yokkieの気になること

障害者・児童福祉のことが多くなるかな

ベビーシッター事件への意見を読んで

2014-03-23 10:22:03 | 福祉
ベビーシッターに預けての死亡事件が話題になってます。
単に容疑者や母親を叩いても何も変わらないことは多くのところで書かれています。でも、保護者の方々への注意喚起は必要として、それ以上の構造的課題をどう考えればいいのかは難しいです。
そこで気になった記事から考えてみました。

フローレンスの駒崎さんは、ベビーシッターへの公的支援が全くないことを指摘しており、補助券のような助成制度を提案されてます。
ベビーシッター宅での2歳児死亡事件についての解説

財源論にまで踏み込んでいて、資産を持つ高齢者の年金カットという正直乱暴でなかなか実現可能性が低いかなという提案をされています(わざとかな)。
影響力のある人は、啓発的な意味合いも含めてわかりやすく目立つ提言をするのもいいのかもしれません。

でも、子ども関係の予算増額は全く賛成だけど、子ども子育て新制度の予算も財源不足で削られそうななか、施設型中心の日本の福祉制度にそれを組み込むのは大変だぞと思ってしまいます。保育所も足らないし、質の確保のお金は削られそうだし、ベビーシッターに国費を出すなら、新制度にも対応できなそうなベビーホテルはどうするとか‥

結局、ベビーシッターという個別のサービスの話と、子育て支援への予算という財源の話を一緒にしてしまった結果、他の様々な政策との縄張り争いの話メインになってしまったのかなと感じました。

予算は予算で大切だけど、今まず大切な視点は、顔のみえる支援て大切だねということの確認なんじゃないかと思わされたのが、ばおばぶの五十嵐さんのエントリーです。
「制度外の福祉(人の福祉)」においては、事業者の姿が曝け出されているべきだ --ベビーシッター事件から考える

私は制度上の福祉をほぼメインで考え関わっている人間ですが、ここで書かれたことは重要な視点だなと思います。
制度上の支援だって、顔がみえることは大切ですが、誰か個人に依拠し過ぎない仕組みづくりも大切です。
制度に乗らない支援では、顔がみえることは生命線になってくるのかもなあと思いました。

整理すると、現状は制度外の支援であること、かなりの利用者がいること、顔のみえない提供形態が増えていることを再確認させられました。まずは現状で少しでも顔のみえる方法を考え、その重要性を保護者に伝える努力をし、その上で制度化の話も考えるということでしょうか。顔のみえる方法かあ。