アセンションへの道 PartII

2009年に書き始めた「アセンションへの道」の続編で、筆者のスピリチュアルな体験と読書の記録です。

お知らせなど ① クンダリニ症候群

2017年05月08日 08時55分20秒 | お知らせなど
 筆者のブログ、アセンションへの道PartI 第12章⑥話で、「クンダリニ昇華」に就いて説明すると共に、その危険性にも触れているのだが、そもそもこの話を掲載したのは2011年1月のことであり、本ブログの読者諸賢も殆ど記憶にないと思う。全てを引用すると長くなるので、サワリの部分のみ引用するが、興味の有る方は、第⑥話全てを読んでみて頂きたい。

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 それではクンダリニ昇華とはどのようにして起きるのだろうか。実は、この点を明快に説明したスピリチュアル系の本は極めて少ないのであるが、偶々筆者はその本を以前買って読んでいたことに気付いた。それは長谷マリ氏の書いた『癒しの風』(たま出版)である。以下にそのサワリを引用するが、質問形式で書かれている。

「Q クンダリニとは何ですか?
A インドのサンスクリット語で、“とぐろを巻くもの”という意味の言葉です。クンダリニは尾骨の内側に眠っているとされる、螺旋状のエネルギーです。これは、大地のエネルギーとも生命力の根元的なエネルギーともいわれており、古くからこのクンダリニの覚醒によって、超能力や潜在能力が覚醒するといわれています。
Q クンダリニの覚醒と昇華について教えてください。
A クンダリニ・エネルギーが覚醒すると、尾骨や仙骨が振動を始めます。覚醒したクンダリニ・エネルギーは、背骨を通って頭頂まで上がっていきます。これを“クンダリニが上がる”といいます。そして、クンダリニ・エネルギーが背骨と頭を突き抜けて宇宙につながり、一体化することを“クンダリニの昇華”といいます。宇宙と一体化した世界、そして、この世界こそ釈迦が到達した世界です。クンダリニの昇華は、至高体験の総合版といえます。クンダリニが昇華すると肉体は変化し、サイキック能力も開花します。但し、その期間は短く、7日~30日程度です。その期間が過ぎると波動が落ちて、以前に近い状態まで戻ってしまいます。クンダリニ・エネルギーが上がる時のエネルギーはすさまじく、エネルギーラインに詰まりがあると内出血などを起こし、部位によっては重大な事故になる場合もあります。エネルギーラインの整備は、クンダリニの活性を促し、事故を防ぐための大切なヒーリングの一つです。」

ということで、ここでもクンダリニ昇華の危険性に触れている。尚、ここで長谷氏は、クンダリニ昇華の期間は30日程度までとしているが、ヨーガ関連の書籍によると、適切な方法を用いて行うのであれば、サイキック能力などは持続するものと考えられる。
◇◇◇

 このように、「クンダリニ・エネルギーが上がる時のエネルギーはすさまじく、エネルギーラインに詰まりがあると内出血などを起こし、部位によっては重大な事故になる場合もあります」とその危険性を指摘しているのだが、筆者は最近このクンダリニ昇華に関連する事故による症状が「クンダリニ症候群」と呼ばれていることに気付いた(これは英語でも同様である)。この言葉が、ウィキにも掲載されているので、少し長くなるが関連する部分を引用する(註:ウィキではクンダリニーと表記も、以下クンダリニで統一)。

