このところ、横浜に来ても、ほんの数日でS村へ戻る、
というあわただしい月が続いた。
村の畑では夏野菜が次々と実るので、「見習い」
の私も気が焦るのだ。
でも今回は8月末から二週間近い滞在。
猛暑の中、会いたかった人に会い、仕事も
させていただき、観たかった映画も観て、
汗だくになりながらも充実している。
3時間という長丁場、トイレも行かず、
集中して観ることができた映画「国宝」。
原作で好きだった登場人物の一人が消えてるし、
重要なエピソードも幾つかカットされている。
原作は上下巻だから、映画の場合「三時間」といえども
そうせざるをえなかったのだろう。主演のお二人は
じつに見事に「歌舞伎役者」を演じていた。
昔、観た映画で、主演のダスティン・ホフマンが
売れない役者を演じ「役をくれたら、なんの役だろうが
なりきってみせる! 独りで野菜サラダだって演じて見せる!」
と叫ぶシーンがあったが、まことに役者とはここまで
なりきれるものなのだと感服した。
だけど併せてぜひ原作も! より充実感に浸れます。
映画館のある桜木町のコレット・マーレで
思いがけず自著に出会った。こんなふうに置いて
いただいて嬉しい!
日本大通りを歩くのも久しぶり。
都市発展記念館で「戦後80年 戦争の記憶」
という特別展示が開催されている。
そのなかに、これまではタブーだった「GIベイビー}
のことがたくさん出ていて胸が熱くなった。
横浜の街もスピリットも刻々とかわりつつある。
ザクロの実。
S村の飼育籠に蛹のまま残してきたキアゲハ。
「羽化したよ!」と老ドラゴンが写真を送ってくれた。
だけど、え? どう見てもこの色はナミアゲハ。
キアゲハはもっと黄色が濃いのに。幼虫はたしかに
キアゲハだったのに……。
首をかしげながらグーグルの写真検索にかけてみた。
結果は「キアゲハ」。写真の色合いで翅が薄く見えるのだ。
しかし凄いね、グーグルさんは間違えない!