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夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー■第24回■

2017年11月23日 | 夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー

 

夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー■第24回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
■第24回■

ゴルゴダシティの 移動宮殿「フォトン」の内部では動揺がおこっていた。

 モーター達が反乱をおこしたのだ。

きっかけは「ハルフォードの稲妻」第2楽草だった。

 モーター達の胴体を包んでいたチューブはひぴわれた。

一気に地下部から彼らは舞台の方へかけあがっていく。

モーター達の首に埋められていろ電極のコントロールは効かなくなっている。

フォトンは振動し始めていた。

コントロールルームはすでに叛乱のモーター達により破壊されていた。

ジェイのビブラフォーンの演奏を聞いているというより、すでに、ジェイ

とビブラフォーンによって作りあげられた感覚世界に酔っている観

客に何も気づいていない。

 バルコニーの所にいるデルガに、モーターの叛乱が知らされた。

「何だと」デルガは顔色を変えた。

「マリク、早く、叛乱をおさえるのだ」

 マリクは返事をしなかった。

「マリク、どうしたのだ」デルガが不思議な顔をした。

「そうか、お前だったのか」

 マリクは、デルガの顔を見てニヤリと笑う。


「残念ながら、そのようですな。さあデルガ、私にこのゴルゴダシ
アイの大導師の地位を禅譲していただきたい。ここで宣言して下さい。さいわい、観客はジェイのビブラフォーンの演奏で気づいていない」


「マリクよ、お前はまだ気づいていないのか」

「何をだ」

マリクは、デルガが笑っているのに驚いた。

絶体絶命の危機にあるというのになせだ。

「私に対して叛乱をおこすことなどなかったのだよ、マリク」

デルガはすっきりした表情でいう。

「どういう事なのだ、言ってくれ」

マリクは不思議に思った。

「私がジェイに『ハルフォードの稲妻』を演奏してくれと面会した時か
、ここゴルゴダシティは雨え去る事は決定されたのだ」


「デルガ、、あなたはわかっていたのだな。ジェイがジェイ・ボラード、神の
手を持つ男だと」

「後で気付いたのだ。あの『ハルフォードの稲妻』
が普通の人間には、演奏できるわけではない。ジェイ・ポラードの集早く動く神の手でなければ、はだめなのだ。道化師マリク、いや、ついでに前の夢世界での名前を言ってやろう」

デルガはにこやかな表情だ。

道化師マリクはたじろぐ。

いや、そんなはずはない。前の夢世界での名前だと、これはだれかの夢世界なのか。

「ドクター・シュッカ、君はまだ気づいていないようだな」

ドクター・シュッカという前の夢世界の名前で呼ばれた、、、道化師マリクの顔はまっ青になっている。

「君は、この幾重にも重なる夢世界。ドラッグウオーの夢世界。私の夢世界でコルゴダシティの1部分なのだ。

私、デルガの夢世界が崩壊すれば、君自身、道化師マリクも無論、消えてなくなるのだ」

「信じられん」

 マリクはしばらく考え、やがてある事に気づき、デルガの方に指をむけた、

「あなたは、、、スプローギン大佐だな、あなたは」

マリクは、前の世界の名前「スプローギン大佐」で、デルガを呼ぶ。

 デルガは笑っている。

「そうだ。が、、少し違う。私はあのポーランド、ワルシャワ条約軍にいるスプローギン大佐自身ではない。スプローギンという男の作った夢世界の彼自身の投影なのだ。ドラッグウオーの引き金を引いた男のね」

「それじゃ、あのビブラフォーンは」

 マリクは、今にも目玉が飛び出しそうな表情だ。

「そう、気づいたかね。あのビブラフォーンは、ジェイ・ボラードの恋人、アイラの変化した姿なのだ」

20141126改訂(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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