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夢の傑作映画館・高島与一

ドラマ・映画のシナリオ、ルポ、ドキュメンタリー、構成台本、小説、エッセーなどの執筆とドラマ論、脚本指導

民衆の喜怒哀楽と表現の自由について

2012-03-06 03:15:42 | ネット革命
【以下、「さいなら原発尼崎住民の会」メーリングリストへの投稿。転載】

みなみなさま

言葉、表現に対する人間の感受性は確かに多様です。当事者(これも10人10色なんですが)が不快と訴えられることについては、たとえ一人の意見であっても私は尊重したいと考えます。

ネット社会に遅れて参入し(6~7年でしょうか…?)、ネット用語に慣れるまで戸惑って来ました。「拡散」もネット用語として溢れかえっており、私も情報を広める手段として、とくに考えることなく、コピー転載を含めて今まで多用して来ました。

今回の問題提議を受けて、私自身は使用しないようにしています。なるほどと思う指摘だったからです。これは、あくまで私個人の受け止めであって、個々がどう感じ、どう対応するかの問題だろうと思います。もちろん議論も自由でしょう。

私は、個人間であれ、多人数に対してであれ、不快と感じさせる可能性がある表現については、イマジネーションを働かせる努力はしたいと考えます。指摘されてから気づくことは、もちろん多々ありますが…。

私自身は、表現者の端くれにおりますので、不特定多数を対象に表現する場合も、とても「言論・表現の自由」と「差別されたくない、不快に感じさせられたくない権利(言葉がこなれていませんが)」との間で、悩みます。

「言論・表現の自由」は、基本的人権の重要な構成要素ですが、そのすべてではないと考えています。権力者に対しては、この権利を最大限行使し、権力側からの言論規制には抵抗したい所存ですが、民衆・人民の間においては、最大限の配慮をしたいと考えています。「言論の自由」は、「誰に何を言っても良い自由」とは考えていないからです。

とくに、政治家や上級官僚の粗雑で無責任極まる言辞に対しては、最も厳しい批判を展開する必要があると考えます。

私は、ブラック・ユーモアが好きで、反原発の「毒舌コント」をネット上に書いたりしています。友人から、「ふざけ過ぎだ」と忠告されたりしています。被災された方々の心情に想いを馳せる努力はしてはいますが、現実には不快感を感じておられる方もあり得ます。

福島県浪江町の方(避難しておられます)が、留守宅の戸に、「放射能体験ツアー大募集中!! 東電セシウム観光 先着100名無料」と自筆の落首を貼り出しておられます。私の「毒舌コント」をふざけ過ぎと言っていた友人のところへ、その写真が送られて来ました。私は絶句しました。当事者が、自ら置かれた境遇を、強かに辛らつに笑い飛ばす精神力…。(私自身は、昨年4月末に友人たちと浪江町へ行き、線量計が25マイクロシーベルト超を表示するのを見た途端に気分が悪くなったような人間です。)

しかし、だからと言って、この精神力を全ての原発震災被災者に求めるのは、酷というものです。福島を中心とする放射能汚染に日々悩む方々の心痛は、なかなか想像力の及び難い状況にあると思います。ただ、少しでも理解しようとする努力、受け止めようとする努力は、できるだけ続けたいです。

以前、週刊誌で紹介された福島第一原発で事故処理作業にあたる下請け・孫請け労働者の写真を見た時にも絶句しました。防護服の背中に、「ユッケが怖くて、原発へ入れるか!」と言うような落書きを自らされていたのです。当事者が自虐的に、こう書くことはできても、その恐怖の当事者でない私が、そのように表現することはためらいます。と言うより、当事者のみが表現できる重い言葉です。私にできるのは、「このように書かれていた」と紹介するくらいです。

以下、10日に撒く予定のビラには、浪江町の落首の写真は貼って紹介するつもりです。

以下、ビラの一部です。 

「震災から1年が過ぎましたが、放射能で汚染された福島は、全くといって良いほど変わっていません。浪江町の今野秀則さんの手紙には、モデル的に行われた家の放射能が少し下がったとありましたが、それは、ほんの一部で家の周りの山や林などの除染をしない限り、再び汚染されてしまうであろうと書かれていました。そしてもう戻れないのではという思いがよぎり、たまらなく辛いとありました。政府は、未だに放射能に汚染された土などの最終処分場を決められずにいます。
 下の写真は、浪江町の家の窓に張り出された落首(落書の歌)。原発事故に対する沸々とした怒りを、苦い皮肉のユーモアに包んで表現されたものもありますが、どこかに、何かにぶつけないではおられない福島現地の方の心情が伝わって来ます」。

