第１２８話 （続）フェイクの自分

確かに人生で体験するものは　基本的にはお釈迦さんの言われる通りの四苦八苦が基本だと思いますが　私たちは魂である自分に気付いていくために　この地球の世界が強烈な二元性の構造にしてあることを利用しています。　

二元性の世界では自分でないものを体験して　魂である本来の自分がどういう存在であるかを　魂自身が認識しようとしています。　例えば自由のない世界を経験してみると自由とはどんなものかが実感できる。　あ～自由とは良いものだ。　私が実家の世界で毎日経験しているのはこういう自由なんだ・・・と。　自分とはこんなにすばらしいものなのか・・・とかいう具合でしょうか。

さらに言えば　悪を体験することで　本来の自分がいかに善であるかを体験的に知り　間違いを体験することにより　本来の自分がいつも間違わないことを味わい　失敗を体験することにより　実家ではいつも成功していることを知るというぐあいでしょう。　
そのために私たちは　こちらの世界で正しさや善や成功や美しさとは逆の体験を魂的に言えば積極的におこなっています。

しかしそれにしても　それにしても　この出来事はひどすぎる！　ここまでやる必要があるのだろうか！
というような悲劇がこの世では沢山起こっています。
ついつい何が原因なのか！　目先の防止策はどうすればいいだろうと考えてしまうのです。

フェイクの自分は一つ一つの出来事を判断し裁き　自分や他人を責め恨みを抱きます。　そのため罪悪感に苦しみます。　上に述べましたように　起こったことは受け取ることが目的で　裁きは要らないのです。　もうすでに魂が体験するという目的が完了しているからです。
フェイクの自分を許し　関係した人々に共感し感謝し　成長に向けて次に進むことしかないのです。　メッセージは受け取るのです。

出来事に対し　前向きな受け取り方をすれば次に進歩してよい出来事を経験できます。

それが成長ということですから　成長すればするほど良い方向に変化が起きるようになります。　それが二度と繰り返さないためのベストな防止策となります・・・。

私たち人間は　こちらの世界では２つのことをしていますね。
ひとつは魂のために　自我意識がこちらでしかできない大変な事柄を体験し　魂と一緒にその体験をシェアしている。

２つ目は　それらの体験を利用して自我意識を成長させることです。
出来事に対し感情的にならないで　それを体験するたび（今というとき）に自分が素晴らしい魂であると宣言する・決める。　ですので素晴らしい魂の自分をいつも想像することがカギになります。　魂こそいつも私たち人間を優しく許している最高の愛の存在なのです。　それが私たち一人一人の内部に既にいる本当の自分なのですから。

もともと決めていたことが起きているわけですが　
後悔や罪悪感は成長を妨げるだけになります。
起きたことを体験するのは魂のため。　そしてそれを学んで成長していくのは自我意識のため　すなわちフェイクの自分のためです。　

ですので　フェイクであることを排除し否定するのでなく　赦すわけです。　そして成長することが自分だけでなくすべての人のためになります。　集合意識が進歩します。　出来事に執着するほど　その後の成長がお留守になります。　

ひどい出来事を根本的に解決する方法は　みんなが目覚めてお互いへの愛を促進し成長することのみなのです。
（続く）