On楽工房奮戦記byよっさん@アコギ

わたしの音楽活動、楽器、PA、読書についての勉強を綴ります。

Warheadsシミュレーション

2010年12月16日 | 音楽活動
まずはバンドセッティング図です。




ドラムス、ベース(アンプあり)、ギター(アンプあり)ボーカルの四人。
ベースとギターもコーラスで歌います。

まずマイクですがボーカルはワイヤレス。持ち込みセットになります。
レシーバーはステージ上。つまりステージ上でライン楽器と同じ扱いをします。
アンバランスアウトがついているのでダイレクトボックスで受けます。

次にベースですが、この場合はベースアンプの後ろにバランスアウト
が付いているので、ダイレクトボックス(DI)が内蔵されていると見ますので
直結します。これもライン楽器と同じ扱い。

ギターはアンプをマイク取りするのでシュアーのSM57など楽器用マイクを立てます。
ギターアンプの音量に注意し、大きすぎないよう調整します。
ギターさんはギターアンプの音をどうしても重視されますが、これをマイクで収録
し、フロントモニター(コロガシ)で返すことをPAは考えます、あくまで
ギターアンプは、「音作り」の機材でしかありません。

ドラムスは基本キック、スネア、トップの3点で取ります。よくプロの方は
タムとか、殆ど全部にマイクをつけて取ってますが、到底アマには無理。
ただ、この3点でも充分取れると思っています、難しいのはハイハットを
いかに上手くとるか、ですね。
ドラムはそれ自体バランス良く音を出す楽器なので、最低限トップとキック
だけで取ろうと思えば取れます。
タムサウンドの動きにステレオ感を出したい場合にはトップをステレオに
します。ただ、コンサートの場合には右のスピーカーに近い人とかいるので
極端なステレオ感はあまり必要ないと考えた方が良いと思います。録音なら
そういうのも良いのかなと思いますが。
以前JAZZ音響塾でも、全てモノラルでやってました。

接続関連が終わったらまず、ベースを弾いてもらい出音のゲインを取ります。
アンプはこれも極端に大きくしないようにしてもらいます。バランスアウト
の音量がアンプのスピーカーボリュームと連動しているようであれば、先に
音量を決めて(スタッフに聴いてもらいましょう)それからゲインを取ります。
とれたらフロントSM10V-E及びサイドのモニターに出します。

次にボーカルさんに声を出してもらい、レシーバーのゲインを取ります。
とれたらフロントのSX300及びサイドに出します。
ギターは持ち替えがあるかもしれませんが、ギターの音量を基本的に合わせて頂き、
大きな音を出す設定で弾いてもらいます。その音で表のFOHに影響しない
音量に抑え、それをマイクで収録します。ゲインはマイクの場合10時くらいで
いいかと思うのでフロントのSM10V-Fに返し、サイドにも薄く載せます。

ドラムはトップのゲインをやや大きめ。キックは絞り目。ステージの大きさにも
よりますが、キックをSM10V-E(ベース)に返したりします。トップはサイドに
少し返しますが、余り返すと飽和するので小さめにすることが多いです。ステージ上
でのドラムスの返し量は難しいです。(ジャズの場合はシンバルを大きめにして
キックは殆ど出さない)

このへんのモニターの希望はできれば一度じっくりリハーサルで聞いた方が本当
はいいです。そういえばあんまり聴かずにやってばかりですけどね(汗)
普段どのような環境で練習されているかにより、モニターの要求は
バンドごとに変わります。僕らはそれは聴かないとわからない。

ミュージシャンの方は、PAにきちんと申し伝える必要がありますね
それも具体的にでないとあきませんね、

サイドフィルから全体を返すとして
「僕の前には僕の声とベースだけを薄く」
「僕の前はギターだけで大丈夫です」
「僕の前にはキックをください。自分のベースは後ろから聞こえるので
いりません」
「サイドからベースを強く返してください」
などなど

何もかも返すと音が飽和して結局何も聞こえなくなりますので
あくまで最低必要な音をシンプルに。
プロのバンドはモニターはすごくシンプルです。

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8 コメント

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恐縮です (Warheads けん)
2010-12-16 22:49:17
ありがとうございます!

当たり前のことですが、僕たちみたいな爆音ハードロックバンドにとって、中音がどう聞こえるかは演奏をする上での死活問題です。

もっと言えば、どう聞こえるかによって、テンションの上がり方が違ってくると言うか、いわゆるノレるかノレないか、非常に左右されます。

それほど大事な要因であるにも関わらず、恥ずかしながら自分自身、未だにPAさんに明確に何の音が欲しいか、どの位の音量が欲しいかを伝えるだけの物を掴めていません。

これまでライブのたびにナーバスになりながらも、そこを突き詰めようという考えがなかったというか、「そこはPAさん次第やから、俺らにはどうしようもない」と考えていたように思います。

実際ライブのリハーサルでは、なかなか色々試してみたりという時間がないという現実もあって、半ばあきらめていましたが、演奏者が音響を勉強することで随分違ってくるんだと、よっさんさんからの教えて頂きました。

それと、かつさんも提案されてたし僕も一度やってみたいと思うのが、この間の勉強会をホールで行うということです。

そこでじっくり中音作りを突き詰めたり、または僕たちの好みの出音を、音響さんに知ってもらったりということをしてみたいです。

長くなりました。
すみません。
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Unknown (NBK)
2010-12-16 23:20:41
Warheadsシュミレーションありがとうございます。

自分は何の音がほしいか、最低限なにがあれば演奏に支障がないか(最悪何がいらないか)を把握していないとダメですね。

僕は自分のギターの音、コーラスの声、ドラムのハイハット(曲によりHHのみでリズムをとる場合もある為)とスネアがあればなんとかなると思っています。

よっさんさんから、聴こえないのを音量を上げる以外の方法で聴こえるようにする工夫の大切さを教わりましたが、僕はアンプを台にのせて音が届きやすいようにしている(演奏場所により効果が違いますが)のと上記の音以外は全体になんとなく聴こえる程度でいいと思っています。

今まで、相生On楽工房さんのPAで演奏しにくい環境は無かったですが、PA側、演奏側双方の知識を深めて時間をかけずにシンプルでいい環境がつくれるよう勉強します!