今後も、悩みながら、考えながら、権力者に突き刺さるような表現や、民衆の生活に根ざす喜怒哀楽の表現を目指し、努力をして参りたいと考えます。

問題提議、ありがとうございました。猫背の背筋を少しばかり伸ばしていただきました。長文、失礼します。

            

福島中央テレビが、You Tube映像を削除申し立て、即削除

2011-09-02 07:03:25 | ネット革命
ドイツのテレビ局が8月23日に放映した「福島原発事故、その後」という衝撃的な報道番組がYou Tubeにアップされたが、一日も経つか経たないかのうちに、福島中央テレビが「著作権侵害の申し立て」を行い、直ちに削除された。

福島中央テレビのホームページを見ると、削除についてのお知らせが掲載されていた。

以下に転載する。


http://www.fct.co.jp/oshirase/rights/

◎以下、福島中央テレビのホームページより「お知らせ」を転載

「YouTube」にアップされた東京電力福島第一原発爆発映像の削除について

「YouTube」にアップされました、東京電力福島第一原発爆発映像の削除につきまして、多くのお問い合わせをいただいております。

この映像は、福島中央テレビが撮影の意思を持って撮影したもので、福島中央テレビに著作権があります。したがって、福島中央テレビに無断で載せた場合には「著作権の侵害」にあたります。

福島中央テレビでは、無断でテレビ番組等にこの映像を使用した場合にはその製作者に対して厳重に抗議するとともに、「YouTube」からの削除を求めております。

また、その番組を視聴したと見られる方が、再度その番組を「YouTube」にアップする行為があった場合にも確認次第、削除を求めております。

以上、法律に則った措置を講じておりますので、ご理解願います。

(転載、以上)


この「お知らせ」のタイトルを読むと「福島第一原発爆発映像の削除」と書かれてある。

文中には「この映像は、福島中央テレビが撮影の意思を持って撮影したもので」との表現がある。

「この映像」とは、何を指すのか?

つまり、ユーチューブにアップされた映像全体に対して、福島中央テレビは、果たしてどこまでの著作権を有しているのかという問題だ。

この点を明らかにさせる必要がある。

この報道番組そのものは、ドイツのテレビ局の放映したものである。ならば、普通に考えると当のドイツのテレビ局が制作し、その著作権はドイツのテレビ局に帰属するだろう。

それとも、この映像番組自体を福島中央テレビが制作し、著作権を有し、放映権のみをドイツのテレビ局に販売したのか? 

そうではないだろう(この点を確認する必要がある)。

では、福島中央テレビが主張する著作権とは、どの部分を指すのだろう。

タイトルにヒントがあると考えられる。

「爆発映像」とある。

番組の冒頭で、福島第一原発の水素爆発の衝撃的映像が映し出される。推測だが、「この映像」は、福島中央テレビが「撮影の意思を持って撮影したもの」なのだろう。水素爆発
の段階で、ドイツのテレビ局が決定的瞬間を撮影できるチャンスがあったとは考えにくい。

「この映像」を、福島中央テレビは、ドイツのテレビ局に提供した。同テレビ局の言うことを信じるならば、著作権の譲渡はせずに、使用料のみドイツのテレビ局から受け取ったということになろうか。

この推論を、福島中央テレビに、まず確かめなければならない。そして、私の推論が当たっているとしたら、ユーチューブにアップした映像から、冒頭の爆発の映像部分をカットして流せば、福島中央テレビの有する著作権を侵害しないことになる。

あとの問題は、当のドイツのテレビ局が著作権侵害で削除を求めるかどうかという点になるだろう。

私は、このまま福島中央テレビの言い分を認め、簡単に引き下がるべきではないと考える。在野の映像マンのゲリラ的闘いに期待したい。

福島中央テレビは、ドイツのテレビ局に放映料を払ってでも、自らこの番組を流すべきで、著作権にのみしがみ付いて、映像全体を削除し、国民の眼から貴重な映像を隠すべきではない。

ましてや、福島現地のテレビ局であるなら、もしジャーナリズムであるとの自負を持っているのなら、福島県民にこの番組を観せる責任を感じないのか? それとも、「どこか」から“圧力”と“指導”があったのか?

