On楽工房奮戦記byよっさん@アコギ

わたしの音楽活動、楽器、PA、読書についての勉強を綴ります。

「カシオペアの丘で」重松清ほか

2007年07月22日 | 読書
しばらく積ん読状態だったのだが、3冊ほど読み終えた。実は携行している文庫がイマイチ面白く無くって遅々として進まず、そのまま未読に終わりそうな感じである。仕方なく次の本に手をだす。

「「カシオペアの丘で」重松清
重松さんの本はある意味ワンパターンなので、もう読む気がはしなかったんだけども、「かなりキテマス」ってな書評を娘が熱弁ふるうものであるから、新刊を買ってきた。上下刊。3日ほどで読み終えたが、やっぱりなぁ。こういう小説が好きな人は好きなのかも知れないけれど、わたしゃ今ひとつ入りきれないんですよね。物語としては大変面白いんですが・・・・・
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肺の腫瘍は、やはり悪性だった―。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日、俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか…。『流星ワゴン』『その日のまえに』、そして ―魂を刻み込んだ、3年ぶりの長篇小説。
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「リアルワールド」桐野 夏生
家庭内殺人を起こして逃走する高校生とその廻りにふとしたことから自ら飛び込もうとする、複雑な女子高生たち。かなりリアルな背景をもつ高校生達が描かれていて寒気がするけれども著者のよく描くこういった世界が、らしくて面白い小説であった。最終的にもなんか救いが無くって(ちょっとハテナ?も)しんどいけどもなかなかハードな結末に読み応えを感じる。
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高校三年の夏休み、隣家の少年が母親を撲殺して逃走。ホリニンナこと山中十四子は、携帯電話を通して、逃げる少年ミミズとつながる。そしてテラウチ、ユウザン、キラリン、同じ高校にかよう4人の少女たちが、ミミズの逃亡に関わることに。遊び半分ではじまった冒険が、取り返しのつかない結末を迎える。登場人物それぞれの視点から語られる圧倒的にリアルな現実。高校生の心の闇を抉る長編問題作。



「神様」川上 弘美
この作者は「蛇を踏む」という小説で芥川賞をとった。作品を前から読みたいと思っていたんだけど、ようやく1冊読むことができた。
不思議な小説である。何を意味しているんかな~とか考えなくても良いと思う。のっけからくま(熊)がアパートに引っ越してきて一緒に散歩に出るお話なんだが、熊なのである。これはもう読んで貰うしか分からないけど、こういう物語って実は大変好きである。ほのぼのってのはこういう事なんだろうねぇ

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くまにさそわれて散歩に出る。川原に行くのである―四季おりおりに現れる、不思議な“生き物”たちとのふれあいと別れ。心がぽかぽかとあたたまり、なぜだか少し泣けてくる、うららでせつない九つの物語。デビュー作「神様」収録。ドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞受賞。


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