On楽工房奮戦記byよっさん@アコギ

わたしの音楽活動、楽器、PA、読書についての勉強を綴ります。

2作読み終えた

2007年09月26日 | 読書
涼しくなってきましたね~。朝夕はとても気持ちいいしお月様も綺麗です。ということで秋の読書。

「風の影」カルロス・ルイス サフォン 著

上下刊。海外もののサスペンスで話題の書でもある。途中息切れしちゃって少し間があいたけど読み切った。ちょうど謎解きの首記の手前で少し止まった状態だったので上手いこと読み継ぐことができた。それにしても続けて読んだほうが楽しめたかも。途中で少し分からなくなってきて止まったのだがもう少し読めば全部分かったわけで。・・
この本はなかなか結構文学的香りの高い文体であると読みながら思った。昔読んだ海外純文学の香りがする。内容は帯にもあるとおりサスペンス色の強い恋愛小説。。。。謎解きの要素も徐々にふえていき、最後に明らかになるって寸法なんだが結論としては(謎の内容)大変面白い良くできた小説だ(と最後になってわかる)。
舞台はスペイン・バルセロナで戦争前後の割と保守的な時代の物語である。最後までダークなイメージの小説であったが最後はとても読後感が良い。ベストセラーもうなずけるね。

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1945年のバルセロナ。霧深い夏の朝、ダニエル少年は父親に連れて行かれた「忘れられた本の墓場」で出遭った『風の影』に深く感動する。謎の作家フリアン・カラックスの隠された過去の探求は、内戦に傷ついた都市の記憶を甦らせるとともに、愛と憎悪に満ちた物語の中で少年の精神を成長させる…。17言語、 37カ国で翻訳出版され、世界中の読者から熱い支持を得ている本格的歴史、恋愛、冒険ミステリー。




「きっと君は泣く」山本文緒 著
ここんところ、この著者の小説が結構面白くて見つけては買ってきて読んでいる。この作品は中編。タカビーで美人を鼻に掛け、男と寝ることをへとも思わん23才の女の物語だが、ぐいぐい読ませるこの物語は一体なんだろう。祖母がぼけて父親が寝たきりになり自身もよりどころの内人生に転落を意識していくお話なのだが最後に書かれたこの一言が、読み手に与える感動。いや~。最後にぐぐっと来ましたよ。

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椿、二十三歳。美貌に生まれた女に恐いものはない。何もかもが思い通りになるはずだった。しかし祖母がボケはじめ、父が破産、やがて家や職場で彼女の心の歯車はゆっくりと噛み合わなくなってゆく。美人だって泣きをみることに気づいた椿。弱者と強者、真実と嘘…誰もが悩み傷つくナイーヴな人間関係の中で、ほんとうに美しい心ってなんだろう?清々しく心洗われる、“あなた”の魂の物語。


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