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My ordinary days

ようこそいらっしゃいました!
ふと思い立ち第2のキャリアを始めてしまった、流されがちなひとの日々を綴るブログです

村木嵐「マルガリータ」

2011-11-23 09:29:45 | 読書
戦国鍋テレビのあの4人組の物語、か??ちょっと違う?(だいぶ違います)

16世紀にイタリアへ渡った遣欧少年使節団で一人棄教した千々国ミゲルこと清左衛門のお話。
羅馬から帰国し、修道士となり日の本の国で司祭となる日を待ちわびていたはずの彼がなぜ修道院を離れ、そして棄教したのか。そしてその後の人生をどう生きたのか。
天草四朗の乱の後、四朗の父親はミゲルではないか?、とその出自を調べにやってきた役人を相手にミゲルの妻、たまがその生涯を語ります・・・

何度も何度も4人で一人、的な言葉がでてきますが、ほぼミゲル、それとちょっとジュリアンがでてくるだけ。マンショとマルチノはほんの少し登場するのみ。ミゲルが棄教した理由やその後の人生についての資料は残っていないようなのですが、そうであったかも~、と思えるような内容でした。
志半ばで修道院をでて、それまで母と一緒に修道院の雑務をこなしていたたまと夫婦になるミゲル。
この時点で周りの切支丹から修道士の誓いを反故にした穢れ者・・・とののしられ
その後大名に仕えるも豊臣、徳川と権力が移るなか切支丹への弾圧が厳しくなり、切支丹大名である藩主の信仰と民衆を守るために自らが棄教する道を選び
さらに周りの切支丹から嫌われ蔑まれ・・・
徳川の世で格段に厳しい禁教令がだされ、それでも信徒のために働く司祭ジュリアンを匿い守り続けたミゲルですが、とうとうジュリアンが捕えられ、その時ミゲルは初めて自分はほんとうには棄教していない、天主様を信じる耶蘇教信徒である、ジュリアンとともに捕えてほしいと嘆願するのですがそれを聞いた妻たまは・・・

たまは子どもの頃よりミゲルを慕っており、修道院から離れたミゲルと夫婦となり子を生み育てそれだけで幸せ♪な女でしたが、ミゲルはたまにはぜえんぜん修道院を離れた理由も棄教した理由もいわないし妻というよりは身の回りの世話をする人みたいな感じ?もちろんたまのことをないがしろにしている、というのでもなく大切にはしているのでしょうけれど、まあ学も教養もなく字も読めず・・・と最初っから頭良くないです、とたま本人が言ってしまっているのですがそれにしてもなあ・・・あまり魅力のあるヒロインではなかったな~、私には。もう一人のヒロイン?ミゲルの従兄の姫、やはり切支丹のマリータ(伊奈姫)はきれいで聡明でで常にミゲルとたまのことを気にかけていてという女性ですが、かといってこちらの女性も私にはそう魅力的にうつらなかった。

タイトルの「マルガリ―タ」の意味だのですが
ミゲルが羅馬にお守りとして持っていっていた真珠のことを「マルガリータ」という、、つまり珠(たま)、おまえのことだ、とミゲルは言っていたのですが、後半でまたまた別の意味があることが判明し、なんなんだよそれはいったい・・・と とてもビミョウ。 

おまけの貼り付け:
戦国鍋TV GO!天正遣欧少年使節 天正遣欧少年使節



フィクションはフィクションとして、羅馬まで行き司祭を目指していた人が棄教するには相当の理由があったと思います。
ミゲルは結局ずっと天主様のほうしか見ていなかったわけで、その信仰が日の本の国の信徒を大勢救ったことになるのですが たまは教養はなくても感情もありますし 本人は晩年を落ち着いてすごしているし、かわいそうとは思わないけれど

信仰ね・・・。

沼田まほかる「九月が永遠に続けば」

2011-11-16 14:37:32 | 読書
主人公 → 離婚した夫   →   再婚相手   ←? 再婚相手の兄
                        ↓↑

