「夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-」 朝霧麻衣編③
※ネタバレがありますのでご注意下さい※
今回は麻衣編の「10月1日(日)」「(1年後)9月13日(水)」のプレビュー。
これで麻衣編はラストです。
プレイしてみると判ってきますが、地球人ヒロインのシナリオには月人の登場機会が少なくなります。
この麻衣編ではシンシアは元より、フィーナ、ミア、エステル、リースが一切顔を見せず、カレンがチョイ役で出てこなかったら完全に地球人オンリーのシナリオでした。
★麻衣編 日程レビュー★
『10月1日(日)』
いざデートの当日。
少しでも雰囲気を出そうと、達哉は麻衣より先に家を出る。
商店街で魚屋のおばさんに声をかけられた達哉。
魚屋のおばさんは麻衣と喧嘩でもしているのか?と聞いてくる。
しかもいない筈の麻衣と一緒に?と聞かれ…。
気付けば麻衣は近くの電柱の後ろに隠れてこちらを見つめているではないか。
家族なんだから仲良くしなくちゃと、魚屋のおばさんに言われ、麻衣は苦笑いを浮かべる。
遅れると待たせちゃうから頑張って気配を消して追いかけたと麻衣は言う。
精進しろよと達哉は言うが、その仕草に達哉は至福な気分に浸れた事だろう。
☆ ☆ ☆ ☆
達哉と麻衣が最初に向かったのはカフェ。
麻衣はきっと大好物のアイスをオーダーすると達哉は思った。
しかし麻衣はオーダーをしない。
アイスは1日1個と決めているから。
と、今日はすでにアイスを食べた模様。
以前のように、食後のアイスを食べた後、仁が差し入れた試作アイスを嬉しそうに食べた麻衣はここにいない。
2個目も食べたら?と囁く達哉に麻衣はすぐに妹を甘やかす~と頬を膨らませた。
話って何?と聞く麻衣。
達哉は特に無いと答えるが、麻衣はこれをデートだと思っていなかったのだ。
遅ーーい!と騒ぐ麻衣。
彼女曰く、距離を置こうと言われるかと思ったとネガティブに捉えてしまっていた。
そしてデートか…と麻衣は実感し、達哉は物事を前倒しし、この日は麻衣への恩返しと決めていたと明かす。
今日は達哉と一緒にいられる事を聞いた麻衣はとても喜ぶ。
その笑顔はぱあっと咲いた大輪の花のようでもあった。
その後、雑貨ショップで麻衣は月の芳香剤を買う。
生活用品に目を輝かせるのは実に麻衣らしいと達哉は思うのだった。
今度は映画でも見ようか?と達哉は麻衣に提案する。
しかし麻衣は話が出来ないから一緒に歩くのも良いかなと答える。
街中を歩き、昔に麻衣が迷子になった時計台の前に2人は差し掛かった。
思い出に浸る2人はもう迷子にならないよと手の指を絡め合う。
☆ ☆ ☆ ☆
達哉と麻衣は物見の丘公園に足を運んだ。
フィーナが朝霧家にホームステイしてから、ここ満弦ヶ崎市ではご当地名物をいつの間にか販売を始めていた。
先ずは満弦ヶ崎名物お月見ソフト。
お月見ソフトだよ!と、これは一大事と麻衣は目の色を変える。
アイス一日一個キャンペーン中の麻衣はためらってしまうが、達哉は半分なら2個にならずセーフだろと、お月見ソフトを1個買う。
お月見ソフトは月麦粉の月見団子が三個乗っているという代物。
食べてみると麻衣はおいしいと評価。
達哉は白玉クリームあんみつのあんみつ抜きみたいだと感じた。
そして達哉の顔についたクリームを麻衣は指で取ってぺロリ。
達哉も同じ事をし、どこに行ってもノロケを見せ付けてしまう2人。
満弦ヶ崎名物は他にも「お月見焼き」「お月見ジュース」「お月見ケーキ」「お月見弁当」と月ブームに乗った、地方の名物のありそうなラインナップだった。
