四季折々 やぶさか真佐の吉野だより

世界遺産の地 吉野から怒れるおばちゃんの四季折々をお届けします。

戸塚洋二さん

2009年07月14日 23時14分51秒 | Weblog
 家に帰って偶然つけたテレビで、物理学者戸塚洋二さんの『ドキュメンタリー・あと数ヶ月の日々を』を放映していました。癌=死の恐怖との闘い。戸塚さんが癌になってからの詳細な記録がブログに残されていました。新聞赤旗に一般紙が報道していない時期から、ニュートリノの報道がなされ、戸塚さんや小柴さんのお名前が印象に残っていました。

 癌の闘病を詳細に記録する科学者の目。仏教研究者との対話で「科学者とは、死に際を観察して伝えることなのに、死に際では伝えられない」事をもどかしいという意味のことをおっしゃっていました。輪廻転生(りんねてんしょう)という発想が科学そのものであること。宇宙は無から生まれ、膨張し続け、ニュートリノの質量発見により、収縮してやがて無に帰する事など、仏教の思想と科学について考えさせられました。

 難しいことはわからないけれど(要するに私は、単純明快な人生を生きている)遠いであろう未来が無に帰することは、よくわかる。戸塚さんのブログを締めくくったご家族の言葉「壮絶な癌との闘いを書き記すことを、父はいやがるだろう」が、病魔と闘う科学者の生き様を表していると思いました。

 今、私は、死への恐怖を感じることはない。あるとすれば、家の中を片付けておかないと私の死後、家族が困るだろうと言うことだけ。よく、死後を考えると不安という言葉を聞きます。でも、死後って無の世界になるから、苦しみと無縁の世界だと思うのですが・・。母が生前「お父さん(夫)は、亡くなってから一度も幽霊になって出てこない。あいたいと思っても会えない」と、ぼやいていました。また、90才を過ぎた頃から、「早くお迎えに来て欲しい。ホドさん(私の祖母)は、どうしているだろう」とも言っていました。

 生きている今が大切なんだと思います。だからこそ、誰もが生まれてきて良かったと思える世界を作りたい。差別のない社会、安心して生きることのできる社会を作りたい。共産党員の根源は、ここにあります。

 今夜の放送で、実に、いろいろなことを考えさせられました。

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