yabanjin-soulのTシャツ魂

ロック魂を手描きで表現するyabanjin-soulのたわごと・ひとりごと

中原中也「盲目の秋」

2008年02月12日 | アートイラスト

Moumoku_no_aki_1今回は中原中也の

「盲目の秋」をモチーフに。

この詩は全部で四つのパーツに分かれてるんだけど

今日はパートⅠ。

 「風が立ち、波が騒ぎ、
     無限の前に腕を振る。

  その間、小さな紅の花が見えはするが、
      それもやがては潰れてしまふ。

  風が立ち、波が騒ぎ、
      無限のまへに腕を振る。
  もう永遠に帰らないことを思つて
      酷白な嘆息するのも幾たびであらう・・・・・

  私の青春はもはや堅い血管となり、
      その中を曼珠沙華と夕陽とがゆきすぎる。

  それはしづかで、きらびやかで、なみなみと湛へ、
      去りゆく女が最後にくれる笑ひのやうに、

  厳かで、ゆたかで、それでいて侘しく
      異様で、温かで、きらめいて胸に残る・・・・・・

            ああ、胸に残る・・・・・

  風が立ち、波が騒ぎ、
      無限のまへに腕を振る。」

「春の日の夕暮」のような中也自身の詩作生活が

どうにもイメージどおりじゃなく

絶望感に満たされちゃったんだろうなあ。

何もかもがうまくいかない時って

大概こんな感じになっちゃうよね。

自分の無力感を思い切り感じると

あとに残るのは祈ることだけなんだよなあ。

ボク自身、

息子が生まれるとき、立ち会ったんだけど

出産のときの妻の苦しむ姿を見てて

何にもしてやれない自分に

相当な無力感を感じたもんね。

「なんにもできない」っていうのはホントにつらかったよ・・・。

ってまあ、

ボクの場合と中也を比べるのは

全くの見当違いかもしれないけど、ね。

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コメント
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