 ↓ 再婚相手の娘(父親は不明) → 主人公の息子
    ↑                   ↑
主人公の愛人              学校の友達


ほかにも ↑ つきそうな登場人物は出てきますが 主なものだけ、愛情のベクトルが指し示す方向を。

著者のデビュー作、2004年ホラーサスペンス大賞受賞作。

精神科医の妻だった主人公は離婚して高校生の息子と二人暮らし。精神科医の元夫は元患者と再婚するために主人公と離婚し、再婚相手とその連れ子(レイプされ妊娠。連れ子=娘はそのことを知らない)と暮らしていたが、主人公は精神的(金銭的にも)まだ依存して生活、連絡も取り合っていた。中学生の娘につきまとっている男がいて困る、と話を聞いていたのだが偶然その相手と知り合い、主人公はその男に恋をしてしまう。・・・・


話が始まってすぐにその相手は事故死、そして息子が失踪してしまいます。

うぇーーー
何だろう。
再婚相手が悪いわけではないのでしょうが。被害者だし。 いったい何なんだ、社会が悪いのか!?

それぞれがそれぞれにどろどろしています。こころの中に持ってます。ダークマタ―?を。
 
女性は感覚的に気持ち悪く感じてしまうところがあると思います、この小説。

謎はまあ そんななの??
というところでオチますが、最期の犯人は以外でしたがその前の息子の失踪の原因の方がインパクトありすぎて
魔性、というのか 恋は盲目、抗えないのね、でも抗え大人の方がっ!と思ってしまった。

どうなるのかページターナーな小説ではありました。

ものすごく寝不足です・・・・・・・・





               




最近の読書

2011-11-12 18:31:13 | 読書
・大島弓子「グーグーだって猫である」6巻:☆☆☆ 
 最終巻。そろそろか?とは思っていましたが、切ない。サバ亡きあと、大島家の主猫だったもの。
・曽根綾子「狂王ヘロデ」:☆☆
 ユダヤの王ヘロデ、ユダヤの王となる幼子が生まれるという預言者の言葉を信じ、男の子の赤ん坊を大量虐殺させた王、ヘロデの物語です。そこのとこの描写はちょっとだけですが。魅力のある政治家ではあるけれど家族に関してはけして恵まれているとはいえず、猜疑心も強く心を許せるのはサマリヤ人の妻と従兄の側近だけ・・・狂っている、というほどではナイ描写と思うけれど。自分の子どもを殺してしまう所業は確かに狂っていますが、
・星よりこ「カーサの猫村さん」1巻:☆☆     
 お手伝い先を兼ねていたのかわかりませんが、猫村さんのもう一軒のお手伝い先でのお話です。建築関係の雑誌の出版社で働く猫村さん。猫の手も借りたいほど忙しい職場だったんですってさ。ははは
・河合隼雄/南新伸坊「心理療法個人授業」☆☆☆
 河合先生の心理学、心理療法の授業に生徒南伸坊がまじめな突っ込みを入れていきます。おもしろいです
・上橋菜穂子「獣の奏者」8巻:☆☆☆       
 最終巻、完結編です。そうなるのかなと思ったらやっぱり、なラスト。王獣かわいそうに。
・小林道憲「宗教とはなにか」:☆☆☆
 古代世界の神話と儀礼から宗教を考えていきます。死と再生、儀礼と象徴、罪と悪の自覚。ヘンな知恵のついたシューキョーより、自分のなかのプリミティブな感覚を信じたいと思う。
・帚木 蓬生「閉鎖病棟」:☆☆☆☆
 管理された精神科病棟で生活している患者たち。そこにも日常はあり事件はある。現役のドクターでもある作家さんですから表現が具体的です。精神を病む人とそうでない人の違いがわからなくなる。はなからわかっていませんけれども。 



賀来周一「サンタクロースの謎」

2011-11-10 14:56:27 | 読書
まだ11月で早いと言えば早いのですが
読んでしまったので感想を。

文字通り、タイトル通りにサンタクロースの謎について、の本です。 そういえば謎だらけ。
キリスト教の祝日に現れて子どもたちにプレゼントを配って歩く、8頭立てのトナカイそりを操る赤い服を着たおじいさん。ナゾだ・・・


