天目さんが演じていましたが、フィーナと違っていた所はフランクでかつ自由奔放な辺りです。
つまりオテンバ姫だったという設定でした。
ライオネスの王室に大きく飾られたセフィリアの肖像画からはとても想像がつきません。
アニメでのフィーナがゲームのフィーナより親しみ易い女の子っぽく描かれていたのは、セフィリアのそういう所を引き継いだという意味なのでしょう。
(ゲームのフィーナの方が姫オーラが強かったです)
フィーナの振る舞いはセフィリアの若い頃までには至りませんでした。
あちこちに母に似るフィーナなら、そういう行動も有り得た筈です。
しかし母は女王となってから大きな功績を残した。
そしてその跡継ぎに同等の期待をよせられるであろうフィーナには自然と多大な重圧がかかって来る。
親が偉大ななだけに身も心も姫らしく在らねばならないという気持ちが本来のフィーナをセーブさせているのかもしれません。
フィーナが何故そこまでして母のような立派な女王を目指そうとしているのか・・・。
その理由はゲームのトゥルーエンドをプレイした人になら判ります。
これは子供なら親に対して誰もが思うであろう事から来ていたというシナリオにはただ驚きでした。
⑦母の忙しい日々を知る術
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これは高野氏の映像の一部。
地球人である高野氏がここまで月王国に入り込めた理由はあまり明らかにされていないようです。
注目したいのはセフィリアの後ろに立つメイド姿の女性。
4話でミアが初めてフィーナと面会したシーンのイラストに出ていた、あの顔が見えなかった女性に間違いありません。
ミアの母でフィーナの乳母でもあった“クララ・クレメンティス”の若い時の姿です。
ミアが成長したらあのような雰囲気の大人になるのかもしれませんね。
(お約束のあわわぁ~っ!はそのままで♪)
フィーナは母の女王としての忙しい日々を乳母クララから聞かされていました。
だからこそしっかりと目標を持つ今のフィーナがいるのです。
クララはフィーナのオイタに対し、母に代わって自分の家族のようにきっちりと叱っていたそうな。
それだけセフィリアはクララに絶対の信頼を寄せていたのです。
⑧心躍るお姉さん達
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家族の幸せの為には自分の保身なぞどこ吹く風。
さやかほど自分の信念を貫ける胆力が強い人はそうそういません。
普通なら自分が原因の一端で一大事に発展してしまったら、まず平常心ではいられないでしょう。
先の見えない不安による修羅場。
さやかはそういう状況を楽しめるという性格を持ち合わせています。
家族が皆元気で家内は今日も平和・・・。
それを目指し保とうとするさやかは当然常に平穏な毎日こそが好きで、環境の悪化(変化)の到来を嫌っている・・・ようにも見えますが逆境にいるのも好きなのです。
月からの多大なクレームに対してもさやかは臆する事も無く飄々とし、騒ごうともしません。
(よくあるチンピラのイチャモン程度としか感じていなかったり?)
カレンもミアの前で「臣下が心踊る時」を説いていたように、さやかと同様に揉め事解決は自分の仕事で・・・と、ワクワクさせているのです。
類は友を呼ぶという格言が一番似合うさやかとカレン。
月人と地球人の親友お姉さんコンビは、それぞれの立場で今の危機を何とか脱しようと頑張っているのです。
⑨それぞれの親父達
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「こんな時に千春は・・・」
と左門が漏らしていたように、⑤で書いた達哉の父千春が救世主のごとく登場すれば、今の状況を解決出来るかもしれないという期待感がかもし出されています。
ライオネスは自分がセフィリアと結ばれた事に対し、千春へ感謝の意を抱いています。
左門とライオネスは千春の出現を待ちわびている事になります。
家を出てばかりでどこにいるか判らない。
4話の内容がここに来て効果を発揮しています。
朝霧家、アーシュライト王家、鷹見沢家。
よく見るとどの家にも母親がいません。
達哉の母琴子、フィーナの母セフィリアは同じ時期にともに死去。
鷹見沢家だけは左門の妻で菜月の母はるひが長期に渡りイタリアへ料理修行に行っていて不在です。
それぞれの母親をあえて設定上登場させなかったのは・・・。
大人に近い達哉達の自立心を描きたくて“母への甘え”を入れないようにしたかった。
親と子全員揃うだけが家族ではない事を示したかった。
そんな風に私は感じています。
⑩2人でいるからこそ誰よりも強くなる
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今度の事態は自らの失策だとカレンは言っていましたが、誰が彼女を責める事が出来ようものか。
達哉は怒っていた。
怒りはフィーナに向けられたが、その根源は結局自分にあった。
やはりフィーナが1人で勝手に動いてしまうのは自分が不甲斐無いからだ。
達哉はフィーナを堂々と責める事が出来ない・・・。
そして自分を責めるあまりにやり場の無い怒りだけが湧いてしまい、目の前の菜月に当たってしまったのでしょう。
菜月に当たった事により、達哉の弱さは露呈された。
単身で月に戻った(ミアが一緒とかはここでは論じない)フィーナではあったが、婚姻話で父を説得するには達哉がいなければ意味が無かった。
よってフィーナも自分の無力さを思い知る事になる訳です。
弱さは互いに補い合う事により解消され、それぞれの持ち味がより強く発揮される。
カレンが試験でそれを知ったからこそ、今のフィーナには達哉が必要不可欠であり、彼を連れて来るべく危険をおかしてまで地球に降りた。
「We are not alone」
このOP曲タイトルのフレーズがより心に響き始めます。
フィーナの側には俺がいなくちゃいけないんだ・・・。
約束を果たす時が来た。
「必ず月に行くからね」
手をかざす先にある月には今、愛する姫、フィーナ・ファム・アーシュライトがいる・・・。
⑪未来を託す先人達
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戦闘機の登場からして、リース(フィアッカ)の役目はとりあえず終ったかのようにも見えます。
ゲームのトゥルーエンドにリース(フィアッカ)の存在が非常に欠かせぬものとなっていましたが、そのような展開はアニメでは既に無くなっています。
よって彼女はここでお役ご免となる可能性も考えられそうです。
しかし、月と地球の軍勢が衝突しようとしているのをフィアッカが放っておけるでしょうか。
フィーナと達哉が双方を説得し、フィアッカの後押しも必要なのでは?
個人的にはまだまだ登場して欲しいという本音があります・・・。
【―最後に―】
今の状況ではライオネスがクリューゲルの本性に気付く事が急務です。
クリューゲルに上手く乗せられてしまっているので、化けの皮を剥がす役目はカレンかフィーナ・達哉辺りしかいません。
残り2話。
達哉とフィーナの戦う様がどんなものなのか。
いかに危機を乗り越えて幸せを掴むのか。
話の最後はあまり考えさせられないので何も考えずに見る事が出来ます。
ゲームとは明らかに話が違っているので後は目の当たりに受け止めるだけですね。
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