代々木の個別学習塾講師が想う、あれこれ

教育関連のニュースや日々の出来事に塾講師が思うことを綴っていきます。

TVゲームやめますか?それとも人間やめますか?ってこと?

2006-05-26 | 教育ニュース

読売新聞の記事です。

長時間TVゲームをしたり、インターネット、携帯メールをを行なっている子供ほどキレやすく
傷つきやすい・・・中学生とその保護者に対するアンケート調査から分かったという記事です。

とても興味深い記事であり、結果に関しては以前から
言われていたことである程度予想されていたものです。

以前はゲーム脳という言葉も話題になりましたが、その信憑性は疑わしいという
意見もあり、根拠も薄弱で調査の仕方に問題があると批判もありました。

今回のこの調査結果報告によれば、ゲームをする頻度や時間により
子供への影響が少なくとも見られると判断しても良さそうな気がします。

文科省も脳科学と教育と題した研究も進められているはずで、実際にTVゲームやテレビが
脳に及ぼす影響はどのようなものか?その結果報告も興味深く待ちたいと思います。

子供に見せたくないテレビワースト10と同様に、子供にさせたくない
ゲームソフトワースト10なるものも公の機関から発表されるかもしれません?

インターネットにしろTVゲームにしろ、子供に有害だと思われるものを全て排除することなど
出来ないでしょうし、年齢制限を設けても、その実効性には疑いを持ってしまいます。

また残虐、残酷である、くだらない、下品等々の解釈というか判断は大人も子供も
それぞれであり、一律に制限も禁止も出来ないことです。

本来は作成する側が子供(大人も?)への影響を考え、見識と良心に期待したいのですが
それは表現の自由に反すること?であって、実現は難しいことなのでしょう。
売れる、儲かる、面白い、視聴率が上がる・・・それだけを考え、そのために何をしても良い
という発想があるとすれば、やり切れない思いがします。

仮に子供にとって有害と思われるテレビの見過ぎやTVゲームやインターネット
携帯メールのやり過ぎが子供の脳の成長に悪影響を及ぼす・・・と公の機関が
ハッキリと結論付けたとしたら、こうした業者や国はどのような対応を取るのでしょうか?

強制的なことはできないでしょうし、これだけ発展、普及し、便利さや面白さを
享受してきた者にとって、それらを絶つこと、絶たせることは困難なことだと思います。

必然、保護者自らの責任においてルール作りを行ない、監視・管理するより
仕方ないと思いますが、保護者全てが同じ思いを共有することはできないでしょうし
ルール作りにおいても同様で、
あくまで各家庭の判断に委ねられることとなるのでしょう・・・

親がいくらルール作りや制限を設け、我が子には守らせ、注意していくとしても、
学校や身近な地域には、そうではない人がいるだろうことは容易に想像できます。

子供の成長に有害と通告されても、自分の欲望のままに、ゲームをし続け、
インターネットや携帯メールをし続けた結果、社会生活を営むことができなくなる・・・
そして、いくら各家庭で気を付けていても、いつ何時、被害が子供たちや自分自身に
降りかかるやもしれないという現実、そして将来に対して暗然たる思いがします。

何だかとても悲観的な話になってしまいましたが、決して非現実的ではないでしょうし
事実、その兆候は身近なところでも出ているように感じます。

使い方によって良薬が劇薬となったり、覚せい剤などの薬物が人間を壊していくのと
同じようにTVゲームやインターネットのし過ぎが子供の脳や心を壊していくのであれば
ますます、親をはじめとして、大人は子供たちにとっての娯楽や遊びとは如何なるものか?
などを考えるとともに、その責任を背負う覚悟が必要になっていくのだろうと思います。

http://tokkun.net/jump.htm


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初めまして (yossi5154)
2006-05-27 12:03:14
初めまして。

TBありがとうございました。





私と今回のアンケートは、非常に信憑性が薄い物と思います。

理由としては、まず、調査した地域が数年以内に「ゲームやネットの影響」で子どもが凶悪事件を起こしたと報道された地域ばかりで、 調査項目のほとんどがゲーム時間と問題行動ばかり、さらには相関関係と因果関係の区別すらつけていない、統計としては非常に難ありのものだからです。



基本的に主観が中心となるアンケートというものにおいて、事前に得ている情報は非常に重要な意味を持ちます。

日記にも書いておられる、「ゲーム脳」というようなほぼ確実に間違っている「悪影響」が浸透している現在では、アンケートによる調査は信用しがたいと思われます。
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感覚的に賛同しています。 (mamma)
2006-05-28 01:20:18
ゲーム脳が取りざたされた時、直感的に共感しました。実際のところ、子どもたちは、長時間テレビを観終わった後、何だかイライラしている。眠くなるのもあったかもしれませんが、長じても尚、そのような様子はよく見かけられます。

子どもたちは本来、身体を動かしながら成長している存在で、そんな動きたいという本能的な欲求に対して、テレビはそれ以上の刺激で押さえ込み、身体をじっと硬直させているかのようです。はたと我に返ったとき、その反動がイライラやキレル態度で現れるのでしょうね・・・。

「ゲームばかりして困ってる・・・。」

そんな周囲のお母さん達の嘆きに、私はずっと疑問を感じていました。

子どもたちに買い与えたのはどなた?条件はつけなかったの?

子どもたちは、例え2歳の子でも、大人の話を理解し、約束を守ることができます。

だから、いくら欲しくてもゲームはだめと決めれば、苦しいけど我慢できます。ゲームをしても良い時間を決めたら、守る努力はできます。

でも、欲しい・やりたいという子どもたちの欲望はとても強いので、それに親側が工夫しながら絶えることができるかどうか。

まさに、塾講師様の仰る通り、危険性を知り、それを覚悟の上、周囲の大人が判断していきたいものです。

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誰かを悪者にして安心したいのでは? (天野ことは)
2006-06-03 16:09:14
私は物心ついてから、ずっとテレビに錘をされて育ちました。

そしてただ今40歳。

だからと言って切れやすいなんてことも無く、映画好きな、活字好きな人間に育っておりますが・・・。笑

悪者を作って、それでおしまいでは

本当に子供を愛してはぐくむ世の中は出来ないんではないかしら?プププですよ。
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