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クンダリニ症候群(英:Kundalini syndrome)、生理的クンダリニ症候群(略称・PKS)は、霊的・精神的・身体的な準備ができていないにもかかわらず意図的または事故等によりクンダリニがある程度覚醒してしまったために、様々な快・不快の症状を発症することである。トランスパーソナル心理学・精神医学の分野で研究が進められているが、研究途上にあり科学的・客観的根拠に乏しいため、研究者によって考え方が異なっている。
他の病気にもみられる症状を自分でクンダリニ症候群だと思い込むケースが多いとされるが、実際にクンダリニ症候群であるにもかかわらず単なる精神病と誤診されるケースもあるようである。・・・中略
発症要因
中毒症状や病気、過労、仙骨付近の負傷、臨死体験(NDE後遺症)などにより発症する可能性がある。特に臨死体験(NDE)経験者が最もクンダリニ上昇に近い経験をしているという主張が欧米の研究者を中心になされている。他に、急進的な解脱願望を抱いた状態または神への絶対帰依を欠いた状態での修行の継続の結果や、さらには人生の困難、交通事故などにより身体にかかる衝撃、出産時のショック、過度の前戯などによっても誘発されるおそれがあるという説がある。なお、LSDなど薬物を利用した覚醒は偽りのものであり、アクシデントに陥りクンダリニが堕胎してしまう危険性が高いとされる。また、クンダリニを思い通りに、意図的に上昇させようとするクンダリニ・ヨーガを激しく修行し実践する場合、その「思い通りに、意図的に」とは真我ではなく小我にとってのそれであるため、クンダリニが動的なナーディーであるピンガラー・ナーディーのみを通ってサマーディに入定してしまうことがあり、このようなケースにおいてもクンダリニ症候群が発症する。
症例
自律神経系のうち交感神経系の暴走からくる自律神経失調症をはじめ、至福恍惚感、全身の激しい脈動、脈拍数の増加と高血圧、片頭痛、急性または慢性の疲労、性欲の昂進あるいは減退、統合失調症的症状、幻視・幻聴、抑鬱、神経症などを発症するおそれがあり、臨死体験や空中浮遊、脳溢血や半身不随、自殺などを招いてしまうなどと主張するグルもいる。
元々境界例や自己愛的な病を患っていたり精神病を潜在的に抱えている患者に、クンダリニ覚醒に先立って元々の病が押し出されるという説もある。
統御・鎮静法
クンダリニの知性に心身を委ねる、ピンガラー・ナーディーとイダー・ナーディーの不均衡を鼻孔の左右どちらかで呼吸することにより調節する、裸になり濡れた土の上に横になりアースする、首から下を冷水の中に沈める等の方法が有効とされる。また、労働環境や生活様式の改善、感情の解放、執着している事物を手放し諦めること、瞑想状態でのハタ・ヨーガのアーサナなども対処法として考えられる。
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 今回突然この問題に触れたことについては、それなりの理由がある。4月29日に開催した筆者のヨーガ教室に初めて参加した生徒さん(以下、Aさん)が、まさにこの問題(以下、PKS)を抱えていることが参加当日に判ったのだが、その時点で筆者にPKSへの対処法に関する知識がなかったため、ババジのクリヤーヨーガ(以下、BKY)の日本での第一人者であるN氏に対し、5月に開催予定の第一イニシエーションへの参加可能性と、その症状への対応方法を問い合わせることになったからである。

 話は前後するが、AさんがどうしてPKSになってしまったのか、その経緯も含め説明しておく必要があると思う。Aさんは、1年程前から瞑想に興味を持ち、ローソクの火を目でじっと見つめる集中法、所謂トラタカを実施していたそうである。そうした処、急に脊椎の基底部辺りからエネルギーが上昇して来るのを感じるようになり、それが背骨を通って頭まで突き上げて来るような猛烈な痛みに変わったそうである。暫くの間、それは続き、気が狂ってしまう寸前まで行ったそうである。実際にAさんは頭の形が変わってしまったと言っていた。また、リーンリーンという鈴の音も聞こえて来るようになったという。その後ヴィッパーサナ瞑想も試したそうだが、治癒には至っていないそうである。職場でも大変困ったそうだが、幸いなことに、仕事に集中している時にはその痛みが収まり、その後少しずつ症状は改善して来ているそうだ。

 筆者からの問い合わせに対するN氏の回答は、5月の第一イニシエーションは既に倍近くの申し込みがあり、受け入れ余力がないということだったが、対処法として、以下の4点が伝えられた。

