この五月連休最終日、東京美術館で開催されている、プーシキン美術館展—旅するフランス風景画と題された絵画展に行きました。その備忘録です。
上々のお天気の中、上野の東京都美術館へ。
東京都美術館は上野公園の中にあります。
展示会場入り口案内。
さて、このプーシキン美術館展ですが、フランス風景画をテーマとして、ロシアのモスクワにあるプーシキン美術館のコレクションの中から選択したものを年代順に展示したものです。音声ガイドを聞きながら展示を見ることができ、絵画の説明は俳優の水谷豊さん、コラムは上坂すみれさんが担当されています。
私もその展示の順に、音声ガイドを聴きながら観覧しました。フランスの明るく情緒あふれる風景、素朴な郊外の風景、華やかな社交、都市の雑踏など、ロシアの人々のフランスへの素朴な憧れが絵画の選択にも表れているようで、うんうんわかるその気持ち、と思いました。
それから、最初は宗教画っぽさを残していて悪く言うとお説教ぽかったものが、絵画が市民のものになるのにつれてそれが薄れていき、人々の日常、そして風景が主役になっていく過程も見て取れて興味深かったです。
日頃から絵画鑑賞しているわけでもないので、並んでいる絵を見てこれはいいな、これはピンとこないな、と単純に思うくらいですが、それでもルノアールやモネなんかの有名な絵は、構図、色のバランスなんかがよくて目を引きます。これが現代抽象画っぽさが出てくると、私にはもはやその良さがわからなくなってきますので、ちょうどいい時代の展示でした。
展示を観た後は、この展覧会のイベントとして開催された、上坂さんのトークイベントに参加しました。トークは展示されている絵画について、音声ガイドのナレーションについて、旅について、ロシアについて、それから上坂さんと会場参加者との対抗の4択ロシアクイズ大会、事前募集の質問コーナーから構成されていました。
有名なのは別にして、という前置きで上坂さんの気に入った三作品として「牛のいる風景」「夜のパリ」「東方の風景」を挙げられていました。牛のいる風景はのどかでいいですね、とのコメント。東方の風景については、どの辺が東方なんだろう?と言いつつ絵柄が薬のパッケージっぽいのでお気に入りなんだそうです。旅については社会人になって温泉旅行のよさがわかったこと、それからシンデレラでの遠征は旅ではないお務め、とのことでした。ロシアについては白夜について話されていました。
クイズ大会は、会場参加者はググっても可で4色のカラーカードで回答、上坂さんの回答と比較して正解を競う、というもので、最後まで全員参加型の平和なものでした。戦車のBT-5はどれ?という問題では、BT-2とBT-5の間で長考されていましたが無事正解。プーシキンの作品はどれ?で大尉の娘を当てる上坂さん、さすがロシア通。しかし日本語は難しいと上坂さんも仰っていた最初の例題が一番難しかったような…。和やかで笑いの絶えない楽しいトークイベントでした。
展示ショップでは図録と小さいレプリカを買いました。レプリカの絵は早速部屋に飾ってみましたが、ふと目に入るとなんだか和やかな気分になるので、部屋に絵画があるというのもいいもんだなと思います。何かなければ美術館なんて滅多に行かないのですが、連休の最終日を飾る楽しいよい一日になりました。
おまけ。洋食お昼ご飯。
Вкусно!