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消滅の光景 第14回 セクター連邦軍情報部チヒロ中尉は、宿から見知らぬ力で「塔」へと引き寄せられる。ガーデイアンと呼ばれるロボット群が出迎える。その時カド博士と、超能力少女ラミーの救いの手が。

2020年10月16日 | 消滅の光景
SK消滅の光景■セクター宇宙連邦軍、ビット大佐の目下の悩みは、奴らの流入だ った。まったく奴らミレニアム信徒はひきも切らさず、この星へやってくるのだ。 一体、何のためにこんな辺境の星へ
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消滅の光景 第14回 セクター連邦軍情報部チヒロ中尉は、宿から見知らぬ力で「塔」へと引き寄せられる。ガーデイアンと呼ばれるロボット群が出迎える。その時カド博士と、超能力少女ラミーの救いの手が。
 

消滅の光景 第14回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

 

「ああ、まただ。俺でなくてよかった.」

 べづドの中でキムは震えでいた。

第146回

 

 

 

「ああ、まただ。俺でなくてよかった」

 

 ベッドの中でタルマシロ通り宿屋の主人キムは震えでいた。

 

通りの真中に寝そべっているミリアム信徒の聞をすり抜け、かき  

分けながら、セクター連邦軍情報部のチヒロ中尉は歩いていぐ。

 

 意識は、はっきり覚醒しているのだが、肉体をコントロールでき

ないのだ。叫び声をあげようにもあがらない。

 

くそっ俺はまるでマリオネットだ。チヒロはそう思った。

 

 チヒロの目の前に段々、塔が近づいてくる。タルマシロ通り町並が消え、そして、人々の

寝姿も見受けなくなる。

 

 塔からは一定の距離を皆、保っているのだ。荒地に出ていた。赤

茶けた砂ぼこりが立らている。

 

 遠くの方からゆっくりとした足音が近づいてぎた。それは、近づ

くにつれロボットの足音だとわかる。ガーディアンでおる。

 

チヒロ中尉の身長の3倍はあるだろう。複眼がチヒロの方を観察しているよう

でもある。

 

加えて、もう塔を見上げなければならぬほど側まで寄っている。

 心の奥に声がしていた。

 

超能力少女ラミーの声だ。

「チヒロ、上を見て、もっと上よ」

 

 小型のエア・カーが上空に浮いている。霊科学者カド博士の姿も見えた。

 

が、いやおうなく塔ヘチヒロは引き寄せられていく。

 ガーディアジはエア・カーに気づいたようだ。

 

 逆にひっぱる力が働いてきた。カド博士とラミーの力のようだ。

体がまっ二つに分かれそうだ。どちらの力も強力であった。

 

 急にふっと塔の吸引力が弱まった。チヒロの体の自由が戻ってき

 た。チヒロはもんどりうって倒れた。

 

 が、エア・カーがガーディアンの攻撃を受けていた。複眼から光

が放たれた。エア・カーはうまく光線をかわしていたが、ついに捕

まり、エンジン部分が破裂し、急激に落下してくる。

 

 落下の瞬間、ラミーは全員をテレポートしたようだった。エア・

カーは大地,に激突し、爆発した。

 チヒロはレイ=ガンを引き抜き、地上のラミーたちの側へ駆け寄

った。

 

「急に、塔の力がチヒロに影響しなくなったわ、どうしてでしょう」

 チヒロが尋ねる前にラミーが言づだ。

 

 ロボットはチヒロ達の方へ敵意をもって歩んできたが、急に上空

を見上げた。

 

夜空は円盤機に被われていた。いつの間に飛来してきたのであろ 

 

一勢に円盤機は地上にいるミリアム信徒の上に爆弾を降り注ぎ始

めた。              ’

 ミリアム信徒達は、泣き騒ぐこともなく、爆弾を受け、死に、あ

るいは傷ついていく。

 

 三機の円盤既が塔の方へめがけ飛来してきた。光線を放ちながら、

塔へ,急進してくる。

 

 塔は光線を受けていたが、何の変化もない。

 円盤の中から、ホーに乗った滅びの戦士がチヒロ連の方へやっ

てくるのが見える。

 

「セクター連邦軍はどうしているんだ」

 

カド博士の助手アンドロイドタクが急に塔目がけて走り出した。

 

 

 

消滅の光景 第14回

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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