MilanoからLondon、東京に移り住みましたが、変わらず日常生活を書き記そうかと。。
ミラノ通信 - 我が為すことは、我のみぞ知る



こちらではサッカーは基本的に生中継されない。放映権の問題、スタジアムに足を運ばせるなどの目的と言われているが、試合終了後録画中継でしか観られないのが通常である。

生中継を観ようと思うと、SKYと言う衛星放送に加入しなければならないため、こちらの庶民感覚では加入はそれほどないと思われる。今日は、実はサッカー観戦をスタジアムでした訳ではなく、偶然にも友人と夕飯を食べに行ったところそのレストランがSKYに加入していたためにユベントス対ACミランを観戦することとなった。生で観た訳ではないのであるが、そのあたりご容赦頂きたい。


今日のMilanのスターターは先週と全く同じであった。
ユベントスは追い切れなかったので他の情報を参照頂きたい。


観戦記の前に今夜のカードについて、その注目度であるが、今日ACミランが勝った場合、今年のスクデッドはほぼACミランに決まりとなる勢いだった。何故なら、昼間の試合でレッジーナはローマと引き分けたからである。前節まで勝ち点は5だったのであるが、ローマがレッジーナ相手に取りこぼしをしたために、勝ち点は1しか縮まらなかった。ACミランが勝った場合逆に勝ち点は7となり差は広がることになる。そう言う状況で今夜の試合は始まった。。


前半開始後、ユーベ、ミラン共に攻守の切り替えが早く、速攻が多かった。ボールは目まぐるしく自陣敵陣を往復した。その中で際立っていたのがユーベのネドベドであった。流石バロンドールと言わんばかりに、縦横無尽に駆け回っていた。ネドベドは予測が上手いのか、それとも本当に嗅覚が鋭いのか、兎に角最初の一歩の踏み出しが早い。相手DFのかわし方で言えば、タックルのコースを読んでいたかの如くかわしてしまう。必然的に倒れる回数は少なくなる。ネドベドは今日は数える程しかタックルを受けていない感じがした。また、かわしてから次のパス、シュートのタイミングが抜群に早い。ただ、今日はシュートが枠を捕らえることが少なかったため、決定打にはならなかった。また、マルコディバイオとのコンビネーション、距離感もとても良かったと思う。残念ながら、ディバイオが今日は沈んでいたためにネドベドの孤軍奮闘が続いてしまった。コンテ、ミッコリなどとの連携も悪くないのだが、どうしてもミランの攻撃が先んじてしまい、後手後手となり効果的な攻めはできなかったと思われる。ユーベ唯一の得点はコーナーキックからのフェッラーラの綺麗なボレーシュートだったが、逆にセットプレー以外からは殆どチャンスがなかったと思う。

また、GKのブッフォンであるが、3点ともブッフォンに責任はないと思う。1点目のシェヴァーのヘディングはDFのマークミスであったと思う。また、セードルフの得点は2点目はDFの足に当たりコースが変わったし、3点目はDFが足を投げ出したためにクロスされた足の間からボールが出てきたと思う。ユーベのDFは少々立て直しが必要に思える。


一方のミランであるが、前半から攻め続けていた。シェフチェンコが主に左サイドに張り出し、DF、中盤からロング、ショートのパスがシェフチェンコに集められる。(こちらではシェヴァーと呼ばれている。)シェヴァーは、速攻、遅攻の入り混ぜ方が上手い。キープをして、見方の上がりをよく見ながら、サイドから中に切り込むタイミングが非常によく、ラストパスを出すことも何度かあった。今日の1点目はシェヴァーだったのだが、セードルフからのラストパスだった。シェヴァーとセードルフとのコンビが良かったのは珍しいように思える。

尚、2点目、3点目は共にセードルフであり、今日は全得点にセードルフが絡んだ。

もう一人のアタッカンテのインザーギ(こちらではピッポと呼ばれる)であるが、後半のキーパーをかわしてからの決定的なシュートを外した後、数分後にアンブロジーニと交代させられた。今日のピッポは全然駄目だったと思う。ガゼッタデロスポルト的に点数を付ければ5か5.5くらいだったと思う。


また、ミランのDFであるが、前半早々にネスタが負傷退場すると言うアクシデントに見舞われた。ネスタとの交代で入ったのはコスタクルタだった。小生的には去年の横浜でのトヨタカップ以来だったのであるが、正直セリエAではもうツライのではないかと思っている。やはり、年齢は重ねていっているが、マルディーニが利いていた。今日は最終ライン、バイタルエリアを過ぎた当たりで尽く相手の攻撃の目を摘んでいた。その他、パンカロは比較的よく攻め上がり、センタリングのみならず、パンカロを追い越してくるセードルフやピルロへのラインの裏へのパスなど、良いパスを出していたと思う。一方逆サイドのカフーであるが、酷い。。トラップミス、ドリブルミス、ポジショニングミス、とミスを重ね、おまけにセンタリングが上げられない。機関車と言われているが、ホントに前に進むだけで、最終的には何ら仕事をしていないと思われる。組織論的に言えば、彼の上がりはマイナスポイントになり、マルディーニなどラインを形成する他のDFからすると実は常に3バックを敷いているような状態が続いていたと思う。カフーは来年以降、他の右サイドバックと交代させるべきだと個人的には思っている


今日の勝利によって、ミランは一段とスクデッドに近付いたと思っている。今の時点で勝ち点差7はローマにとって痛い。。残りは9試合で、試合数的には数字としては逆転の可能性はあるが、今のミランはセードルフと交代で出てきたルイコスタなど、先発も控えもとても有機的に機能しており、ピルロ、カカ、ガットゥーゾのMF陣などの連携も抜群であり、よっぽど怪我人が出るなどない限り、余り死角が見えない。ミラニスタとしてはこのまま走り続けて欲しいものである。



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