1. ババジの18のポーズを実施する。
2. 食事を菜食に改め、添加物などにも留意すること。
3. 瞑想の中で、否定的な思考を手放すこと。
4. 体を濡らし、地面の上に裸で寝ること(これはウィキの対処法と同じ)。

 因みに、『クンダリニー』(以下、同書)の著者、ゴーピ・クリシュナ(1903年生まれ、クンダリニ財団の設立者。詩人でもある。以下、著者)は、カシミール・バラモンの血筋で、17年間瞑想を続けた後、34歳でクンダリニの上昇を経験し、その時如何に苦しんだかということなどを克明に彼の本に記載している。しかし、特に筆者の興味を引いたのは、戦前で現代ほどにはコミュニケーション手段が発達していなかった時代でのことながら、あの広いインドで、こうしたクンダリニ覚醒に伴う諸問題に就いて、適切な助言をすることの出来る人が殆どいなかったという点である。以下、少し同書から掻い摘んで引用したい。

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 私はタントラ学に通暁している幾人かの学者や聖者と会って話をし、何か役に立つことでも聞きたいと思ったが、残念ながら、彼らの言うことは書物から得た知識のおうむ返しに過ぎず、体験にもとづく助言や根拠ある指針はついぞ聞かれなかった。・・・
 私は近付いて教えを乞えるような人物がどこのだれであるかを見極めたいと、インドで自分の知る限りのさまざまな線に全て当たってみた。何百という熱心な信者を擁するさまざまなレベルの教祖がいる。街中には、弟子たちから貴族とか藩主とか貴人とか呼ばれて、王侯のようにふるまう聖者もいる。・・・
 ・・・しかし、そうした聖者の中に自分の状態にぴったりくるうような助言の出来る人はまずいないであろうというのが、私のその時の感じであった。精確に言えば助言できそうな聖者に全く心当たりがなかた。
 最後に意を決して、私はインドで最も著名な聖者の一人で、広く読まれていたヨーガに関する英語の本の著者でもある人に手紙を書き、自分の異常な状態を詳しく説明し、どうしたらよいのか助言を乞うことにした。・・・(その回答は、)「あなたがタントラ派の方法でクンダリニを上げたことはもう疑いありません。そこで頭頂の第七センター(サハスラーラ)まで、シャクティを首尾よく導き入れた体験をもつヨギに指導を仰ぐとよいでしょう」と記されていた。私の意見を十分是認し、希望と自信をかきたててくれたその返事にわたしは感謝した。・・・しかし、シャクティを第七センターまで上げたヨギにはどこへいったら会えるのだろうか。
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 その後、或る聖者からクンダリニ・ヨーガの実習体験をもつ第一級のヨギが指導している、ある道場を紹介して貰い、その住所に手紙を出すと、「あなたを指導できる人は今、巡礼にでていいまっています」という返事だった。そして「その他、各方面の聖者にも私は会い、指導を乞うたが、自分自身の個人的体験に照らして、私の症状についての質問にきっぱりとした答えを出してくれる人間は、結局一人もいなかった」と言う。

 ここで筆者が強調しておきたいのは、ババジのクリヤーヨーガは、歴とした「クンダリニ・ヨーガ」であること、そして少なくもその代表者であるマーシャル・ゴヴィンダン師はクンダリニの覚醒を自ら体験した上で、後進の指導に当たっているという点である。そのことに関しては、やはり筆者のブログPartIの第12章、第⑦話で詳細に説明しているので、その中のポイントを引用し、本稿を締め括る。

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先ず、マーシャル・ゴヴィンダンは、クリヤーヨーガ全般の特徴に就いて、次のように説明している。