普段の練習から意識することが必要ですね。

ただ・・・、僕ら動くので(特に広い場所だとベースとギターの位置が入れ替わったり)動く度に環境がめまぐるしく変わることがあります(泣)
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ふむふむ (よっさん@アコギ)
2010-12-17 08:10:01
PAやってると
明確にモニターの指定をしてくる人が少ないけどいますね。ジョニー(久保田徹也)さんがそう。
音出すまえにです。
こっちは具体的に言ってくれると楽です。不安がない。

具体的にいえばこんな感じです。
1.自分の声とギターを(大きくなくて良い)ください。
2.(モニターをあげていくと)そのくらいで良いです。

そのれくらい、というのは演奏中でも聞こえるであろう音量です。
演奏が始まるとステージ中にはいろんな音が出てきますが、それでも聞こえる「音量」をつかんでおき、自分だけ一人のチェックの時に指定をするのです。
その音量感を記憶しているのでしょう。

定演とかではリハーサルがあると思いますが、なかなか十分な時間が無いかもしれんですから突き詰められてないのでしょう。
一度徹底的にステージでモニターの調整を試してみるってのもバンドのためにはいいことかもしれませんよ。
そこで結果的にでたことを「言葉」にして今後伝えられるようにすれば標準的なナカオトの作り方をつかめるように思います。

ホールにおける勉強会というのは前からやりたいと思っていました。可能であればホール機材を使う方法と持ち込みの両方で。一度自分たちで全部仕込み、結線、モニターの記録(記憶)、外の音作りを時間かけてされたらどうですか?
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はい! (Warheads けん)
2010-12-17 12:05:08
来年中に、一度企画してみたいと思っています。
例のホールで。

僕一人では出来ませんが、仲間の賛同を得られれば、「足りない機材だけを購入して、自分達だけでライブをやる」も可能性を探りたいと思っています。

もしそれが実現出来れば、長い目でみて、この先の自分達の音楽活動にもたらしてくれるものは相当大きいと思うからです。

とりあえずホールでの勉強会が具体的になれば、相談させて下さい。
そして出来ましたらご協力、ご指導のほどをお願いしたいと思います。

よろしくお願いします。
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Unknown (カツバーン)
2010-12-17 14:15:49
おおお
もえますなぁ

サークルでやるなら曲を把握してる専属オペレーターなんてことも可能ですね。
夢が広がりますな
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ありがとうございます! (ジョンメアー)
2010-12-17 14:19:12
新しく入ったドラムスのツトムです。

色々シュミレーションしてくださって本当感謝です☆

確かにWarheadsの音楽と追い求める理想はPA泣かせだと思います。


全ての希望を満たしてしまえば忽ちハウリまくりの音楽とは程遠い雑音の世界になってしまいます。


返しと外音の聞こえる方は全く違う場合が多い中、返しのバランスだけで各々が全てのバランスをジャッジしてしまい、注文をつけるケースも多いと思います!


ドラムスの場合はベースの音とギターの音。

そしてコーラスを手掛けている私としてはボーカルの声も、ある程度均等に聞こえた上で自分の声を沢山返してもらうというかなり贅沢なことを望んでいます!


ドラムスのマイクに関しては、トップスとスネアとバスの3点で拾うことは実質的に可能ですが、自分の場合はコーラスマイクまでもがスネアを拾ってしまう為、ライドの下(フロア前方)付近にもマイクがないとバランスとるのが非常に難しい現実もある中 可能な限りの上限をしていただけていることも分かった上で感謝しております!


前回の反省と書いていただいた文章全てをふまえて、メンバー一同 的確な指示を出して音響をお願い出来るようにしていきたいと思っています。

自分達の成長の上でも絶対必要なことだとも思いますから!


長文すいませんでした。

今後ともご指導の程宜しくお願いします☆
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Unknown (よっさん@アコギ)
2010-12-17 20:48:00
>けんさん
もちろん協力するつもりでこの文章を書いています。

>かつさん
専属オペのいるミュージシャンはメジャープロでは当たり前ですもんね

>ジョンメアーさん
お初です。唄を歌われるドラマーへの返しは大変難しいですね。
僕は基本サイドフィルモニターへ全体が分かるものを返していますが、うちはドラム専用モニターまで手が回らないので、難しいと言わざるを得ないです。けんさんが言われるような試みが出来るので有ればいろいろ試してみたいなと思っています。
よろしくおねがいします
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Unknown (KAZZ)
2010-12-17 22:39:26
何か、好い感じにPA効果が広がっていますね^^
何年か前に姫路の「青山スポーツガーデン」でよっさん@アコギさんに助けていただき、その頃から、PAの知識の重要さを思い知らされました。
ボクは、全然ですけど^^;
JJには専属オペ&プロデューサー「アリコ」さんがおられますので、心強いです!!
自前の機材持込の時なんかはホントに助かっています・・・と言うより、無くてはならない存在ですね^0^

Warheadsの皆さんはこれからパワーUP間違いないですね!
JJも頑張りま~す♪

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