漫画家アシスタント物語 第2章

ブログ「漫画家アシスタント物語」の第2章をまとめました

漫画家アシスタント第2章 その4

2005年05月10日 03時08分19秒 | 漫画背景
( この写真は、1974年当時住んでいた三畳一間の下宿です。コタツに3人入ると、部屋がいっぱい
  になりました。)

【 はじめての方は、どうぞ 「漫画家アシスタント 第1章 その1(縮小版)」 よりご覧ください。】
             


                 その4 ...........................................'05年 2月28日 20時50分 (公開)


単行本の書き下ろしの場合、原稿の大きさが通常( タテ27センチ×ヨコ18センチ )の約半分ですむ。 
つまり単純に漫画背景の手間が半分になるわけです。 その気になれば一日で7,8ページ仕上げる
事もできる計算ですが・・・ なかなか進みませんでした・・・・

毎日5ページやらなければならない・・・ でも今日は3ページしか仕上がらなかった・・・『 明日+2ペ
ージで計7ページやればいいさ・・・ 』だが、次の日は4ページしか仕上がらない・・・ 『 明日ガンバっ
て計8ページやればいいさ・・・ 』だが・・・・・・・・ 

予定をかなりオーバーして仕事を終えた時には精神的にヘトヘトになっていました。そして、いよい
よ本格的にS・М先生のアシスタントを・・・・・・という時に、すっかりやる気を無くしてしまっていました。

今から考えると、自宅で漫画背景の仕事を自分のペースで自由にやるには、チョット若すぎたのか
もしれません。始めは仕事場の雰囲気を理解したり作業の段取りを勉強したり・・・先生や先輩アシ
スタントの指導を受けながら仕事をした方が良かったのかもしれません。

単行本の仕上がりの遅れにハラハラさせられたS・M先生はまったくいい迷惑だったと思います。た
だの一度も怒られなかった。 20枚、30枚と仕上がった原稿を届ける時もいつも笑顔で向かえてくだ
さり、その上、手料理をご馳走してくださった。 そのあげく…突然仕事をやめると言い出す始末・・・・・。

まったくデキの悪いアシスタントでホント申し訳なかったと思います。

19歳・・・全てに不満だった・・・社会に、他人に、友人にも、床についても2時間、3時間と寝付けずに
いた・・・ 頭の中でつねに他者と議論している・・・・・・夜明け頃やっと眠れる。初めてのアシスタント
を中途半端に放り出して、楽して稼げる仕事を探し始めた・・・。

そんな仕事あるわけないのに・・・・・ 


  漫画家アシスタント物語、血の教訓

   『 今日中に必ず描かねばならない原稿は、机にかじりついてでも絶対今日中に描く事・・・
     ・・・それが出来るか、出来ないかで、まんが道が大きく変わる・・・ たった一日の、その
     瞬間の選択が将来を決定するだろう・・・・・・・・・。 』


                             「漫画家アシスタント 第2章 その5」 へつづく・・・
 


・前の記事へ戻る時はこちら→「 第2章 その3 」

 




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          「諦めま章 その1」  「古い話で章 その1」
          ( 但し、第1~3章は『縮小版』になります )






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