代々木の個別学習塾講師が想う、あれこれ

教育関連のニュースや日々の出来事に塾講師が思うことを綴っていきます。

自民党案か民主党案か足して2で割るのか・・・教育基本法

2006-05-20 | 教育ニュース

昨日のニュースで気になったものがありました。

小坂文科相の教育基本法改正に関する発言です。
基本法改正案に明記されるであろう『国を愛する態度』について・・・

「適切な指導が行なわれているか把握する何らかの方法はとっていく」
「児童生徒の愛する心を測ることはなかなか難しい」
「指導が児童生徒の内心に立ち入って強制されるようなものではない
 ということをしっかり現場に理解いただく」
「今回基本法に同趣旨が述べられたからといって(指導のあり方が)変化するものではない」
などと述べたようです。

最初の適切な指導が行なわれているか云々・・・の発言に関しては
実態調査を通じ、指導不足や行き過ぎの是正を図る考えであると新聞は解説していますが
最後の発言(指導のあり方が)変化するものではない、という言葉との矛盾を感じます。

国を愛する態度を身に付けさせるために、どういった具体的な指導を想定しているのでしょう。
指導のあり方が変化するものではないと言うのならば、何も改正する必要はないはずです。

さらに国を愛する態度とはどういうものなのでしょうか。
W杯サッカーで日の丸の旗を振って、日本を応援することなのでしょうか・・・よく分かりません。
意地悪な言い方をすれば、自民党案は『国を愛する態度』となっている以上
ただポーズを作れば良いのであって、別に児童・生徒の心の内は関係ないということでしょう?

全くいい加減な文言であり、愛国心という言葉に翻弄されている情けない態度に思われます。

私は、愛国心というよりも、自国に対する誇りを持たせる指導・教育が必要なのだと思います。
文化や伝統、四季の移り変わりとその時々の自然の美しさ、日本が生み出した文学や学問
技術、偉人・賢人たち・・・培ってきた美徳や道徳観、価値観・・・さらには様々な宗教観
脈々と続いている世界に例を見ない天皇制についてなどを出来るだけ客観的な視点で伝え、
教えるべきだと思うのです。

日本は世界の国々と比して素晴らしい国である(あった?)ことを大人は子供たちに
正しく伝える義務があると思いますし、その責任があると考えています。

政治的な思想と、歴史教科書に見られるような自虐史観に満ち溢れた教育が蔓延り
自由や平等という互いが相反する言葉をその時々で都合のよい解釈をしてきた結果が
現在の歪んだ日本を作り出したように思われるのです。

こうしたことの改善を目的とするのが教育基本法改正の主旨であると信じたい思いです。

自分が生まれ、育ち、暮らす国に誇りを持てないような教育では子供たちが可哀想です。
自国の歴史や文化・伝統、徳目を正しく教えること、誇りを持たせることこそが
教育の基本であり、自然と愛国心に繋がっていくものではないでしょうか。

子供たちが、漠然としてではなく、具体的な言葉で日本の誇りを
語ることが出来るようになることを願います。

身につけた知識や史実、文化・伝統のなかには継承すべきもの、残すべきもの
逆に、現代に合わないものもあるでしょうし、二度と繰り返してはならない歴史もあるでしょう。
深く知識を持つことで子供たち自らが守り、目指すべき日本の姿を描き考えていく・・・
このことは自ら学ぶという姿勢、学習にも結び付いていくはずです。

温故知新・・・教育には欠かせない慣用句だと思います。

愛国心は自国に対する誇りであると私は考えます。
子供たちに日本に対する誇り、日本人としての誇りを持たせない教育は
日本を衰退させることに他ならないのではと危惧します。

国家権力の押し付けであるとか、愛国心の強制は危険であるなどと思うのは
日本国民を愚弄する考えであるように思われ仕方ありません。

もし本当に心配されるような事態に向かいそうであれば
それこそ国を愛する態度を発揮し、政治を変えることが出来るのですから。

http://tokkun.net/jump.htm


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