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ロボサムライ駆ける■第59回

2014年06月26日 | ロボサムライ駆ける
ロボサムライ駆ける■第59回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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■第七章 血闘場(6)

地下大空洞に声が響き渡っている。

「皆、剣を下げよ。これ以上の戦いは無用だ。シュトルフ、全員に命じろ」

意外なことにクルトフが命令していた。
「しかし、クルトフ様」
 シュトルフが抗弁しようとする。
「だまれ、シュトルフ。ロセンデール様がなくなった今、これ以上は無用だ。我々はもう空母も機械城もないのだぞ」
「そうです。公式には日本と神聖ゲルマン帝国は交戦していないのです」徳川公が言葉を継いだ。
「我々としては心柱が目覚められた現在、わざわざことを荒立てる必要はない」
 斎藤も一言加える。
「それゆえ、我々は武装を解除します。よろしいな、シュタイフくん」
「はっ。クルトフさま」

シュタイフは渋々命令に従う。聖騎士団は、武器を下げた。
シュタイフの胸の内にはにがいものが込み上げてきた。

『ロセンデール殿下、お許しください。私はあなたをお守りできませんでした。このクルトフめは、一三人の諸公のうちの誰かから、ロセンデール殿下を滅ぼすために遣わされたに違いないのです。その証拠を握ることはできませんでした。殿下、この敵は必ず…』

(続く)
■ロボサムライ駆ける■第七章 血闘場(6)
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