お盆明けの爽快なお目覚めに「ファイト一発! ダツゲンパツD」

2011-08-17 04:16:47 | ネット革命
お早うございます。早速ですが…

◎泊原発3号機の営業運転再開は、本日17日の北海道議会本会議がヤマになって来ました。道議会議員への要請メールをお願いします。出勤前によろしく。時間に余裕のある方は無断転載・転送をジャンジャンバリバリよろしく!

◎【以下文例】このままコピー&ペーストしていただいて結構です。「泊原発3号機の営業運転再開に反対してください」だけでも構いません。

以下の理由により、現在、調整運転中の北海道電力泊原子力発電所3号機の営業運転開始に賛成されないよう要請いたします。北海道のみの問題ではありません。全国民が注目しています。北海道から悪しき先例を作らないよう、歴史的な審判にも耐えられるよう、貴職の英断をお願いいたします。

              氏名○○○○(居住府県名)


①泊原発3号機の営業運転が開始されなくても、電力供給に深刻な問題は生じません
②泊原発3号機の営業運転開始が「再稼働に当たらない」という国の説明は妥当性を欠いています
③福島第一原発事故の最終的な収束の目処は立たず、原因の究明もなされていません。また、8/11の内閣府原子力安全委員会臨時会議からも明らかなように、安全側にたったチェック機構は機能しておりません
④泊3号機については、JNES元検査員の藤原節男氏により、「使用前検査の段階で検査記録の改ざんが行われた」との内部告発もなされています
⑤泊原発に近い黒松内低地断層帯は、北電見解と異なり、太平洋海底まで続く大規模活断層群であり、想定地震規模も北電想定のM7.5を上回るM7.7に達する、との調査結果を実質的に国の機関といってもよい産総研がまとめています
⑥福島第一原発事故による深刻な放射能汚染から免れた北海道の大地は日本農業の最後の砦です。ひとたび泊原発の事故が発生すればその全てが失われます
⑦泊原発の事故は北海道最大都市である札幌に壊滅的な影響を与え、経済的な損失も計り知れないものとなる恐れがあります
⑧北海道には原発事故で故郷を追われた福島県民の方も避難しています。泊原発で事故が起これば、ようやく見つけた安住の地さえも奪われることとなります



◎【あて先】あて先をご自分のメールアドレスにしていただき、Bccに以下の議員アドレスを貼り付けて一斉送信してください。時間がありませんので、手間のかからぬ方法でお願いいたします。


◎北海道議会議員メールアドレス(アドレスの無い議員を除く)

info@aduma.com, alux_bb@yahoo.co.jp, toma-andou@kyi.biglobe.ne.jp,
ryuichii@ta2.so-net.ne.jp, maishi@coral.ocn.ne.jp,
ichihashi1949@tulip.ocn.ne.jp, info@itomasanobu.com,
i76rider@almond.ocn.ne.jp, endohlen@sirius.ocn.ne.jp,
ohkawa@fancy.ocn.ne.jp, osaki@osakiseiko.com, okki@olive.ocn.ne.jp,
info@onoderamasaru.jp, ryu@spa.att.ne.jp, dousei@kajitani.net,
katsukenn14@yahoo.co.jp, katoh-5501@coffee.ocn.ne.jp,
info@kanekuni.jp, newmuroran@gmail.com, n.kanbe715@jimin7.jp,
youkoh@dream.ocn.ne.jp, myugaiku@r4.dion.ne.jp, kusakatarou@bihoroshinbun.com,
ikuko-k@mb.infosnow.ne.jp, n43komatsu@tmt.ne.jp, emiko-net@joy.hi-ho.ne.jp,
info@sasada-hiroshi.com, info@sasada-hiroshi.com, h-sato@crocus.ocn.ne.jp,
sgtn1213@ybb.ne.jp, sudajimu@sudayasuko.com, hiro@hirohisa-takagi.jp,
tooru920@ms6.ncv.ne.jp, takahasi@trust.ocn.ne.jp, gennki.eniwa@gmail.com,
tamura33@topaz.plala.or.jp, info@chiba-hidemori.com,
turube.kouenkai@violet.plala.or.jp, info@tomihara.jp, yoshitaka@torikoshi.net,
hokkaido@doumi2000.jp, nagao-no@cpost.plala.or.jp, snow204@tettyan.com,
hiroyuki@hiro-nakamura.jp, info@nakayamatomoyasu.com,
nunokawa-yoshiharu@lilac.plala.or.jp, t.hashimoto.007@amail.plala.or.jp,
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fes@poem.ocn.ne.jp, horii.manabu@orchid.plala.or.jp,
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info@murakiataru.jp, n-murata@wing.ocn.ne.jp, sigemori@seagreen.ocn.ne.jp,
yamazaki1@f1.octv.ne.jp, yoshii1015@mac.com, takamasa1004@msn.com,
y-kouenkai@dolphin.ocn.ne.jp, info@yuki100.net


