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歯科麻酔セミナー に参加してきました!!

2011-06-28 23:12:52 | 学会・勉強会

横須賀市 米川歯科医院の米川です。

6月上旬に休診日を利用してセミナーに参加してきました。
今回のセミナーは歯科麻酔に関してでした。
「局所麻酔を全く痛くなく、効果的にかつ安全に行うために」をテーマに開催されたセミナーです。
講師の先生は日本大学歯学部の准教授 見崎先生でした。

歯科での麻酔は日常的に行われますが、少々痛みを伴いますよね。
しかも人間の骨格的に、通常の局所麻酔では下の奥歯の治療においては麻酔を100%きかせられるわけではなく、医療側、患者側、双方から悩みの種となっています。

そんな日常の悩みを解消できるかと思い、今回セミナーに参加した訳です。
実際参加されていた他の先生方も同じことを悩んでおられました。
が、結局のところ、新しい学術的なデータや理論、製品を学ぶことはできたものの、下奥歯の効果的な麻酔方法に関しては進歩があまり認められず…、といった印象でした。トホホ…。

今回のセミナーでトピックとして、麻酔の前に表面麻酔のシールを張ること、電動麻酔器を使うこと、を紹介していました。
このことで麻酔の針を刺すときの痛みがほとんどなくなる、というものです。
しかしながら、このセミナーに参加せずとも、米川歯科医院では何年も前から既に実施している手技です。米川歯科医院のHPでも紹介していますね。

 米川歯科医院HP 治療案内 麻酔を痛くないようにするために

確かにこの方法だと痛みがかなり軽減します。
まぁ、この他にも針の痛みを感じさせないように麻酔する方法もあるのですが、それは今回のセミナーでは紹介していませんでした。

学術的な勉強になりましたのでよかったですが、もっと効果的に麻酔をきかせることができて患者さんがどの部位でも、どのような状況でも全くの無痛で、しかも安全に治療が受けられるようにするにはどうしたらいいのか、課題が残りました。
まだまだ精進が必要です。

 


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10 コメント

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Unknown (のり)
2011-09-18 10:31:54
私も以前見崎先生のセミナー受けました。
結局目的は、効きの悪い時にどこに、どう打てば効かせることができるかわかるかなと受講したのですがだめでした。
先日も下顎3番4番で100%の除痛ができていなくて困りました。前歯でさえも効きの悪い時があります。

やはり困惑している先生多いのでしょうか。
悩まない先生は髄くうにしているようです。
私も以前はよくしていましたが、できるだけしたくないと思い模索しています。よい考えがあれば教えてください。
noricyannjp@yahoo.co.jp
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ご訪問有難うございます!! (米川歯科医院の米川です)
2011-09-18 12:36:38
のりさま、ご訪問有難うございます。
浸麻は簡単なようで奥深く、それでいて避けることができない処置なので悩むことが多いですよね。
上顎は歯牙の状況などにより稀に効きにくいこともありますが、ほぼ問題なく浸麻が効かせられると思いますが、問題は下顎ですよね。
私の場合、1~5番までは31G28㎜くらいの浸麻針を使い、歯肉頬粘膜移行部付近から根尖方向に浸麻針が見えなくなるくらいの深さまで徐々に浸麻液を注入しながら押し進め、所定の深さで1.8mlを使い切るように浸麻します。このような感じで行いますとほとんどの場合に奏効します。解剖学的下顎骨形態が歯牙の根尖部付近でやや薄いという特徴から納得がいく結果と思われます。ただ1~3番付近で頤隆起が強い骨形態の際に効きが悪いケースがあるかもしれません。その場合は浸麻針を斜め方向から刺入して再浸麻するようにしています。95%以上で効くと感じています。
問題は6番以降ですが、ご存じの通り骨形態から浸麻では限界がありますよね。伝麻を併用することで100%になるという先生が大半と思われますが、伝麻は伝麻でリスクもありますし…。私の場合は歯根膜を使います。それでも100%にはなりませんが効くときには効果絶大です。歯根膜の際にはシタネストオクタプレッシンを使いエピネフリンフリーでする方が後々の歯根膜炎の発症リスクが軽減するというデータがあるようです。
私もまだまだ未熟者ですのでこのくらいしかアドバイスはできません。既にご存じであったなら失礼お許しください。
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Unknown (のり)
2011-09-18 19:56:03
浸痲針が見えなくなるまでですか
ちょっとイメージわかないんですが
私の場合刺入したらすぐにこつんとあたるので
ちょっと先生のと違う感じです。それが問題なのでしょうか。漏れているのかな?
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ご返信有難うございます (米川歯科医院の米川です)
2011-09-18 22:00:38
浸麻針が歯牙方向に向かっていると刺入後すぐにコツンと骨に当たりますね。恐らくこの方法で浸麻が効いていないとなると、漏れているというよりは骨の厚みに邪魔されて根尖付近に浸麻液が浸潤しておらず、歯肉などの粘膜組織にばかり液が流れてしまい肝心の骨内に達していないのでしょう。
以前は私もそうでしたが、その方向ではなくイメージとしては下顎骨下縁の方向に浸麻針を深く挿入する感じです。いつまでも骨に当たらず下顎骨と平行にという感じです。浸麻針が全部見えなくなるくらいというと結構下方ですから本当に下顎骨下縁付近に達していると思いますが、そこから根尖付近に浸麻液が文字通り浸潤するんだと思います。
この方法だと1~5番までなら十中八九効くと思います。
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Unknown (のり)
2011-09-18 23:02:38
ありがとうございます。
私の場合、大臼歯など歯間乳頭部から貧血帯を作りながら
側まで若干広がって言ってる時は体外効いているようです。
そうでないとき、3,4番で舌側に変化がほとんど出なかったのですが、やはり深い麻酔を得られてなかったのです。その時は歯根膜などを追加してもだめだし、量を増やしてもだめです。
治療が進まない時の感じはとてもいやです。
付着歯肉の少し下にこつんとあたる感じで刺入し、バルーンを作る感じになっています。
それでは駄目なんでしょうね。上は同じ感じでも効きますね。