サンタクロースがいるのかいないのかという話から始まり(もちろん、いますよ~!!)
(とはいえ、長女ちゃんに読ませようかと思ったけれど、そこらへんの問題についての記述があるのでまだ早い・・。)
その歴史的起源をヨーロッパ各地域の伝承や土着信仰との関わり、そしてそのモデル聖ニコラスのこと、聖書の降誕物語を踏まえて紐とき、その象徴しているものの意味について解説がなされています。

ところどころちょっと涙ぐみつつ読了。サンタクロースの持つ物語性、宗教性がとてもわかりやすく書かれています。夜の闇の中から喜びを運ぶサンタクロース。
そこにいるだけでいい、それだけでうれしいという存在の肯定をし、純粋に幸せを願ってくれる叡智ある老人がサンタクロース、なのです。

国や地域、時代によって様々な姿があるようですが、日本のなまはげのような厳しい聖ニコラスもいるらしい。聖ニコラスと怪しげな恰好をした付き人が一件一件家を周り、良い子にしていたがどうかをチェック、良い子にはよいプレゼントを悪い子にはジャガイモの皮をあげたりと、いいこと悪いことを子どもに理屈や知恵をしてではなく感覚的に教える役割も担っていることもある。うれしいことと怖い、嫌なことがセットでやってくるのです。実生活でも良いこと悪いことは表裏一体でやってくるものね。

サンタクロースの物語はほんとうによくできていますね。各地域でサンタクロースが根付いているのも、人の根源にある共通認識を吸い上げているからでありその辺りのことも本書を読み進めていくことでよくわかってきます。

物質的、合理的なものを追い掛ける社会から精神的に成熟した社会へ変容をとげつつある(と信じたい)今の時代ですが、それはンタクロースの存在意義が認知される社会になることでもあるのすね。

このご本、お薦めでございます♪

中村光「聖☆お兄さん」7巻

2011-11-06 12:51:05 | 読書
只今産休中の中村光さんですから、8巻がでるのはだいぶ先になるのかなぁ

NO.44 愛、さんさんと
マリア様の像がなぜ涙を流すのか?その秘密がいま明かされます!そして、初登場のオリンポスの神々。・・・いったいどこまでいくのか中村光?あそこの教祖さまだけはだせないでしょうけれど 危ないから。

NO.45 八百万と九十九
日本の神々の登場です~ ははは 正規品じゃないOS、ウインドウズ99!欲しいかも 日本の八百万の神々は地味に活躍しているようです。

NO.46 旧交をあたためよう!
同窓会が3席。 アーラーマ先生を囲む会、大工仲間の同窓会、同じ港出身漁師同窓会・・・。 立川直通のヤコブのはしご、いいですね。帰省に便利そうです。

NO.47 実在を証明せよ!
PVをつくるお話です。ウリエルのCGなら観てみたいな・・・ 

NO.48 逸話の多い子どもたち
家出と出家の違いはなんなのか?ブッダに向かって松田さんの鋭い問いがさく裂。久しぶりにラ―フラも登場します。

NO.49 夏の元気なごあいさつ
お中元の季節。天界からのお中元はちょっと怖いですが、この世のお友達?竜二さんも夏のご挨拶にきてくれました。
 
NO.50 立ち向かえ、台風に!
大雨、だけど借りたDVDを返しに行かないと、延滞金がかかってしまう・・・ムチリンダくんのポケモン風進化がみられます

絵柄が変わったような・・・ラファエルも、まちゅださんも・・・つわりがきつかったとか忙しくて主要キャラ以外はもう描いていないとか?
今回も細かくおかしくて吹き出しながら読みました。 ちょいちょいと小ネタがあちこちにあるのでちょいちょい笑えます。

「荒川アンダーザブリッジ」もお休み中だし・・・

当分は忙しくてマンがどころではないでしょうけれど

しかし漫画家が 産休のため休載
とわざわざ断るのは新しい気がしますね。妊娠して仕事を減らしていつの間にか休んでいた、というのはあるでしょうけれど。漫画家さんがいつ子どもを産んだとかあまり知らないものね。
人気作家だから連載をやめるわけにもいかないし、子育てもしたいし、といろいろあるのでしょう。
ムリして連載を続けなくても読者が待っているという判断もあるのだと思います。それはあっているな、うん。

こちらも荒川~ も待っているので、楽しい作品をできるだけはやく世の中に送りだしてくださいませ。