毎年あることではない。友人のSさんが思いつき、周囲の人に声をかけてくれた
ものだ。
夏休みの季節だし、土曜日はみないろいろ予定もあるだろうに……と懸念したが
友人達はみな中華街の店に集まってくれた。
他人様の役にたつことなどなにもしていない私は、周囲からやさしくされると
なんだか申し訳なくて身の縮む思いにかられる。
何歳になっても「自分」というものに自信の持てない人間なのだ。
この世にいる間に、なにかしら、この友人達ひとりひとりにお返しができたら、
と、心から思う。
出席者の一人K氏から「なにか欲しい物ある?」と事前に問われたので
「愛が欲しい」と言っておいた。
そしたら、元町霧笛楼特製の、とびきり大きなケーキが店に届いた。
真ん中に、ど~んと「愛」が……。

食後に切り分け、贅沢にいただいてもまだたっぷり。
50人分くらいはある大きさだ。
それぞれ、好きなだけテイクアウトした。
この夜も、中華街のあとバー二軒。
誕生日の前後二日間で、一年分の「夜遊び」を全部してしまった気分。
さてまた、家で映画DVDをだらだら観てるのが最高という、怠惰で虚弱な
おばさんに戻ろう。