我が国にも社会変革の胎動が

2011-03-30 04:00:32 | ネット革命
2月20日のブログに、中国電力上関原発反対運動を紹介し、連帯を呼びかけた文の最後に以下のように書きました。

私は、地震予知学者ではないし、怪しげな「未来予知能力」も持ち合わせていません。しかし今回の東北大震災・原発事故が起こってからの状況を見ると、未来を見通す分析力はそれほど狂ってはいないと改めて思います。

【以下、2月20日のブログより転載】

◎エジプトなどアラブ諸国の反政府行動は凄いです。フェースブックなどを若者たちが駆使して強権的な政権をデモ・集会で追い込みました。今晩のNHK特集も「ネット革命」と名づけていました。

ニッポンのマスコミは、外国の出来事なら気楽に取り上げます。しかし、ニッポンで起こっていること、もちろん沖縄の反基地闘争は少ししか取り上げない。上記のような反原発闘争などは、ローカル面でしか書かない。ニッポンを含め、地球温暖化対策=脱化石燃料→クリーンエネルギーへの転換のシナリオの中に、自然エネルギーの利用だけでなく、ちゃっかりと原発がクリーンエネルギーの一つとして滑り込まされ、「先進」資本主義国は国策として、原発プラントを輸出産業に位置づけ、凌ぎを削っている事実を忘れてはならないでしょう。やはり、ここでも八百長がまかり通っているのです。

国策としての原発推進、原発輸出に抵抗する人たちの動きは、沖縄の反基地闘争同様、まともに反政府行動です。ニッポンも、もっとネットを社会変革に使うことを考えるべきだろうと思います。

ニッポンでは、ネットが単に遊び道具でしかないなら、淋しすぎます。もちろん、心ある人たちは、闘いを広げる手段としてネットを利用しようと試みてはいますが…。

◎原発問題を扱った映画:「シルクウッド」(アメリカ。実話に基づく)、「生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言(ニッポン。原発ジプシー労働者を取り上げる。放射能被曝している彼らのことは、マスコミは取り上げない。電力資本が有力スポンサーだから)

(引用以上)

とくに、最後のところ「放射能被曝している彼らのことは、マスコミは取り上げない。電力資本が有力スポンサーだから」、これが今回の事態の本質です。

原子力発電の「安全神話」が完全に福島第一原発の崩壊とともに崩れ去りました。原子力発電は巨大なブラックボックスにされていたため「神話」が成立していました。

非常にブラックな表現で恐縮ですが、ブラックボックスに大きな風穴が開き、放射能の拡散と比例して反原発・脱原発の機運が我が国においても、やっと一つの潮流になり得る可能性が訪れました。

これは単に反原発・脱原発に止まらず、社会のあり方、市民生活のあり方そのものを根本的に問い直す価値観の転換を伴わずには置かない変革を突きつけています。

それにしては余りにも大きな犠牲を払ったと言わなければなりません。

同時に、政府・東電の情報隠蔽に対して、市民の側がユーチューブ、ネットを駆使して反原発学者の発言を拡散し、反原発団体の情報を流し、行動を呼びかけています。やっと、我が国にもネットを駆使した市民革命の胎動が始まったと言えます。

この可能性と胎動を後戻りさせない大きな流れにし得るかどうかは、市民一人ひとりの主権者としての自覚と今後の実践にかかっています。

自分の命と暮らしを自らの手で守るため、その手を結び合いましょう。連帯を!