☆ ☆ ☆ ☆
公園の次は川原と、経済的なデートが続く。
麻衣はさやかへのお土産として「お月見携帯ストラップ」を買っておけばよかったなと呟く。
麻衣も欲しかったのかと思いきや、3年前に達哉から貰ったピンクのコスモスストラップがあるからいいんだと、にぱぁと笑う。
その直後、麻衣は表情を曇らせ、お兄ちゃんに貰ってばっかり…と呟く。
そしてお兄ちゃんに何かしてあげたいんだもん!と、達哉と同等に何かをしてあげたいと麻衣は強く主張する。
麻衣からして欲しいことはない?と聞かれた達哉。
一瞬、恋人との営みがよぎってしまうのだった。
ならフルートを聴かせて。
お礼にならないと渋っていた麻衣だが、最近は聴いてないからと頼む達哉にここで待っててねと、やきそばパンゲッターの俊足で駆け出す。
15分後、自宅までフルートケースを取りに行った麻衣は、フルートケースを持って急いで戻ってくる。
理由は今お礼がしたかったから。
素直だが、わりと頑固な一面があるのが麻衣。
かつて来たばかりのミアと洗う皿を取り合った事もある。
フルートを演奏する麻衣の音色は去年よりも確実に上達していた。
周囲の人々も立ち止まって聞き入っている程。
そして夕方。
麻衣のフルート演奏を聴いていた達哉は寝入っていた。
達哉は頭に柔らかく温かい感触を覚える。
麻衣が膝枕をしてくれていたのだった。
☆ ☆ ☆ ☆
本当の意味で恋人同士として認めてもらうには自分がやるべきことをしてから。
そう結論付けた達哉と麻衣。
それには先ず、達哉が大学に進学する事。
麻衣は達哉にお礼を言い、達哉が大学に入るまで待てると強く誓う。
達哉は麻衣をデートに誘ったのは罪悪感ではなく、一緒にいたかっただけだとフォローする。
本当はもっとお兄ちゃんと…とポロリと本音を漏らした麻衣。
その顔は恥ずかしいことを考えていたのか、朱に染まっていた。
☆ ☆ ☆ ☆
やがて雨が降り出し、達哉と麻衣はずぶ濡れで帰宅する。
さやかはカレンと出かけてるので帰りは遅くなるかもしれないと、案の定、帰宅していなかった。
お風呂に入ってと、麻衣は色々準備があるからと達哉を脱衣所へと行かせる。
やがて脱衣所にいた達哉のもとに、麻衣が「入ってもいい…?」と声を。
な、なんだその格好は!?
麻衣が学院指定の水着を着て脱衣所にちん入して来た。
クロールの練習か?とありえない質問をする達哉に、麻衣はお兄ちゃんの背中を流しに来たのと答えた。
思わず麻衣の全身を眺める達哉。
すべすべしとしていそうな太もも、なめらかな曲線を描く腰つき、ほどよく膨らんだ胸元にスクール水着…。
麻衣に見とれていた達哉は我に帰り、麻衣が俺の背中を流すのは主旨に反しているから俺が麻衣の背中を流すと主張する。
☆ ☆ ☆ ☆
達哉は公言通り麻衣を座らせ、麻衣の身体を洗って行く。
今は家の中には達哉と麻衣しかいない。
しかも一緒に風呂場にいる。
身体を洗うという行為も自ずとエスカレートして行ってしまう。
やがて麻衣の水着の紐を降ろされ…。
「えっちなこと、してほしかったの……」
今だけは甘えたい麻衣に恋人として向き合う達哉。
明日からしっかり勉強に集中出来るよう…。
2人は風呂場で心の行くまま、身体を密着させ行為にふけて行くのだった。
『(1年後)9月13日(水)』
大学から戻った達哉に、さやかが出迎える。
今は新人が入ったので、少し余裕が出たから早く帰宅出来るようになったのだと言う。
麻衣はただいま勉強中。
去年の達哉みたいに、今は麻衣が進学に向けて勉強に励む。
大学に入学して約5ヶ月。
麻衣やさやかのおかげで月学部に入る事が出来たと達哉は振り返る。
