同居人に耳掃除をしてもらうことになった
なにい?膝枕だと?
耳掃除は 苦手だ
特に数年前、同じシチュエーションで、同居人は何を思ったか、バカ長いみみかきを離し、僕の耳に突き刺さった
僕は今でも鼓膜のごくごく近くで痛みと共に聞こえた
「カラカラカラ・・・」
という乾いた音を思い出す。
ということで 親切に身構えつつ耳かきをしてもらう
そして事件は・・
右から左に耳が移ったときに起こった
一向に耳かきをしてくれず、耳の中をなぜかぐりぐりと引っ掻き回す彼女
そして衝撃の一言が発せられたのだった。
「耳の穴 ずいぶん横に伸びてるのね」
ん?
横に伸びている???
そして気付いたのだ。
ああ、同居人よ
きみが熱心に耳かきを差し入れてぐりぐりしているのは耳の穴ではなく耳のしわだ。
そして気付いて欲しい
普通の人間の耳の穴は
そんな方向には伸びていないことを・・・。
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