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遙かなる絆-ランナー第15回■

2015年03月01日 | 遙かなる絆-ランナー
遙かなる絆-ランナー第15回■
(1986年作品)地球防衛機構(EDO)シリーズ
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」

地球にある、地球防衛機構(EDO)本部で、EDO長官オットーは、命令を出していた。

「カイロにいるエスパー部隊で呼び出せ!
。とりわけ「ジャンプ」能力に優れたもの。ここの司令部に呼び出せ」

「わかりました。彼らをこの本部に、自分自身をジャンプさせるのですね」

「ジャンプ」とは、空間移動をいう。

別の係官が報告する

「長官、しかしながら、世界のいる「フイダイ(死の天使)」たちが。不安な動きをしているという連絡が入ってきております」

「何だと」

「いわば同時テロと思われます」

続けて。

「そのテロ、ターゲットは、世界各地に存在する原子爆弾給料倉庫に」

「通常の倉庫は。フエイルセイフが行われていて、核融合は不可能ではないのか」

「それに対する、解除装置対応を行なっている模様です」

本部ジャンプベースに、カイロから、ジャンプしてきたエスパー部隊の隊員が、現れ始めていた。

彼らを前にして、宇宙服を着たEDO長官オットーは、明らかに興奮し、命令を出していた。

「私の体を、月のアムラーピラミッドにジャンプさせるのだ」

「長官、それは、危険ではいませんか」

「今はその論議を言ってる場合じゃない。そのテロをやめさせるためにも私が、アムラー内部にいかねばならん」

「やれ、ジャンプさせろ!」

長官オットーの姿は、本部から、消えていた。

跡に残った、エスパー部隊隊員は、すべてをその能力を使い切り、消耗し、全員が息が切れていた。

多くのエスパーの精神的なエネルギーを持って、

長官オットー、は「ジャンプ」を行い、アムラーピラミッド内部に、たどり着いていた。

ピラミッド内部玄室の中で、昔懐かしい「マニ」が実体化し、オットーを、古い友人を迎える口調でいった。

「オットー。君は世界の王になろうとしたね。何を目的として?ええ 犠牲はどれだけだせば 気が済むのだね」


■サムナーはヘルムの側を駆けながら答える。

「サムナー、俺は速度を上げるぞ|

「待て、いいものがある。ただし,マコトのテレポーテーション能力が必要だがな」

「サムナー、いったいこの軌道内に何を入れるつもりだ」

 メースチングクレーターの軌道出口から、大きな発射音が響いてきた。

 そこから飛び出してきたのは「シャトルトレイン」ならぬ「ロケット艇」である。

 EDOの連絡で待ち構えていた、連邦軍の集中砲火を浴びたロケットは大爆発をおこす。

 「ようし、残骸をしらべるんだ」

 しばらくして連邦軍の隊長がいった。隊員がロケットの残骸の方へ近づいていく。

 その間隙をぬって、残骸の中から、マコトを背負ったヘルムが走り出していた。

マコトのバリヤー能力で彼らは爆発から身をまもったのだ。

彼の速度なら、アムラービラミッドまで数分である。

が、アムラーピラミッドまでの道には連邦軍があらゆる火器をしきつめていた。

 やや遅れて、サムナーが残骸から現われ、二人を援助するため、ハンドキャノンを射ちまくりながら

走る。が、全力疾走のヘルムと速度が違う。二人はずっと先を走っている。

 ヘルムの過去の試合のVTRがEDOの情報悩に入力され、彼の走る行動パターンが分析されていた。

その分析結果が、月に設置された連邦軍の高速レーザー砲の照準器に送り込まれていた。

データには月の重力の影響が計算されいる。

高速レーザー砲のすさまじい速射がおこる。

アムラーピラミッド目前、数千m‘まで走っヽていたヘルムの体をレーザーの光条が走り抜けた。

「ぐっ」

「ヘルムー」

マコトが叫ぶ。

彼の生体維持装置は、この一速射でほとんど機能を停止していた。

しかし、ヘルムの体はまだ走っている。

ヘルムは最後の力をふりしぼり、マコトの体をかかえあげると、アムラービラミッドの方へ高く投げた。

 マコトも疲労で意識が原朧としていたが、アムラーピラミッドヘのわずかな距離をテレボートしよう
とした。

その瞬間、マコトの体を速射レーザー砲のレーザー光条が突き抜けた。

 「マ・コ・ト」

 ヘルムはもう眼がほとんどみえなかった。

しかし、ヘルムは走りながら、マコトが射たれたのを感じた。

ヘルムの体に再び、高速レーザー砲の光条が射ち込まれる。

(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」


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