その出来事はさやかを通じてフィーナに連絡が行っているという。
今度は達哉が月にホームステイする番ねとさやかは期待を寄せる。
達哉の目下の夢は月に留学する事だ。
☆ ☆ ☆ ☆
仁が麻衣に夜食のサンドイッチを差し入れて来た。
菜月が家を空けて張り合いがなく、寂しさを感じているとか。
余裕の出来たさやかはのんびりと夜の通販番組を見ていた。
「裁ち切り枝ばさみ6本セット」を買おうかと電話を手にするさやかに達哉は考え直せと制止する一幕を見せる。
さやかに麻衣へ風呂に入るよう伝えてと言われた達哉は、麻衣の部屋へ伝えに行こうとリビングを出る。
麻衣は満弦ヶ崎大学の教育学部へ進むべく奮闘中。
月学部ほどではないが、教育学部も倍率は高い。
☆ ☆ ☆ ☆
麻衣の部屋にを訪れた達哉はさやかの伝言を麻衣に伝える。
お兄ちゃんがそこにいてくれるだけで頑張れるんだからと麻衣ははしゃぐ。
本当の意味で認めてもらうには自分のことをちゃんとやらなきゃいけないんだね。
麻衣は昨年達哉が思っていた事を、今度は自分の番である事をかみ締める。
受験経験者である達哉に数学を教えて欲しいと乞う麻衣。
見事に解けると、ご褒美欲しいなと達哉にキスをせがむ。
ノロケ方は相変わらずだった。
☆ ☆ ☆ ☆
勉強に疲れたのか、麻衣はキスした後に眠ってしまう。
達哉は麻衣をお姫様抱っこの要領で抱え上げ、ベッドに寝かせた。
昨年の今頃、眠ってしまった自分に麻衣がしてくれた事を反芻するよう、達哉は麻衣の受験勉強を心身共に支えるのだった。
「夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-」 麻衣編 終り
(おまけシナリオへ続く)
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「まとめ」
いわゆるHシーンのネタとして麻衣のスク水立ち絵が誕生したようですw
よあけな(前作)のシナリオが夏場中心にも関わらず、学院でのプール授業が描かれなかった関係上、スクール水着は存在していませんでした。
それを麻衣のシナリオで登場させた訳ですが、残念な事にスク水立ち絵は麻衣だけとなりました。
フィーナがスク水姿になったら、フォアテリのきりきりのような雰囲気(Bサイズは別として)になるんじゃないでしょうか。
前作でブルマ姿になっていた菜月や翠のスク水姿も想像しやすい事でしょう。
はにはにやフォアテリのように、ブルマ+スク水の組合せは学園モノならば欠かせないアイテムですよねw
よあけなは学園モノ率が低めだったので、そこは仕方が無かったのでしょう。
終盤、達哉と麻衣は仲を認めて貰うには成すべき事をしてからだと、目標をきちんと掲げていた事が判りました。
いくらさやかが認めたからと、生半可なままでデレデレする訳にも行かない。
しっかりとした立場を確保してからこそ、兄妹からの本当の脱却になるのだと2人は思ったのでしょう。
前作のラストで、達哉と麻衣の仲が認められるまで1年ほどかかったと語られています。
認められるというよりは、兄妹でない事を周囲の人々全てに信じて貰うまでの時間ではないかなと思ってます。
時系列はもう一度確認しないとハッキリ言えないのが正直な所ですが…。(冷汗
メモとして記録をしても肝心な部分が抜けちゃいました…。
そして発売前に雑誌にも紹介された、麻衣が何故リボンを風に飛ばさせたのに再びリボンをしていたのかという謎。
それはおまけシナリオで判明しますが、理由はごく単純なものでしたw
それはおまけシナリオレビューにて。