先生の言われるような感じでやってみます。
またご指導ください。

2ちゃんねるなんかでも、浸痲についてのコメントが出ているので、苦労している先生多いのでしょうか?私は開業して20年になりますが、今まで、100%こうだと言えるように考えたり、本を読んだりしてきましたし、見崎先生のセミナーも行きましたが、相変わらず解決できません。ただ髄くうはすることが少なくなり、伝麻を追加したり、薬剤で中止したりです。

私は九州からなんですが、米川先生がインプラントのライブオペを見学に行ったとのコメントを見ました。
その医院のブログ見ましたが、セミナーもやってるんですか?
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恐縮でございます (米川歯科医院の米川です)
2011-09-19 10:58:05
おはようございます。
開業して20年ですか?私よりもずっと臨床経験が豊富でいらっしゃるのに、若輩者のお話を聞いて下さって誠に恐縮でございます。
先生の仰る通り、浸麻は効いてくれて当たり前、効かないと術者、患者ともにストレスが溜まり嫌になりますよね。私も今後とも精進が必要です。こちらこそご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願いします。
さてライブオペですが、鈴木先生のインプラントセミナー(およびセレックセミナー)はかなり不定期だと認識しております。矯正セミナーは定期的に開催しているようですが。インプラントセミナーも埋入の仕方などメーカーがするようなセミナーではなく治りをよくする為にこんな材料を使っているとか、こんな機材を使っているとか、スキルアップ的な内容と思います。
九州からです遠いので大変でしょうが、もしご興味ございましたら鈴木先生のHPかブログから直接お問合せいただいた方が確実かと思います。鈴木先生はとてもお優しい方ですので、快くご返信頂けると思います。
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Unknown (のり)
2011-09-20 09:29:59
私は今まで、間違っていたのかもしれません。
朝一で、先生の言うようやってみたところ
下顎8番でよく効いていました。

もう少し模様見てみます。
なぜだか解決してこなかったことが
すっきりすればいいのですが
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コメント有難うございます (米川歯科医院の米川です)
2011-09-20 23:24:18
8番でも効いてくれましたか。良かったです。
少しでも先生の参考になるようなことがあれば幸いです。
私も更に精進するよう努力したいと思います。
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Unknown (のり)
2011-09-23 06:58:08
新しいやり方で、やっていると
意外と痛がらずに、効きも遜色なく効いている
と感じています。
最初に書いた患者さんに再びチャレンジしましたが。やはり完全に麻酔が得られませんでした。
下顎3番26mmくらいの長さ

髄くうあいたし、前回ぺリオドンを頬側のうか
にいれていたので、舌側削りましたが、今回は大丈夫だと思ったのですが。

髄くうに少しうっても、根せんはあまり効いていませんでした。

若い方なんですがね~

まだまだ、研究しなければ
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ご報告有難うございます (米川歯科医院の米川です)
2011-09-23 21:56:29
比較的良好のようで安心しました。
下の3番は根が長いので(今回のケースも26㎜とのことですし)、効きにくい場合があり得るかもしれません。私の場合は患者さんには事前にそのような事情で麻酔が効きにくいことをお話ししておきます。本当はそのようなことがなく効かせられると両者にとってイイのでしょうけど…。難しいですね。
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