日曜新潟のメインは、サマー2000シリーズ最終戦の新潟記念(G3、芝2000メートル、9月4日)。名門友道厩舎は、3頭出しで挑む。ベテランのユーキャンスマイル(牡7)は19年覇者で調子も良好。ヒートオンビート(牡5)は念願の重賞初制覇へ、近走不振のレッドジェネシス(牡4)は復活Vへ。“友道サンフレッチェ”が上位独占を狙う。
先週の栗東トレセン。友道勢の追い切りを見ながら、こんなことを言う記者がいた。「友道厩舎の馬を買っておけばもうかるんや」。特に新潟では好成績で、今夏(7月以降)は延べ10戦して【4 3 0 3】。単勝回収率は125%だ。
記者勢の視線の先にいたユーキャンスマイルも25日の1週前追い切りで素晴らしい動きを見せた。レッドジェネシスとCウッドで併せて、直線でぐいぐいと加速。追えば追うほど伸びるといった走りでラスト11秒2(6ハロン83秒3)。1馬身先着した。「いい動きだった。年齢は重ねたけど、まだまだ馬は若い」と友道師の評価は高かった。
3頭出しの“友道サンフレッチェ”で、もっとも格上の存在だ。これまで重賞3勝。3年前の新潟記念の覇者だ。新潟芝では2戦2勝。「舞台は合う。最近は強い相手とばかり走っていたけど、G3ならチャンスはあると思う」。確かに過去5戦中4戦はG1。得意コースのG3なら一変可能だ。
一方、重賞初制覇を目指すのがヒートオンビートだ。1週前追い切りは5馬身遅れてしまったが、相手のダービー馬ドウデュースが、抜群に動いただけに仕方がなかった。「この馬なりの動きで体調はいい」と師も評価している。重賞で惜敗が続くが、進化はしている。「以前は最後に気を抜くところがあったが、最近は相手が強くて負けているだけ。しっかりと走っている」。前走の七夕賞は2着で、サマー2000シリーズ優勝のチャンスも十分ある。「それを狙っている」と期待は大きい。
レッドジェネシスは近走不振だが、昨年京都新聞杯を制した力は侮れない。「気持ちの問題で体調は悪くない」と、きっかけをつかみたいところ。夏競馬の締めくくりに、友道厩舎が力強く「3本の矢」を放つ。【岡本光男】
◆サマー2000シリーズ 七夕賞から新潟記念の5戦で争われ、得点最上位馬がシリーズチャンピオンとなり、馬主に3200万円、厩舎関係者に800万円の褒賞金が交付される。
・七夕賞
・函館記念
・小倉記念
・札幌記念
:新潟記念