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遙かなる絆-ランナー第11回マコトを月に届けるためムーン=ウェイ軌道外壁で、テロリストハンター、サムナーとロードランナー、ヘルム2人はぞれぞれの矜持を持って戦う。

2021年03月30日 | 遙かなる絆-ランナー
RUN遙かなる絆-ランナー●話は地球と月を結ぶ「ムーンウェイ」から始まる。ヘルムは、連邦軍「サイボーグ公社」ロードランナー。マコトは超能力者。2人は月で人類外の野望を砕く、新世界の人類の出現が始まる。
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1867de/11/

 

遙かなる絆-ランナー第11回マコトを月に届けるためムーン=ウェイ軌道外壁で、テロリストハンター、サムナーとロードランナー、ヘルム2人はぞれぞれの矜持を持って戦う。
 

遙かなる絆-ランナー第11回

地球防衛機構(EDO)シリーズ

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube

 

 ヘルムはしばらく考えていた。

 

 「サムナー、俺からの提案だ。軌道外でお前と戦おう。もし俺が敗れても、この子だけは助けてくれ」

 

 「そのガキのことは考えておこう。いずれにしても、俺とお前は対決する宿命にある。

 

いいか、お前は有酸素型サイボーグ、俺は外宇宙でも動ける併用型エネルギーサイボーグだ。

 

勝敗は明らかだ。今ここで投降するなら考えんでもないぞ」

 

 「サムナー、おまえにはEDOの対テロリストサイボーグとしての誇りがあるだろう。

 

同じように俺にも誇りがある。ロードランナーとしての誇りがな。

 

俺はムーンウェイの中をここまで走ってきた。のべ、十五万キロだぞ。

 

今までどんなロードランナーも走ったことのない距離だ」

 

 「よし、わかった。お前はここムーンウェイでそのロードランナーの誇りと共に死ね。

 

ムーンウェイでの墓碑銘は俺が書いててやる。そのガキは、俺が持ってきた携帯用救出カプセルにいれておくんだ」

 

 ムーン=ウェイ軌道の脱出用ハッチから、ヘルムは外宇宙へ出た。

 

月と地球を結んでいるのがよく見える。

 

二人はムーン=ウェイ軌道「クサカベ」の外壁上に立っている。

 

有酸素サイボ-グであるヘルムは宇宙服を着ていた。

 

動きが緩慢になるというハンデがある。

 

 「ヘルムよ。フェアプレイだ。俺の武器は全部ここにおいておく」

 

 サムナーは自分の休に隠されているあらゆる種類のウェポンを出し、ヘルムに対峙した。

 

サムナーは彼の癖で、連絡通信を受ける「受光基キャプスター」を全開にしている。

 

 肉弾戦であった。

 

 ヘルムは、体ごとサムナーにぷつかっていく。ゆうゆうとサムナーはよける。

 

 「どうしたロードランナー。なんだその動きは」

 

 サムナーはヘルムの足を狙っている。

 

足をねじりとってしまえば、ヘルムは動きをとれない。

 

サムナーはヘルムの足をとろうとするが、ヘルムの恐るべきロードランナーのキックが

 

無妨備なサムナーのわき腹を直撃していた。

 

 サムナーはふきとび、ムーン=ウェイ外から飛ばされそうになる。

 

ムーン=ウェイ軌道外壁突起物の端につかまる。

 

ヘルムの宇宙服を着た足が再び襲ってきた。

 

その足をサムナーはつかまえる。

 

キックされる。ムーン=ウェイ軌道外壁の上に蹴り上げられた。

 

そのままサムナーは空間に浮かんでいて、背中のブースターを使い、ヘルムの背後へ回る。

 

指のー突きて、ヘルムの宇宙服とヘルメットの間を破る。

 

サムナーの指が首の近くにあるエネルギーチューブをつかもうと、人工外皮をめくりあげようとした。

 

その瞬間だった。太陽が異常なフローラ光線を放った。

 

サムナーの頭部と背部のキャプスターは、もろにその影響を受ける。

 

恐るべき超電荷が、「受光基キャプスター」に、サムナーの体のエネルギー源に流れる。

 

(続く)

 

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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