On楽工房奮戦記byよっさん@アコギ

わたしの音楽活動、楽器、PA、読書についての勉強を綴ります。

「嗤う闇」乃南アサ

2009年03月20日 | 読書
音道貴子シリーズ短編集。

このシリーズの短編集は、長編とはまた違う視点があって面白い。ちょっと読む順番がバラバラになってしまい混乱するのだが、どれを読んでも面白い。女性作家ならではのおもしろさは、海外の探偵を描いたキンジーミルホーンのシリーズに通じるモノがあると感じているが、タフな所、弱いところ、そして愛されたい女性であるところ。それらがきっちり描かれている。短編では複雑な犯罪構造が書かれるような事はないけれども、警察のキャリアのおぼっちゃまの事とか、レイプ犯の非道さであるとか、短くてもちゃんとテーマもはっきりして読後感も良い。

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レイプ未遂事件発生。被害女性は通報者の男が犯人だと主張。被疑者は羽場昂一―。レイプ事件の捜査に動いていた音道貴子に無線が飛び込んだ。貴子の恋人、昂一が連続レイプ犯?被害者は大手新聞社の女性記者。無実の通報者に罪を着せる彼女の目的とは?都市生活者の心の闇を暴く表題作など、隅田川東署へと異動となった貴子の活躍を描くシリーズ第三弾。傑作短篇四編収録。


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