「クリヤーヨーガの技法はクンダリニの覚醒を急速にではなく、段階的に実現するようにできており、またこのことを意図して教えられる。もしクンダリニが急激に目覚めると、無意識のクンダリニの力によってナーディ(筆者註:体の中の無数の気脈)の組織が圧倒されてしまい、その結果として極端な不快感、方向感覚の喪失、そしてときには重度の精神障害が生じる危険さえある。クリヤーヨーガは気付きや潜在能力を穏やかに目覚めさせる安全な方法である。」

続いて、ヨーガのポーズ(アーサナ)の説明である。

「クリヤー・ハタ・ヨーガは、アーサナ、ムドラー、バンダからなる。アーサナとはくつろぎをもたらすポーズのことである。ムドラーは体内のプラーナの流れに影響を与えて心の状態にも変化をもたらす仕草、動き、姿勢のことを指す。バンダは体内におけるプラーナの流れを変えてチャクラの覚醒をもたらす、精神的・筋肉的エネルギーの締め付けを意味する。アーサナ、ムドラー、バンダは、心身の各センターやナーディ(気脈)を強化し、エネルギーの滞り(ブロック)を取り除き、徐々に増していくプラーナの流通を可能にし、肉体を不純物、機能障害、病気から解放するためにシッダたちによって開発、実践されてきたものである。またこれらは精神の集中力を増し、我々の人格の二つの主要な側面である、断定的で理性的な男性的側面と、受容的で直感的な女性的側面の統合を助ける。」

次に、いよいよ呼吸法(クリヤー・クンダリニ・プラーナヤーマ)である。

「クリヤー・クンダリニ・プラーナヤーマの実践は、我々の精神状態を左右する肉体の生理機能に直接的な影響を与える。瞑想中の心は肉体の不調、心の動揺、退屈などの妨害によってしばしば影響を受ける。こうした妨害は心そのものの問題であるよりも、消化不良、血液循環の不良、筋肉の痙攣、エネルギーの不足、ホルモン分泌のアンバランスといた生理的な要因の結果であることが多い。こうした妨害に対する心の反応を直接的にコントロールしようとする他の伝統的な方法においては、意思の力によってこれらを克服しようとするために、欲求不満、罪の意識、あるいは心の分裂を極限にまで高じさせてしまう危険がある。他方クリヤー・クンダリニ・プラーナヤーマでは、生理的な現象そのものに対処する。クリヤーヨーガの呼吸法の実践においては、もし肉体的に居心地が悪ければ、姿勢を変えてもよい。また、心に雑念が浮かんだとしても、ただ実践を続ければよい。人は、練習を続けることで徐々に心のエネルギーを統御できるようになる。心はエネルギーであり、諸々の激情や雑念がこのエネルギーを波立たせるのである。くつろぎの状態でクリヤーヨーガの呼吸法を実践することで、心の状態の原因となる生理現象に影響を与えることができる。こうして徐々に、そして自然に、内的な自覚や集中力が培われる。・・・」
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次に、ゴヴィンダン師はナーディ(気脈)とチャクラ(エネルギー・センター)に就いて説明しているが、この続きに就いてはPartIの第12章、第⑦話で確認して頂きたい。

このように、自身で良かれと思って行う瞑想法も、時として大変危険な結末をもたらすこともあり得るので、くれぐれもそれなりの指導者について実習することをお願いしたい。更に、究極の自己実現とも言える「クンダリニ覚醒」を目指す方に対しては、先ずゴヴィンダン師の著した『ババジと18人のシッダ』を読み、BKYの第一イニシエーションを受講することをお薦めしたい。

PS(1): 尚、このブログは書き込みが出来ないよう設定してあります。若し質問などがあれば、wyatt999@nifty.comに直接メールしてください。
PS(2):『ヴォイス・オブ・ババジ』の日本語訳がアマゾンから発売されました(キンドル版のみ)。『或るヨギの自叙伝』の続編ともいえる内容であり、ババジの教えなど詳しく書かれていますので、興味の有る方は是非読んでみて下さい。価格は¥800です。

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